chuka's diary

万国の本の虫よ、団結せよ!

下院公聴会でコケにされたホーリー上院議員

先週の7月22日(木)にこの公聴会シリーズの最終回がプライムタイムの午後8時に全米でライブ中継されました。この最終回のキャッチフレーズは、"空白の187分間"(3時間+7分間)です。

 

その日、ホワイトハウスの後ろに位置するザ・エリプスという大広場で次期大統領バイデン就任に反対する大集会が開催。そこでトランプはいつものように大トリとして登壇。バイデンが大統領選挙結果を盗んだ、と根も葉もない虚言を展開し聴衆に議事堂へ向かえと扇動。しかも"私も皆と一緒に行くぞ!"と威勢よく締めくくった。

この集会ではトランプ前の演説者も皆過激発言をしていたが、私も行くぞ、というご本人の決意表明には私もビックリ! 米大統領としてあり得ない発言だったからだ。

 

その直後ホワイトハウスに戻ったのが午後一時過ぎ。しかしその前にトランプはシークレットサービスに大統領御一行の車の行列を議事堂に向けろ、と専用SUVの中で命令。これを阻止しようとしたシークレットサービスと格闘した、という情報を、ハッチンソン嬢はオルナト大統領首席補佐官(=官房長官)代理から聞かされた。これが前回公聴会の彼女による驚くべき内部告発証言の一つになっていた。

 

トランプはホワイトハウスに戻るなり、執務室に接続する大統領ダイニングルームにこもったまま。そこでフォックスの議事堂中継ライブに見入っていた。

 

なぜ"空白"なのか?

米大統領の電話記録は法により国立公文書館で保存されることになっている。しかし、この間の大統領電話記録は空白と公表された。削除か、第3者の電話を使ったのか?調査結果は明らかにされていない。しかし実際に電話を受けた相手の記録から、ある程度は再構築されている模様。

 

2時24分に、"弱虫ペンス"ツィートで暴徒をペンスにし向けた。暴徒はペンスとペロシを血祭りに挙げる、と探し回った。これは事実である。ペンスと一緒にいたペロシによると、二人は本当に捕まれば殺されると思ったそうだ。

 

その頃このツィートと議事堂実況ライブからトランプ側近達はメドウズにトランプ宛てのメッセージを発信。内容はトランプに、とにかく暴徒に止めるよう命令することを要請したものだった。

それでトランプは2時38分に、議事堂に侵入した暴徒に暴力はやめよう、と意味不明のツイート。

 

しかし、その直後、2時44分には、トランプの熱狂的追従者であった元空軍女性兵士のバビットさんが砕かれたガラス窓からあたまを突き出し侵入を企て心臓を撃たれるという事件が発生。たちまち大ニュースとなったが、トランプは沈黙を続けた。

午後3時13分になって再び、暴力はやめよう、という意味不明ツィート。

4時過ぎに、トランプ長男がバイデンがTVで発言するつもりなので先を越されるな、という警報をメドウズに発信。

 

4時15分になってバイデンが全米TVに立ち、大統領として何とかしろ、とトランプに通告。

4時17分にトランプは、議事堂にいる愛国者達の皆さん、とにかく家に帰りなさい、という動画をツィート。暴徒は、軍最高司令官=大統領の命令なので有難く頂戴し、皆議事堂から去った。この点からも、カルト人間の心理は通常ではない、という認識が広まっている。

 

だからこの午後1時から4時17分まで時間が"空白の187分"となった。

 

下の動画はミズーリ州の上院議員、ホーリー氏をコケにしたもの。動画後半で説明されているが、共和党上院のボスマコネルが上院議員の反対がなければ何もできない、というトランプに対抗した発言に親分トランプの為に一肌脱いだのがこのホーリー氏。ホーリー氏はトランプの選挙不正デマを真っ先に歓迎し選挙結果疑惑声明を出した。

この男は1月6日の議事堂前で拳を上げ暴徒に連帯を表明。集まっていた暴徒に喝采を浴びた。しかし避難命令が出ると、走って逃げ出した。このシーンが公聴会で流されると、アハハ!という笑い声が会場で起こった。

 

日本のトランプカルトでもこのホーリー先生は非常に人気がありました。米では、どうせトランプにあやかってインスタントに有名になろうとしたんだ、という酷評の的ですが、何か?

