chuka's diary

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トランプのアメリカ:モラーレポート公開前夜

明日の朝、米時間では 4/18、日本時間では 4/18 の真夜中ぐらい、いよいよモラー報告書が一般に公開されることになった。 まず午前9時にバー司法長官とローゼンスタイン副長官の報道記者会見が開かれ、実際のモラーレポートの一般公表は昼過ぎになる予定だそうだ。
その後に、トランプ自らも報道記者会見をする、という話も流れている。
 
これは一体どういうことなのか?皆理解に苦しんでいる。
 
フェイク・ニュース側は、能書きはいいからとにかくモラー・レポートを公開せよ、と要求していた。
しかし、このモラーレポートは非公開箇所を真っ黒に塗りつぶした敗戦直後の日本の教科書みたいになっていると最初から予想されていた。しかし、バー司法長官は、先週、黒だけじゃなく、赤、黄、青等々に色分けて塗りつぶす、と議会で述べたので、この報告書は『レインボーレポート』だと冗談を飛ばすTVコメンテーターが続々現れた。
 
当然、下院では塗りつぶしなして提出せよ、と要求、バー司法長官が拒否すれば、裁判所に提訴、その間モラー特別検察官本人を議会に召喚ということになるだろう。
なぜこういう事態になったのか、という原因を追究しても今は無駄だ。とにかく明日のその時を待つより他はなし、というのが本日の米の最大ニュースである。
 
Image: What to Expect from the Mueller Report
 
上はこの事件の関係者達。向かって左側、バー司法長官
彼はトランプによる政治的任命である。バー氏は若い頃パパ・ブッシュ大統領の任期の終わりに司法長官に任命され、当時のイランコントラ・スキャンダルで政府にウソをついたとして連邦裁判所に起訴された関係者、政府高官も含めて、全員を大統領恩赦したので有名だ。
トランプの目にとまったのは司法省つまりトランプに、大統領権限があるので大統領を捜査する特別検察官設置は違法、モラー捜査自体も違法、という法的意見書を送りつけ、前任者セッション元上院議員に辞職させ、誰もなりてがなかったポストに志願した。ブッシュ時代にも大統領権限が国際法に先行する、という主旨のメモを司法省で書き、後で議会に公開を要求され、モラーの時と同じように、自分で『結論サマリー』を書き拒否したという過去があるそうだ。このメモは後に公開され、バーのサマリーとは内容が違っていたことがつい先だって明らかにされた。
 
隣はモラー特別検察官。FBI長官を務めたこの人は悪人を取り押さえるのが大好きで、司法省を引退後弁護士になったのだが、顧客に、アンタ、どう見ても有罪じゃないか、と言いかねない人、とモラー氏の知人が冗談のタネにしていた。
 
トランプについてはいろいろな事が書かれている。フェイクニュース側はトランプは政治家というよりマフィアのボスと見た方がふさわしい。忠誠心を何よりも大切する男。裏切り者は徹底的に痛めつけて消せ、というパターンだ。かなりボケが進んでいるらしく、あちこちで、私の父はドイツ生まれのドイツ人、とやっているが、気を付けなければならないのは、彼のいうドイツ人とは、敗戦前のユダヤ人撲滅を目指したドイツ人のことだ。日本人は白人が大好きだが、白人の中には有色人種やユダヤ系を機会あるごとに虐待しようとする人がいる。しかしなぜかトランプは日本の政治好きの人々に大人気。しかもトランプは踏んだり蹴ったりされてもついてくる、安倍ポチがとても気に入っている。
 
向かって右側はトランプ・Jr。トランプの長男だ。この若者はカジノ・タイクーンと自称していた若きトランプとしゃべり方も似ている。しかし、トランプの家庭環境は複雑で、トランプはこの長男に常に苛立ちを感じていると言われている。トランプのお気に入りは娘のイヴァンカと彼女の夫、クッシュナーだ、というのが定評となっている。それで、この長男様は父親に気に入られたいのか、反対派を刺激する問題発言を次々起こしている。トランプは不必要な事をして、と常にご機嫌ななめとか。
ところで、この長男様にウィキーリークスがコミュニケーションをしていた、という憶測が流れている。なぜ、この長男様が他の偽証者と同様に起訴されなかったのか?その事も含めて、この長男様の中でのロシア介入事件の役目もモラーレポートで明らかにされる、と見なされている。
 
さて明日は朝から実況中継だそうです。これからベッドに行きます。