chuka's diary

万国の本の虫よ、団結せよ!

大統領選は終わった!?

米国のCovid19による死者は22万人に迫っている。今年の終わりには死者数は30万人を超えるという暗澹たる予告が疫病学者からすでに出された。都市ロックダウンの可能性も出ている。今回の大統領選のフォーカスはCovid 19 対策であり、これが事実上トランプへの"referendum"(是非投票)となった。

 

投票日まで後22日といいたいが、投票はすでにスタートしている。投票日前が選挙のやま場となるのかどうか、今のところ疑問だ。米市民投票者はどちらに投票するかすでに決定済み、という見方が日々強まっている。

 

私は一週間前に郵便投票の用紙を受け取った。これによると34項目についてチェックしなければならない。トップの大統領選択から下方の土地家屋税徴収コミッショナーまで選ぶことになっている。後者についてはこの人の名宛てに毎年銀行小切手で税金を払ってきたので全くお馴染みの名前だ。しかもここ10年間同じ人。今回改めて投票用紙を見直すと候補者は彼唯一人。これには笑ってしまう。

 

私達の州でも二重封筒式で、しかも前回で書いたペンシルべニアと違い内側の封筒が外側より二倍も大きい。内側の封筒を忘れてうっかり外側の切手無用の宛先付封筒にじかに投票用紙を入れてしまうと無効だ。これはすでに"Naked Ballots"(= 裸の投票、つまり内封筒がない)と呼ばれ心配の対象となっている。

そそっかしい人には国境なし。それに米は、規則は無視する為にあると信じている人々で一杯の国。ペンシルべニアでは訴訟で選挙前に無効判決を得たが、私達のこの共和党州では選挙後提訴で無効とされると予想される。選挙後訴訟はもちろんトランプ側の時間稼ぎの為だ。

その上、外側の封筒には投票者の署名が絶対に必要。だからあれやこれやで無効票がかなり出るのは止むを得ない。郵送もOKだが、直接郡所定の郵便投票専門ドロップボックスで封筒をドロップすることができる。これが私達が投票用紙を受け取る前は各郡に15か所あったのだが、一週間前に知事宣言でなぜか一か所に統一。しかもそこでは写真付きIDを要求される。つまり、このドロップ場所は投票所と同等の扱いを受けるという事だが、一か所しかない。だから田舎の広大な郡だと高速で一時間以上かかる。これは投票妨害に当たるというので即訴訟になり、一審は投票妨害と判断され共和党州知事の敗け。だが、懲りずに知事は上訴。こんなことで州税を無駄使いしないで貰いたい。

 

私としては今日にでも近くのポストオフィスにドロップしたいのだが、愚娘の大反対にあい、あえなく敗退。明日早期投票がスタートするのでわざわざ投票所へと説得された。愚娘は郵便投票はトランプの物言いで無効にされると頭から信じ込んでいる。この早期投票場は今週にはほぼ全国でスタート。皆が口々に早期投票をするとTVで言っているので、これでは11月3日の投票日の投票数は全体の過半数に満たないだろう。

 

Covid 19 のせいで2020大統領選は早くも打ち切りに直面している。

 

トランプVSバイデンの最期の討論が投票日近くに開催される予定だが、二人の討論はもうたくさん、というのが正直な実感だ。特にトランプのは聞く人を不愉快にさせるばかり。

共和党はポリシー無しでトランプの口先三寸。民主党の政策の概要はバイデン、ハリスでほぼ理解できた。とにかくCovid19に対する科学と現実に即した政策を立てる事が先決だ。これが今米市民に共通する視点だ。

トランプが2016の様に上院下院共に圧倒的勝利となれば、米民主制は形骸を残して崩壊、2024年の大統領選にはクシュナーが後継者として立つ。これはトランプが2016年にすでにあちこちで言っていることだ。しかし脳の老化と精神疾患の進行、それに付随する健康上の問題ではこの先の4年間をトランプが続行できるかどうかは疑問。

 

これはバイデン氏も似たりよったりの状況だ。この前のハリス対ペンスの討論でカマラ・ハリスは大統領適性テストに合格したと評価されている。この先大統領"ママラ"の誕生も充分あり得る。ママラというのは、ハリス家家族内でのニックネームで、いわば"肝っ玉かあさん"という意がこもっているのだそうだ。

 

二度目の大統領討論(or クソ喧嘩)を聴くくらいなら、下のお馴染みSNLの討論パロディを見た方が面白い。トランプ役は彼以外にはあり得ないあのアレック・ボールドウィン、バイデンはジム・キャリー。後者は言い方、動作がバイデンそのものかそれ以上!とにかくどちらも凄すぎる。見ている方としてはこの二人組の方がむしろ本物に見えてくるぐらいだ。

動画では最初からモデレーターのクリス・ウォレスに口出しするトランプだが、ウォレスがそれをたしなめると、そういう事は俺の" aderall"に言ってくれ、と言い返している。これはバッドジョークで、このaderall は米では学習障害という児童の精神疾患症状を抑える目的で頻繁に与えられる薬だが、成分はアンフェタミン。これは覚醒剤の成分でもある。トランプは学童時代にこの薬に常時お世話になっていたという話が早くから出回っていた。これが大人になっても異常言動が続く原因、という憶測がある。

下の動画のCCで英字幕が出ます。




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