 

www.youtube.com

https://www.youtube.com/watch?v=njsuqcpgcTU&t=248s

下院公聴会は公開裁判ではありません。法的には犯罪起訴を決める大審院に似ている。しかし実際の起訴は司法省が単独で決める。下院調査委員会はまだ結論を出していません。しかしこの公聴会シリーズでトランプ支持の壁に大きなクラック(ひび割れ)が生じたことは事実です。

WSJ(=ウォールストリート・ジャーナル)とNYP(ニューヨークポスト)にトランプを大統領候補として支持するべきでない、というエディトリアルが書かれた。WSJは個人の意見ですが、有料記事なので読めませんでしたが、NYPを読みました。NYPはハンターバイデンのコンピューター漏洩事件をジュリアーニを通して特ダネにしたといういわばトランプべったりの腰巾着メディア。

それが、この先トランプが起訴されるかどうかは司法省にかかっている、しかし公聴会で明らかにされた問題行動からトランプを大統領候補としてこの先支持しない、とバッサリ。しかしコメントにはトランプカルト信者からの不正選挙はあった説も結構ありました。

 

シークレットサービス大騒動

何といっても米の大ニュースは今夜のプライムタイム8PMから始まる1/6議事堂襲撃事件に関する下院調査委員会の公聴会。この公聴会シリーズですが今日のは第8回で、これが最終回になるのか?という惜しむ声さえあちこちで出ている。というのはこのシリーズは初回から予想外の視聴率を得た大人気番組。初回をライブしなかったフォックスは、2回目からライブにしっかり参加。しかもニュース部門はトランプ批判に回ったところからいよいよトランプを見捨てるのか?という声もあがっている。

 

第6回のキャシディー・ハッチンソン嬢証言から前回の元トランプ政権の公式顧問弁護士シポローネの再喚問でのトランプの政権転覆陰謀という爆弾が続いて炸裂💣💣💣。下院調査委員会側は第8回でとどめの大爆発と行きたいところでしょうが、さて結果はいかに?

 

ここで超党派による、民主とトランプ以前の共和党に批判される事態となったガーランド司法長官は昨日、犯罪容疑のある者は誰も捜査・起訴を逃れられない、と公表。メディアのトランプ起訴要求の声が一層強まった。

 

トランプも相当追い詰められているようだ。昨日はウィスコンシン州下院の共和党出身の議長に青天の霹靂のごとく突然電話し、2020バイデン勝利の認定を州議会で否認決議をするように命じた、と議長自らがメディアに公表。勝利の認定は知事の役目で議会に権限にはない。この奇行ぶりが続けば起訴直前になって、トランプ、ボケで入院、なんていうニュースが流れるんじゃないか、という可能性ありあり、というのが私の予想です。もちろんこれは起訴逃れが目的。

 

さてハッチンソン嬢の証言で有名になったのは、何といってもトランプとシークレットサービスのSUV内の格闘です。彼女の証言に対して、トランプ自らその日のうちに、ハッチンソンなどという女は知らない、どうせまたトランプの名を利用し名を売るつもり、とSNSでこき下ろした。翌日にはシークレットサービスの報道担当者が、ハッチンソンの作り話だ、とツィート。

当然フォックスやトランプ・ヨイショTVはハッチンソンの捏造としてトランプの反撃に加担。

しかし、当のオルナト元首席補佐官代理も運転手も沈黙を守ったきり。先週になって首都警察から格闘はあった、という目撃者が現れた。そして週末には、国土保全省の監察部からの下院調査委員会への正式通知が公開。これが下の記事です。

 

米政府の行政部には国家公務員の違法行為に対する監視部門がある。トランプのウクライナ疑惑もここにアノニマスの告発が送られたことから始まった。この身元を明かさない告発者はフィッスルブロアーと呼ばれ法的保護下に置かれる。トランプに対するフィッスルブロアーは今でも名前は明かされていない。

 

news.yahoo.co.jp

https://news.yahoo.co.jp/articles/a0a6b6b8f7df0d8380de7e926be64871711d2157

つまり、1月5日と6日のセルフォンのメッセージがすっぽり抜けている。これらのメッセージはすべて公式記録として保存されなければならない。また、下院調査委員会はこれを資料として要求していたのだが、シークレットサービスが属している国土安全省の監視部門は、故意に消されたと見ている。シークレットサービス側では、一か月以上も前から端末部門の更新を計画していた、データ消滅はそれに沿ったもの、と奇妙な理由を述べているからだ。

