chuka's diary

万国の本の虫よ、団結せよ!

トランプのアメリカ:失言王バイデンがまた失言!?

虚言王トランプに負けてはならじと民主党大統領最有力候補バイデンがまた失言を一発!
 
この人の失言はどうしたわけかタイミングが悪いのだ。大統領候補辞退に追い込まれた過去もある。
 
この26・27日に民主党大統領候補総勢20名が2日にわたり10名ずつ壇上で自己紹介とミニ討論をしたのだが、米社会全体が反トランプに流れつつあるという背景もあり大統領候補同士の討論会としては史上最高の視聴率だった。
予想されていたように、そこでバイデン候補は負け犬候補の一人である現上院議員のカマラ・ハリス候補に見事に噛みつかれた。出血多量の重症かそれとも表面だけの軽傷なのか、これも先が見えない。バイデンなくして民主党はトランプに勝てるのか?という疑問が面前にぶら下がっているからだ。
 
そもそもバイデン(74歳)は反トランプの目的で担ぎ出された中道候補と見られている。だからトランプも最初からライバルとしてことさら注目、彼の言動には常に神経質に敵対してきた。加えて民主党内の大統領候補者数は25名。だからバイデンは残りの24候補の攻撃目標となってしまう。政治家として功成り名遂げた長老バイデンはそこで、たとえ政策に違いがあっても政治のプロとして党内ではうまくやっていこう、と他候補に呼び掛けたのだが、それが失言で裏目に出てしまった。
始まったのは6月19日のNYでの支援集会でのことだった。党内団結を呼びかけるだけならよかったのだが、続けて私が駆け出しの議員だった頃には、当時民主党南部の大物だった対黒人アパルトヘイト維持の二人の上院議員ともうまくやって彼の目的だった差別撤廃の立法に成功した、と言ってのけたが批判の矛先の対象となった。
 
拙ブログでも記事にしたが、人種差別をする人の中にも素晴らしい人がいる、と言ったトランプと同じだ、と取られ、多数から謝罪を求められるという事態を招いてしまった。だが、バイデンは拒否。
 
下のフォト、右のブッカー候補は大っぴらにバイデンを批判。しかし彼は討論集会初日グループだったのでバイデンと顔を合わせなることもなく、その日の討論会ではバイデンの名は彼の口からは全く出てこなかった。
 
 
Image result for biden segregation
バイデン、ハリス、ブッカー
 
 
しかし二日目、サンダース候補を挟んでバイデンとカマラ・ハリスは真っ向から対決。
カマラ・ハリスはバイデンが当時アパルトヘイト維持の大物議員と組んで黒人生徒バス通学に反対したことを取り上げ、あのバス通学がなかったら今日の大統領候補としての彼女はあり得ない、と宣言、と同時に彼女のあの頃の写真をツィートして同時全米報道。
おかげでカマラ・ハリスの株が一挙に上昇、カマラ・ハリスをにらみつけて自分こそは南部のアパルトヘイト撤廃の立法の立役者と反論したバイデンは逆に急降下。この討論を通じて各候補は選挙資金を募るのだが、バイデンは有力な資金支援者を失い、カマラ・ハリスは資金額が急上昇した事でもどちらが勝者か明らかだ。
 
しかし、教育のアパルトヘイト撤廃目的で実施された黒人生徒を白人校に送り込むという強制バス通学に正当性はあるのか?という問いには歴史的には明確な答えは出ていない。最初からバス通学に反対した著名な学者や政治家の中には差別撤廃主義者の黒人リーダーも含まれている。
 
ところで、ここでトランプの息子ジュニアが登場。この人も失言多発で有名な御仁。今回のツィートで、カマラ・ハリスの陰口をピックアップ。
 
拙訳:本当か?ウォゥ(凄い!)
 
アリ・アレキサンダー
カマラ・ハリスは米黒人*じゃない*。彼女はインド人とジャマイカ人のハーフ。
 
私はこういう(私のように正統な)米黒人の歴史を強盗する人々に吐き気を感じる。最低だ。・・・・
 
上のジュニアのツィートはすぐに消されたのだが、ちゃんと報道されてしまった、ちょうどトランプの、『ロシアに助けられて大統領になったが、なにか・・・』というツィートの部分が消された時と同じように。この時には、トランプがロシアの力で大統領になったことを遂に認めた、とフェイクニュースが大騒ぎした。