7月24日のオーストラリアのデイリーテレグラフ紙によれば、現在レバノンで一人のオーストラリアの婦人がオーストラリア帰国を阻止されている、と伝えている。つまり国内拘束にあっているわけだ。
彼女の名はMahassen Issa. 29歳
なぜこうなってしまったのか?
実は彼女は結婚していた。オーストラリアのシドニーに夫をはじめ子供2人が残されていたのだ。
夫は彼女の従兄弟というから、イスラームの慣習に従った結婚である。
しかし彼女には夫以外の好きな人ができてしまった。彼女はレバノンでバケーションをその恋人と一緒に過ごした。しかし夫がレバノン警察に告訴したため、彼女は帰国間際に警察に御用となったわけである。
上の写真は彼女と恋人との幸せ一杯のバケーション写真の一枚。
明らかに彼女の家族はレバノンからの移民である。
彼女と恋人はただちにオーストラリア領事館に連絡し、助けを求めた。
しかし彼女はレバノンの裁判所で裁判を受けなければならない。
姦通罪が確定すれば、彼女は6ヶ月の刑務所行き。
イランやサウジなどのシャリア(=イスラム法)が実施されている国では、姦通女性は石打ちにされて殺される。そういった点でレバノンははるかにましだそうだ。
この彼女の記事には500人以上のコメントが投稿されていた。私は全部は読めなかったが、この女性の家族に対する非難は相当多かった。
というのは、彼女の家族は、彼女をもはや家族とは認めない、子供も渡さない、彼女がレバノン政府に拘束されてよかった、と言っている、と書かれていたからだ。
オーストラリアのコメンテーター達は、この家族をレバノンに送り返せと、カンカンだ。オーストラリアではシャリアは通用しない、オーストラリアの法を尊重しない移民をこれ以上援助するのは、税金の無駄使いで全く馬鹿げている、というである。
彼女がシドニーに帰ったら、この家族に殺される、と指摘するコメントも多かった。
これまで、パレスチナを筆頭に戦乱の続く中東から移民がぞくぞくと海を渡ってやってきた。
誰だ、米はユダヤの味方!と一方的に決め付けているのは!
米国はイスラーム難民の最大の受け入れ国だが、ここでもイスラム教徒によるHonor Killingは決して珍しくないのだ。被害者は妻や娘達で、加害者や夫、父、兄弟である。もちろん米国では加害者は裁判に掛けられ刑に服するのだが、彼らの母国では加害者は何の罪にも問われることはない。
レバノンで拘束されている御本人の女性に関しては、バカ女、という手厳しいものが多かった。何だか、かってイラクにふらりと出かけて人質にとられて殺された日本人の一青年の事を思い出させる。
しかし彼女があまりにも世間知らずであるのかどうかは、問題ではない。
真のイシューは人権である。
イスラーム教徒であろうが、なかろうが、人を好きにればその相手と一緒になりたくなるのは人情というもの。自由社会では個人の意思の尊重がまず第一に来るはずだ