 

現在このシークレットサービスの長官はあのオルナト元首席補佐官代理の親友。彼はバイデン政権でも未だに居座り、オルナト氏もトランプ政権が終わり古巣に戻った。これも異例だ。現在は副長官という#2に収まっている。

トランプは2019年に当時のシークレットサービス長官をクビにした。対立の原因は、トランプのシークレットサービスの費用は予算額をはるかに超えた破格なものとなったことだったと昨日暴露された。

 

何しろ、トランプだけで、第二の住居のトランプタワーに冬のホワイトハウス、マーラーゴ。これらに、毎週でかける彼所有のゴルフコースとリゾートホテル、となれば人件費には全く天井がない。その上、家族十数人の日常警護にシークレットサービスは従事。

批判されたトランプは怒ってまずオルナトを長官にしようとしたのだが、オルナトは親友を新長官に推薦。これでトランプは内部批判を封印。オルナト自身はトランプ政権下、シークレットサービスから首席補佐官(=官房長官)代理という異例の出世。

昨日になってシークレットサービス側は、消滅したデータは取り戻せないと発表。ただ一つの短いスレッドだけ取り出せた、と内容を公表。

下院捜査委員会では証人召喚によって徹底的に調査すると戦線布告をした。オルナト氏はすでに証言で、1月6日の出来事の重要箇所は全く記憶に残っていない、と述べたということがリークされている。

 

1/6公聴会第7回でいよいよ追い詰められたトランプ!?

昨日7月12日の1/6公聴会#7の盛り上がりが凄かった。司法省が1/6議事堂襲撃事件をトランプのクーデターとして捜査に乗り出す道がほぼ確立したとの評価が出ている。対するトランプは自分のSNSで公聴会そのものがでっち上げ、といつもの反発。しかし注目すべき動きの一つは、バノンのようなトランプ強硬派の壁にもクラック(ひび)が見えてきたことだ。

 

前回の公聴会ではキャシディー・ハッチンソン嬢証言を通じてホワイトハウスの大統領顧問弁護士パット・シポローネの動きが注目を浴びた。シポローネはトランプの顧客特権を維持する義務(fiduciary duty)が法的に課せられているという口実で、これまで相談内容は委員会に公開していない。だがハッチンソン証言で、シポローネ弁護士は他の2人の顧問弁護士と一緒になってトランプに公的に違憲言動をさせないよう周囲に厳しく命令していた事が明らかになった。

このシポローネの行動は顧客特権の枠を超えたものと解釈された。それでシポローネも下院委員会の再度の召喚に応じざるを得なくなった。今回の公聴会ではトランプによるクーデターの内情が部分的にではあれ暴露された。

 

2020年12月14日に各州で大統領選挙人が認証され、州レベルでの次期大統領が確定された。しかしその日同時に、トランプ側は闇弁護士達を使い偽のトランプ選挙人を激戦6州で勝手に認定し、フェイク認定書を作った。その一つを1月6日の議事堂でペンス大統領に無理やり手渡そうとした下院議員が現れた。

各州は勝者側の選挙人を認定することになっているところからこれはフェイク選挙人事件として司法省が捜査中。下院委員会はこれに関しての調査内容を司法省に渡した。フェイク選挙人を中心とする公聴会が開かれるのかどうかは未定である。

 

またその日12月14日はバー司法長官がトランプと直接会談し、ほぼ喧嘩別れの状態で辞任を表明した日でもあった。バーはその日司法省を後にし、司法長官として戻る事はなかった。バー司法長官はTVインタビューで、そのまま建物の玄関ドアまでエスコートされドアの外へポイされるかとも思っていたが、一旦彼の執務室に戻ることを許されて身辺整理をした、と述べていた。

 

一方トランプの側近達はこの州選挙人の認定でトランプが譲渡宣言するものと思っていた。しかし12月18日の夕方、トランプはこっそりチーム・トランプ、トランプの闇弁護士達、をホワイトハウスに呼び寄せた。シポローネ顧問弁護士達は、以前から彼らのことを"クレージーズ"(基地外連中)と呼んでいた。"クレージーズ"をホワイトハウスに入れるな、と命令していたのだ。

