chuka's diary

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ジュリアーニの"ボラット"続編、世界一斉に公開された!?

 NYポストの10月14日スクープ記事以来 "ハンターの汚職証拠みーつけたぁ~"とトランプ系列メディアで大暴れしていたジュリアーニ氏。

やはり邪魔が入った。トランプの天敵、ベゾス氏だ。彼のアマゾンプライムで、"Borat II" が初公開。もちろんその映画の売り物の一つはジュリアーニ氏が金髪美人の東欧系偽記者のインタビューの誘いに乗って、なぜかベッドルームまで入り込む、という際どいシーンだった。しかし公開前からこのシーンはすでにリーク。おかげでジュリアーニ氏自身が議論 or ジョークの対象になってしまった。昨日はトランプも、嫌味な映画、とコメントだ。

 

この映画は2006年に公開された社会風刺コメディ"Borat"の続編。 日本語訳は"ボラット”となっている。このビックリカメラを取り入れたドタバタ混乱映画は世界で大ヒット。アカデミー賞やゴールデングローブにもノミネート。しかし非難も大きかった。何も知らない人がビックリカメラをしかけられその後のドタバタで身体精神共に損傷を受けた、と問題になった。訴訟も起きた。

 

今回のストーリーは前作と同様。カザフスタンからやってきた頭のいかれた偽記者ボラットのアメリカ再体験記。今回は彼の15歳の娘が旅の道連れ。本当の道連れはカザフスタン大統領のペットのサルだったが、密航し空腹になった娘が食べてしまったという設定。それにアメリカはアメリカでも、南部と特定しているように今回のはことさら政治的諧虐に満ちている。

ボラットを演じているのは、著名な英国のコメディアン、サーシャ・コーエン。名前の通りユダヤ系である。しかし彼は、自分はユダヤ系だからといって陰謀論に関係しているとは思って欲しくない!と今回も宣言。彼は人権擁護のチャンピオンとして数々の賞を受賞している。しかし、彼の演じるボラットはナチ並の反ユダヤ主義者。

 

私はジュリアーニのシーン全体の動画を見つけた。このシーンが今全米でジョークと議論の的になっている。下の動画の冒頭の2分足らずがそのシーン。

 

ジュリアーニ氏は去年ウクライナ弾劾事件の陰の立役者として名を博した。下院証言で50回以上も彼の名が言及されている。しかも主要メディアに連日登場しトランプの代理人としてバイデン汚職を強調。とにかく表情がコミカル、嘘を交えたおかしな話で逆に一種の人気者になっていた。

しかしジュリアーニは議会喚問を拒否。理由はトランプが許可しないから。昔の凄腕検事の姿を知る人々からは、アイツしらふなのか?と彼の正気ぶりを疑う人が多く出た。

 

しかし去年の11月に彼の仲間のウクライナ系米人2人がジュリアーニと会談後、ウィーン直航便搭乗直前に逮捕された。容疑は元ウクライナ大使罷免に関連する選挙資金違法供与だ。その後彼は突如メディアから姿を消し半ば過去の人になりかけていた。

 

この動画ではジュリアーニ氏はとあるホテルで金髪東欧系(つまりトランプ好み)の美人記者のインタビューにアドリブで応じた。設定はホテルの一室。しかもウィスキーを飲みながらのインタビュー。終わりに記者がサンキューと言った時のジュリアーニのデレデレ顔が大きくアップ。

記者が"ベッドルームでまだ飲む?"と誘うと、何とジュリアーニ氏、自ら立ち上がりボトルとグラスを両手に記者の後を追う。(見た人のほとんどは、ここで社会的常識を超えた、とジュリアーニ氏を批判、彼は酔っぱらっている、と非難。)

 

まず美人記者のマイクロホーンを外してベッドに腰かけ、電話番号とアドレスをくれよな!と記者の背中をポンポンと軽く撫でた。女性記者がジュリアーニ氏のマイクロホンをシャツの下腹部から外すとベッドに横たわりズボンの下に手を入れた。その直後ボラッドことサーシャ・コーエンがベッドルームに闖入!お馴染みの彼のトレードマークとなっている女装に注目!

 

"彼女は私の娘で15歳、あんたには年取り過ぎよ!だからお願い!私が彼女のかわりをするから!"と叫んだ。ジュリアーニは、"あんたじゃだめ!”と拒否。その後、言い合いになったが、その時、ボラッドの "私はムショで何年も暮らした、だから口の使い方がとても達者なの、私を相手にしてくれ!"というセリフがもろにRAW!

この手のジョークは"RAW"と呼ばれる。"RAW"は"生"とか"剥きだし"という意味だ。どちらかと言えばいい意味ではない。だから特定のファンには大うけだがオールドファッションのひねった風刺を好むコメディ・ファンは顔をしかめる。

 www.youtube.com

 

https://www.youtube.com/watch?v=5MLoNN8fGwk

 

 下の動画は予告編。この映画の圧巻は何といってもCPAC(共和党選挙資金集め機構)の会場にトランプに変装して突如闖入。その時実際にマイク・ペンスが壇上で演説していた。サーシャ・コーエンは娘を肩にしょって、"マイケル・ペニス!あんたにピッタリの女がいるぞよ!"と叫んだときのペンスの驚きの表情がクール!

これで会場は一時混乱状態に。このシーンは最後の方にでてきます。実は被害者のジュリアーニ氏もサーシャ・コーエンのファンだったそうですが、今回ではカンカンに怒り、政敵に嵌められた!とこれまたトランプ系メディアで息巻いている。

 

www.youtube.com

 

https://www.youtube.com/watch?v=JvPTCvUnNQA