chuka's diary

万国の本の虫よ、団結せよ!

バー司法長官、ついに牙を剥く!?

Hillsdale College はキリスト教信仰に沿った価値観を掲げるクリスチャンカレッジの一つですが、ここでよく開催されるのがトランプ政権要人によるスピーチ。目的はズバリ選挙の寄付金集めです。だから聴衆も高齢富裕層ゴリゴリ保守と考えた方がいい。昨日のスピーカーはトランプ政権の司法長官ビル・バーでした。ここでバー氏は本心?を次から次へと吐露してしまい、またメディアから非難の波が押し寄せている最中です。

 

選挙ニュースがあまりにあり過ぎて忘れてしまいそうなのだが、つい一週間前にトランプの選挙資金不足というのがあった。選挙資金の半分を税金公開拒否やドイツ銀行財政文書公開拒否などの様々な裁判費用に宛てていた。それと人件費。特に左遷された前選対委員長の優雅なセレブ生活は反トランプ共和党の選挙アドにされほど。それなのに資金不足でトランプ側のTV宣伝アドが一時休止状態になっていた。トランプは身銭を切っても資金に充てる、と大見得をはったが、あのドがつくケチのトランプがー!と皆は半信半疑。この点は共和・民主が一致。

 

ところが、このニュースが出た翌日、忠臣バーは何をしたか?トランプのレイプ被害者による名誉棄損訴訟の弁護をこれまでのトランプの個人弁護士団に代わって司法省が請け負うことを発表。これが全米メディアと法曹界で非難の嵐を巻き起こしている。司法省の仕事は市民社会に害となる犯罪起訴だ。それがいつのまにやらトランプの個人弁護士に早変わり。

 

そもそもこのレイプ事件が起きたのは1990年。しかし被害女性のメディア告発は1919年。その間には約30年の空白がある。

被害女性は事件当時美人コラムニストと知られていたNYセレブの一人。トランプとも顔見知りであったが、偶然NYの金持ち向けデパート店内で出会い、トランプは彼女の後を追って試着室へ。そこでトランプがレイプ。

被害者は刑事事件として告発するつもりはない、がその仔細を有名女性雑誌に掲載。しかもその時着ていたドレスで表紙に登場。トランプはでっちあげだ、私はこの女にこれまで一度も会ったこともない、といつも通りの反撃に出た。それに、こんな女は私の趣味じゃない、の余計な一言で被害女性はガツーンとキレた。全米第一の伝説的女性弁護士に付き添われトランプ個人を名誉棄損で起訴。そういう事は勝手だが、30年前のレイプ事件の訴訟費用をなぜ私達納税者が払わなければならないのか?このレイプ、大統領の職との関連性ゼロだ!

 

こんな事は米国史上で初めてというのが大統領史研究者の一致したコメントだが、バーにかかると、こういうケースはこれまで度々おこり決して珍しくない、と話しが逆になっている。

 

だからこの講演会も親分トランプに忠誠心を見せる為のショーだと見るべきだ。トランプは自分の為にひと肌脱いでくれる子分を贔屓にして出世させている。まるでマフィアの組織だが、これを一番よく知っているのはバーだ。

 

下の動画はHillsdale College でのショッキングな内容を伝えるニュース。

 

バーは、感染防止ロックダウン、ステイホームは人間の自由を剥奪するもので、米の奴隷制と同等と主張。たちまち一緒にするな、と黒人側から激しい批判を浴びせられた。

 

バーが手を下した、トランプの盟友ロジャーストーンの有罪判決後に大幅減刑要請を判事に出した事、トランプのお気に入りだったフリンの起訴取り下げ請求、は全くトランプの意に沿ったものと解釈されているが、これまで犯罪証拠に依拠する司法省のやり方を変えたと、司法省内でベテラン検事達の批判が起きている事に対して、彼らはモンテソリ幼稚園の園児だとけなした。モンテソリというのは園児の自主性を伸ばしていく教育方法で世界的に有名だ。司法省のトップは連邦検事総長の私で、司法省による起訴はすべて私が仕切る、と暴言。

自らのトランプベッタリのスタンス(立ち位置)を、司法省はトランプ政権の管轄下にあるので当然だ、と擁護に回る。これらの発言はバーの司法長官承認の際の上院証言、憲法に従い証拠を重んじる、とは全く違った内容にも関わらず。

 

BLM (Black Lives Matter)プロテストが過激化すればリーダー達を国家打倒を目的とする騒乱罪で起訴するとも言った。これに加えてこの夏のシアトルの ”Summer of Love"解放区に協力した進歩派市長の起訴を考慮中との事。バーの口ぶりでは戦前の日本のような怖ろしい時代がやって来そう。  

 

www.youtube.com

https://www.youtube.com/watch?v=V0dlXyd4Qeg

 

ところで、あの悪名高い首都ワシントンのラフィエットパークでのデモ隊襲撃の指揮を取ったのがこのバー司法長官。この襲撃はトランプが原因不明の火事が起こったWHの隣の教会で、聖書を片手にハイ、ポーズ!をする為に計画されたというのが真相と見られている。

今日州兵側からホイッスルブロワー(=内部告発者)が現れた。バーはこの襲撃をデモ参加者が暴徒化したからだ、と言い訳をしているが、その時派遣州兵の指揮官であった告発者は、全く平和的で襲撃する理由がなかった、と下院で証言している。その上、催涙弾を発射する前の警告は与えられなかった、と言っていた。そもそも彼が内部告発の踏み切った理由は、数日前からデモに備えて大量の実弾と動画の最期に言及されているマイクロウェーブ銃を準備せよという上からの命令を受けた、という事だそうだ。この銃で撃たれると皮膚に火がついたような感触が走るというのだが、これはイラクでも使用が禁止されていたのに国内ではいいのかという疑問が湧いた為だ、と報道されていた。