 

シポローネ弁護士側は大統領の違法行動は法的に許されないことをトランプに通達していた。つまり、顧問弁護士達の一斉集団辞任か、司法省告発を意味していた。ホワイトハウスの政治スタッフ達の中でこの対立を知らない者はいなかった、というのはハッチンソン証言より。

だから闇チームの秘密訪問は即シポローネ側に知らせられた。急を知って駆け付けたシポローネは、オーバルオフィス(=大統領執務室)のドアを開けると、フリン、パウエル、と全く会ったことのない男がいた、と述べている。この人はある投資会社の経営者だが、この経営者の役割は何なのかは未だに明らかにされていない。

そこでフリンとシポローネ側弁護士の間で罵倒合戦が始まり、前代未聞と評判をとったホワイトハウスでの大口論に発展した。

 

あの、ベネズエラのシャベス大統領の陰謀やクラーケン伝説で悪名を馳せたパウエル弁護士は、シポローネの駆け付け速度は世界新記録ものだ、と証言で皮肉っているところから、彼らもこのクーデタ計画が違法であることを充分自覚していた。

 

かってパウエル弁護士は日本のトランプカルトに絶大なファン層を抱えていた。しかし現在ドミニオンから2件の大型損害賠償訴訟を抱えているわけだが、彼女の弁護士は、常識のある人なら誰でもわかるウソを信じる方が悪い、と訴訟の不当性を法廷で述べている。

また、パウエル弁護士はトンデモ訴訟を理由にお騒がせ罰金と州側の裁判費用を負担するように訴訟を起こした州から命じられた。現在は彼女の弁護士資格再審の結果を待っているが予想はよくない。同僚のジュリアーニ氏はすでにNYと首都ワシントンの弁護士資格をはく奪されている。他の不正訴訟に係わった闇弁護士達も皆同様な立場に立たされている。

 

下の記事では公聴会の内容が分かり易く解説されている。しかし実際は非常に込み入っているでこれは部分的です。

 

www.bbc.com

 

12月18日にトランプは闇弁護士を秘密裏にホワイトハウスに召喚し、プランB、つまり選挙に敗れても大統領の地位を維持する陰謀=クーデター、に移行しようとした。

その計画では軍を掌握し激戦6州、つまり2020にバイデンに寝返った6州、のドミニオン及びその他の集計マシーン一切を軍に押収させること、同時にパウエル弁護士を特別捜査検察官に任命し、不正選挙を徹底的に捜査させる、となっていた。当然バイデン大統領就任プロセスは一時停止でトランプはそのまま大統領を続けることになっていた。

 

しかしシポローネ側の説得にトランプが合意するまで約6時間もかかった。闇チームがホワイトハウスを後にしたのは、夜中の12時過ぎ。しかしその直後の夜中の1時頃、トランプはツィッターで、ミリシア達、つまり極右白人至高主義武装団体に向け、1/6の次期大統領認定式に首都ワシントンに抗議大動員をかけた。

 

これが総司令官トランプの命令となりミリシア団体間にコミュニケーションが設立された。公聴会では複数の襲撃参加者に対する起訴状の部分として紹介された。このミリシア団体とトランプの連絡役を果たした人物として、フリンとロジャー・ストーンの名が挙げられた。

 

次の公聴会は7月14日の予定でしたが、急遽来週に変更されています。一方トランプのノースカロライナ集会も7月15日に予定されていたが、御大トランプと息子達、それにイヴァンカさんがジョージア州大審院に召喚された為、急遽中止となっている。ノースカロライナの集会は有料でした。値段は最低千円席から約35万円までとなっている。

安倍晋三の死:謎の"心肺停止"

昨日の夜遅く、米TVで緊急ニュースが入り、安倍晋三が銃で撃たれ病院へ運ばれたと報道。それから約6時間後に運ばれた先の病院で死亡が確認されました。

何しろ安倍氏は約10年も首相を続け国際政治の常連となっていたこともあり、彼の不慮の死が世界的ニュースとなったのは当然です。つい前に米の主要メディアの著名キャスターが驚かないようにと念を押し、その時のシーン、一発目で安倍氏が不審そうに後ろを振り向き2発目で倒れた、を流したばかり。生々しくて驚くなっていう方が無理ですよ。

