chuka's diary

万国の本の虫よ、団結せよ!

トランプのアメリカ:コメント&米政界がカオスに!

以下のコメント、ありがとう。 

 ハイデンの件、興味深く読ませていただきました。「個人のビジネスなので内容とか報酬は公開する必要がない」と言ったのだから、「法的にも倫理的にも何も悪い事はしていない」と断言する自由は無いと思います。
子の関係は「自分を擁護してくれなくてもよい、ただ愛してくれるだけでよい」の関係ですから、金の流れが今まで無かったことが、父の潔癖を証明するものではないと思います。

 

昨日10月17日は米政界がカオスに陥った日でした。その翌日にあたる今日も余震が続いている。このカオスについては果たしてカオス大好きのトランプが意図的に起こしたのか、それとも彼自身もコントロールを失っているのか、ちょっと見分けがつかない。

 

前回のハンター・バイデンのインタビューもカオスの余波に呑み込まれ今や立ち消え状態というのが正直なところだ。

事実はハンターのインタビューはどちら側からも評判がよくなかった。トランプ側のコメントには彼を"クラックヘッド"、つまりコケイン依存症患者=情緒不安定で信頼性ゼロ、とバカにするのが多かったし、反抗的態度で汚職を否定し逆効果なのではないか、というもの目立った。

バイデン側に証拠がない、と言われているのは、彼は収入を申告していることだろう。バイデンもオバマ大統領と共に年収及び税金申告を公開していた。しかしトランプだけは公開を拒否し只今裁判中。

税率からすればウクライナガスからのサラリーには50%前後の連邦税がかかっているはず。

インタビューには全く出てこないが、2016年頃、バイデン副大統領は金銭的に困っていたそうだ。理由は脳腫瘍で亡くなった長男の医療費だった。バイデン氏は自邸を担保にして金を返そうかとオバマ大統領に話していた、と伝えられている。またその頃離婚した息子ハンター氏の妻が、離婚の理由としてハンター氏の金使いの荒さをあげている。バイデン副大統領は2016大統領選を出馬辞退している。まさかではあるまいが裏金が医療費に流れたのなら、むしろ同情を誘う。米国の医療水準は高いが医療保険は部分的にしかカバーしないのだ。拙者のごとき巷の一市民には無い金は払えない、と開き直るところだが、バイデン副大統領ならたとえ息子一家の負債であってもそうはいかないはずだ。そういう点からみると、彼は本当に潔白な人だと思われる。

 

しかし、ウクライナ疑惑関連の大物外交官達が下院で次々と証言を続け、その概要がワシントンポストなどの大新聞にリークされているということから、トランプのバイデン汚職疑惑も含めて、かなりの真相が近い将来明らかにされると予想される。

 

下のフォトはトランプによってツィートされた。

この衝突はカオスの日の前日に起こった。

下院では2党が連立、大多数でトルコへの経済制裁を可決、その後議員グループがトランプと会談した。トランプ側はのっけにあの物笑いの種になったトルコ大統領への手紙を全員に配った。この手紙はトルコのシリア侵入後の10月9日付け。トルコ大統領は目を通した後ゴミ箱に捨てたと伝えられている。その後のトランプの対応はけんもほろろ。ペロシ議長が、全ての道はプーチンに繋がる、と言った途端、トランプはキレた。彼女を、三流政治家とやり返し、ペロシ議長は立ち上がって、あなたの無礼に我慢できないので退席する、とトランプ言った瞬間がこれだそうだが?

 

f:id:chuka123:20191019044111p:plain

トランプにツィートされる

" melt down" はストレスが嵩じてアブノーマルな言動に走る精神疾患症状であるが、一般語化している。日本の記事では"激高"と訳されていた。この単語はペロシ議長が最初に"トランプのメルトダウン"として報道記者会見で使ったのだが、トランプはツィートで乗っ取った。このミーティングは非公開。フォトは政府のカメラマンが記録の為に撮影したショットの一枚だそうだ。

 

翌日、カオスはまず、

>民主党の政府監視委員会の議長だったエリジャ・カミングス氏の突然の死報から始まった。アフリカ系のカミングス氏は下院の反トランプの中心人物。

ところでたった2カ月前に、トランプはカミングス議員をツィートで大攻撃。

彼の代表するボルチモア市はどぶ鼠とゴキブリの巣、貧乏人を長年喰いものにしてきたトンデモ議員のせいだ!とトランプは彼をツィートで突然こき下ろしたのがきっかけでボルチモア論争になった。ところが、このボルチモア市に低所得者向けのアパートを大々的に経営しているのが婿のクシュナー所有の会社だとフェイクニュースがブレイクした。しかもそのアパートはネズミやゴキブリが蔓延しているという住民の苦情が喰い返し報道されたのだが、今日これを憶えている人は果たしてどれくらいいるのだろう?

 

>その朝は、1憶ドルでEU大使を買ったホテル王サンドランド氏の下院喚問。この人はヨバノビッチ元ウクライナ大使よりもっと長い声明文を公開。この中で、合衆国外交官として間違っているのは分かっていたが、トランプ大統領に命令されて選択の余地なく片棒を担いだ、とまず告白。ヨバノビッチ元大使が更迭された後キエフに乗り込み、トランプの命令でジュリアーニ元NY市長の指揮下、汚職対策の名目でジュリアーニ氏とウクライナ新政権との接触を図った。しかし"汚職"の意味がトランプにとっては"バイデン汚職"であるのを知らなかった、と言い訳をしている。彼の証言内容は未だに未公開。

 

>午後、トランプ大統領はシリア5日間休戦を発表してこれで誰もがハッピーになったと大はしゃぎ。トルコのシリア侵入で米兵士は一人も死者が出ていない、私は歴史上どの大統領も出来なかった偉業を成し遂げた、といつもの自画自賛の境地に達していた。

しかし真実はトルコとトランプとの間での合意で5日の間にクルド人にクルド族居住地であるトルコ占領地域から武器を捨てれば退去させてやる、という内容だと報道され、共和党の中からも、恩を仇で返すのか!これがアメリカのすることか!という声が上がり始めた。ISISとの戦闘で米軍は4人の死者を出したがクルド軍には11万人近くの死傷者が出た。しかしトランプはクルド人はノルマンデーに参加しなかったので米側には何の借りもない、と宣言している。戦闘停止中の今日も戦闘は続いているそうだ。

 

>トランプの臨時官房長官のミック・マルベニーが珍しく報道会見をおこない、カミングス議員の死に深い追悼の意を表した直後に、ウクライナ大統領との電話の真相はトランプが政治的圧力をかけてウクライナ政府に捜査をさせるのが目的だったと発表。これには詰めかけたフェイクニュース記者団も唖然。しかし、彼は”そんなことはあんた達もとっくに分かってるはず!(=Get Over It!)と質問を一喝。

>その次、来年のG7はフロリダのトランプ・リゾート・ホテルで開催すると発表!これ、外国人から金銭享受は憲法で禁じられているのじゃないか、とたちまち突っ込まれた。それに夏のフロリダは暑すぎて観光客の足も遠のく。しかもこのリゾートは経営不振だと言われている。

 

>その上、6時間後の夜遅くに、あのマルベニ氏の報道会見は誤解されてしまったのであれはなかったことにする、というわけの分からないホワイトハウスからの文書が伝達公開!

 

上のように米政治は超スピードで回転を続けている。一体いつ終わりが来るのか?当然ながら知りたいと思っている。