 

本場の日本ではインパクトがもの凄いようです。これはニュースから。

 

しかし、安倍晋三の死は、遺憾ながら彼のシークレットサービスに主要責任があるように見える。容疑者の使ったのは手製のショットガンでそれを構える異様な姿をシークレットサービスはキャッチできなかった。一発目の爆音と煙でもシークレットサービスは安倍さんを救うことはできなかった。このような失敗にもかかわらず、政府側がこれ以上は追及する気があるのかどうか疑問に思える。

 

もう一つ奇怪なのは、心肺停止以後約6時間経っての死亡宣言。

 

これに関連して多大の非難を浴びせられたのは他ならぬ元TBS記者の山口敬之。彼は安倍の腰巾着ジャーナリストだが、安倍の死を医師宣言より2時間半も早く発表したというので一斉批判の矢面に立たされた

しかもこの男は伊藤詩織さん準強姦事件で損害賠償を求められた原告でもある。この事件では安倍のバッキングで犯罪起訴がドタキャンされたと広く憶測されている。しかし民事の損害賠償訴訟では伊藤詩織さんの勝利となった。そして昨日は最高裁で判決が確定された日でもあった。準強姦とは、侵入だが射精しなかった性行為の法的定義である。

しかしちょっとした事で人々の怒りが個人に集中するということは、非常に危険です。

 

元TBS記者、発表2時間半前に「安倍晋三元首相がお亡くなりに」 批判に反論「二重三重の確認を取った」(J-CASTニュース) - Yahoo!ニュース

 

上と関連するように、安倍死亡記事のコメントの中には、即死だったのではないか?、という問いが非常に多い。

この混乱の原因は医師側にもある。というのは、安倍氏は現場で倒れ意識不明に陥り心肺停止状態となった、と報道されたからだ。心肺停止というのは、呼吸も脈拍も外見からは感知できない状態のことだ。EKGの付いているAED(自動デフィブリレータ)に接続すると、スクリーンには、心臓機能が続いているパターンと、心臓機能を失っている水平一直線の2種類のうち一つが現れる。後者の心臓機能回復は最大限数分以内。つまり可能性はあるが、非常に稀でまず無理だ。その先は死である。

 

果たして安倍首相のには心臓機能があったのかどうかは、会見では全く触れられていない。もしアシストリーと呼ぶ水平一直線であれば医者は死を宣告するのが一般的である。しかしここでこの医者が主張しているように心肺停止は死亡ではないという場合は、CPR(心臓マッサージ)をひたすら死亡まで続行することになる。このアシストリーには電気ショックはなされない。逆に心臓を損傷するからだ。

 

医者が死を認めないなら輸血も切開手術も法的には可能である。安倍氏の死は夫人が面会してから8分後に公表された。襲撃されてから少なくとも5時間が経過している。

 

www.excite.co.jp

 

ある程度、大きな血管からの出血はコントロールまではできたんですけど、残念ながら心拍は再開しなかった、

という医師の発言が別のメディアに書かれていた。

 

それなら心拍の機能が失われていたのに、なぜ大量の輸血がなされたのか?輸血された血液は心臓の鼓動によって身体中に送られなければどこに行くというのか?血管や心臓に裂傷があればそこから漏れてしまうのはありそうなこと。しかも初期の銃弾裂傷の大出血トラウマで血液流化現象が起こりそれだけでも危篤状態にあったことも上で言及されている。

これは故安倍晋三氏のプライバシーにかかわるので真相公表されるのかどうかを期待する方が無理というもの。しかし真相を知りたいものです。

この救命措置?について、医師を批判するな、という医師ご自身のコメントも出ており、たくさんの共感ポチを集めていました。

 

1/6公聴会 : ハッチンソン証言がトランプ起訴へつながる!?

6月28日の1/6下院調査委員による特別臨時公聴会で、メドウズ元首席補佐官(=官房長官)の補佐官だったのキャシディー・ハッチンソン嬢の証言が祝日連休前の米で大騒動を起こしている。ここ一週間彼女の証言が報道されない政治解説番組はない。

あのフォックスニュースですら、トランプは起訴される、と言い出す始末。

一方トランプは御大自ら、あの女には遭ったこともない、ファンタシーランドにいるアタマのいかれた人、と即反撃に出た。それだけトランプ側も衝撃を隠し切れない。

 

及川幸久はトランプ・ヨイショ動画で、ハッチンソン証言は論破された、とデマをまき散らしているが、事実は全くその逆だ。

 

トランプと及川がデマと指摘しているのは、トランプが防弾SUV車(通称ビースト)の中でシークレットサービスとちょっとしたもみ合いになったという部分。その時トランプ御一行の一員だったハッチンソン嬢は別車でウェストウィングに戻った。彼女のオフィスの向かい側は、大統領補佐官代理のトニーオルナト氏のオフィス。二人のオフィスはオーバルオフィスと呼ばれる大統領執務室を出た廊下の両側に位置し、突き当たりが首席補佐官のマイクメドウズのオフィスとなっていたと公聴会では説明されていた。

彼女がオフィスに戻った時、トニー・オルナト補佐官代理のドアが開いていて、内側からオルナト氏に呼ばれ、そこで信じられない話をきいた。そこにはトランプと一緒だったシークレットサービスのボビー・エンゲル氏もいた。

このオルナト氏は前はシークレットサービスの一員だったが、トランプ様のお引き立てで大統領補佐官代理まで昇進したという特異な経歴の人である。特異というのは大統領補佐官代理、つまりメドウズの#2は政治的任命の政府高官であり、大統領が交代すれば辞任することになっている。しかしトランプが退任した後、彼は再び古巣のシークレットサービスに戻っている。現在はトレーニングの職務だそうだ。ハッチンソン嬢は、その時エンゲル氏はオルナト大統領補佐官代理の話に一言も異論を唱えなかった、と証言した。

事実、トランプ自身もラリーで彼はあの時議事堂に行くつもりだったが、シークレットサービスに阻止された、と宣言していたのを、私も聴いた。

 

当然ながら彼女の証言が事実かどうか、SUVのドライバーとエンゲル氏の宣誓証言で明らかになる。しかし、これまでオルナト氏、エンゲル氏とドライバーが宣誓証言するという報道は全く出ていない。出ているのは、トランプの、ハッチンソン嬢は大ウソつき、という声。それに及川氏のハッチンソン嬢の証言は"論破された"というおかしな主張である。ハッチンソンのウソがシークレットサービス側の反論だとトランプ側メディアがいち早く報道したが、シークレットサービス代表の名は全く出ていない。むしろCNNによるとトランプともみ合ったという噂話が事件直後にシークレットサービスで賑わっていたという。

2022.6.30【米国】1月6日下院委員会 - YouTube

 

しかし、このハッチンソン証言はトランプ起訴に道を開いた、というのが法曹界の多数派意見となってきている。トランプが公衆の前で披露する過激発言は政治的意見の自由な発露として憲法で守られていることが認識されていたからだ。しかし、個人的会話は守られていない。逆にトランプの意図と悪意を裏ずけるという視点が今回前面に出てきた。

 

証言によると、トランプは事前集会の場で、メタル探知機の使用を止めろ、と命令した。これは彼の大統領としての立場を放棄し武装暴徒の反乱扇動の意図として見られるというのだ。

 

1/6調査委員会はずでにトランプ大統領の公式顧問弁護士だったパット・シポローネを喚問した。シポローネ弁護士はすでにトランプ側のクーデター計画を知っていてトランプを議事堂に行かせないようにした張本人である。ハッチンソン嬢にも、トランプが議事堂に行くと"私達"がありとあらゆる複数の犯罪で逮捕されることになる、と当日の朝も警告していた。この会話は大統領特権の枠外なのでシポローネは質問に答えなければならなくなった。

 

ハッチンソン嬢は一月2日にホワイトハウスにやってきたジュリアーニから、一月6日には物凄い事が起きる、と話された。ジュリアーニ氏は現在憲法5条の自己免責により証言を拒否。つまり法的に違法行為を認めた。シポローネ弁護士はメドウズにこのジュリアーニ一派をホワイトハウスに入れるなと警告を発していた。

 

しかしトランプはメドウズ首席補佐官に前日1月5日夕方にウィラードホテルに行け、つまり、ジュリアーニ一派と打ち合わせしろ、と命令したのだが、メドウズ氏は側近の反対でついに断念した、とハッチンソンは証言。これなどはクーデターの首謀者はトランプだったということを示唆している。メドウズは証言拒否で委員会から犯罪容疑者として司法省に起訴を要求されているが、司法省はいまだに起訴に踏み切っていない。しかい、彼は調査委員会に全面協力し、要求された文書、e-mail等の半分を引き渡したが、トランプの介入で突然拒否に回った。

 

不正選挙を暴くと訴え選挙直後トランプは一挙に寄付金約22億円を集めたのだが、その一部がつい2週間前までハッチンソンに付けられたトランプ側弁護士に払われていた。しかし彼女は弁護士を替え、今回の証言ができたと報道されている。弁護士費用はフツーの人にはとても払えそうもないのが現実というもの。当然ハッチンソン嬢のようにトランプ側の喚問証人にはトランプからの金が出回っている。

それからこの証言の直前にハッチンソン嬢の受け取った脅迫メールが公聴会で読み上げられた。

 

XXXはオマエを見守っている、証言内容も全部読んでるぞ、言われた通りに正しい事をすればいい、とかなり怖い内容。伏字のXXXはメドウズという憶測が流れているが、これで脅迫状を構成するそうだ。差出人のトランプ関係者の名はすでに割れている。

 

私はこの先トランプは起訴されると予想している者の一人です。しかし司法省が起訴に踏み切らなければトランプが大統領に返り咲く可能性が高い。そうなると米は歴史の進歩に逆行する愚衆国に成り下がることは間違いない。トランプ起訴に批判的な裁判弁護士達もこれだけは一致している。

 

トランプ・クーデター公聴会:目指すは議事堂!?

昨日1/6議事堂襲撃事件の緊急公聴会が開かれた。この予定が発表されたのは一昨日。その時は情報もなく皆真っ暗闇の中。証言者の名が公表されたのは開会直前でした。

この人はキャシディー・ハチンソン。トランプの首席補佐官(=官房長官)だったマイク・メドゥズの補佐官でボスとは非常に近い存在だったと言われている。彼女のオフィスは大統領執務室のドアを出てすぐ左側。注意すれば誰が大統領の執務室に出入りしているのかわかるようになっていた。しかも美人聡明で24歳そこそこ。

 

前回で書いたように、トランプにはプランAとBがあった。つまり表の顔と裏の顔で、マフィアのMO(=modus operandi、犯罪の手口)と全く同じ。

 

1/6クーデターではWH(=ホワイトハウス)の目と鼻の先のウィラード・ホテルで裏チームが指揮を取っていた。彼らはジュリアーニ、ロジャーストーンやイーストマンの違法抜け道弁護士達、策謀家バノン、闇将軍フリンだった。だが、表組の政府側顧問弁護士の職務はトランプの違法行為を阻止する事だったので、皮肉にもクーデター計画を事前に打診された彼らはトランプと空極的に対立することになった。

マイク・メドウズは表と闇の真ん中でトランプに引きずられながらも表向きの顔をし続けたというのが私達の受けた印象です。それが一年半後のトランプとメドウズの今のギクシャクした関係につながっている、と見られている。

 

メドウズの補佐官ハチンソン氏も同じ立場に立たされた。彼女はホワイトハウスのインナーサークルに属していたので、大統領顧問弁護士から、トランプを議事堂に行かせないように内密に厳しく命令された。彼女はボスのメドウズにも報告していた。トランプは1/6の午前中早くに電話でペンスを攻撃した後、ホワイトハウスの南側の大広場に集まったトランプ派の群衆に向かい、自ら一緒に議事堂に行く、と扇動し、フェイクニュースからはこのシーンがクーデターを企てた証拠だと非難を浴びせられた。

 

ハチンソン氏はその時、トランプ一行の一員として傍で待機。証言によると、集会場所に大きな空き地ができ、トランプは集まるべき人数が集まっていない、と側近を責め、非常にご機嫌ななめ。特にメタル探知機で警備側はありとあらゆる武器を押収したので、武装した人はこなくなった。それで怒ったトランプは、メタル探知機を使うのを止めるように命令。武装デモ隊はトランプを狙ったものじゃない、と側近に暴言。しかも集会の後、武装デモ隊を自ら率いて議事堂に向かうつもりだった。

 

それから一行は再び車輛移動してホワイトハウスの大統領職務室のあるウェストウィングに戻ったのだが、その際トランプは彼の専用SUV、通称ビースト(=野獣、大型防弾車)に乗り込んだ。しかし護衛官に公式日程に入っていない議事堂へ行けと命令し、そこで護衛官との格闘が起こったと伝えた。その証言が下の動画です。

 

 

www.youtube.com

ハチンソンによれば、その間メドウズ氏は引きこもりがちで成り行き任せといった感じだったと述べている。しかしトランプ側は、ペンスが殺されてもトランプを裏切った自業自得という点で一致していた、と述べた。

 

この1/6公聴会は今週末の連休日をはさんでもう2回ほど7月の中頃に再会される予定です。しかし、司法省が、トランプ代理としてペンスに圧力をかけたイーストマン弁護士がレストランから出てきたところで、持っていたセルフォンを押収。一方トランプの司法省乗っ取り陰謀に踊ったクラーク司法省弁護士の家宅が捜索されるなど、トランプには不利なニュースが続いている。

 

また先週はテキサス共和党が党大会で(トランプが負けたら)ユニオン(連邦政府)から脱退する意図を明らかにしたので、米市民は驚愕した。

 

これには共和党の創設者リンカン大統領も墓の中で目を剥いたに違いない。リンカンは南部州の脱退を国家反逆と決めつけ絶対許さなかった。これが内戦の直接原因で4年間の戦闘で南部は破壊され双方に大量の死者が出た。米憲法には州脱退条項はありません。

 

しかし玉砕モードのテキサス共和党は本気です。

www.youtube.com

 

 

 

中絶禁止は米フェミニズムの大敗か!?

先週6月24日(金)米最高裁(SCOTUS)はついに中絶は憲法に基づいた女性の自由の行使ではない、という判断を公表。つまりこれで事実上、中絶禁止かどうかは州次第ということになり、事態は49年前に逆戻り。中絶の自由は死んだ。それで国全体が喪に服している状態となっている。特に女性側の受けた衝撃は非常に大きなものがる。しかし手放しで喜んでいるのはトランプ共和党と超保守のペンス。

 

下はそのニュース動画。この動画の最初のシーンは最高裁の前で歓声をあげ大喜びするプロ・ライフ側の群衆達。プロライフとは胎児の生命をまず第一に考えこれを守ろうというグループ。何しろ旧約のモーゼの十戒の一つは"殺すな"です。

今回の判断は9人の判事の内5人のプロ・ライフの判事達に数で押し切られた形となっている。

 

2020年9月、米大統領選の一か月半前に突然ギンズバーグ判事が亡くなってしまい、トランプはその後釜にバレット判事を押し込んだ。この若い女性判事はカトリックのカルトに属していた人で絶対に最高裁判事になるべきではなかった、というのが私の印象だ。しかしこれでこれまで4人だったプロ・ライフ判事が5人となり5対4で最高裁は中絶禁止判事に乗っ取られてしまった。

 

下の動画が説明しているように、1973年"ロー対ウエイド"という訴訟の最高裁判断により、妊娠出産という人生のプロセスが存在する女性については憲法の自由の適用として中絶の権利が認められた。しかし1992年の"ケイシー"の判断ではペンシルバニア州の妊娠15週以降の中絶禁止を認めた。よってそれ以降は各州による胎児保護の中絶規制が認められてきた。それが今回の判断で一挙に覆された。

49年前は中絶禁止は30州。今回でも規制州がほぼ同数に達する予定。

 

今日男女平等社会に生まれ育った米女性達は1964年の公民権成立後の女性達の苦労を知らない。1980年前後まで独立を目指した女性達の多くは貧困母子家庭の罠にはまったものの、アファーマティブアクションで教師や公務員、民間分野の中間管理職につき子育てをした。

今日の #MeToo 世代がどのように反応するか、は全く新しい分野であるというのが私の印象です。というのは、トランプ共和党の次のターゲットはアファーマティブ・アクションになるのではないかと予想されるからです。特権をはく奪されたと信じ込む白人男性の怒りは深い。

 

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