chuka's diary

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コメント:文玉珠さんの給与明細書!?

前回のブログで所感を書かせていただきましたコメントの中で、" 慰安婦の給与明細書 " が言及されていましたので私もネット上をさがしたのだが見つかりませんでした。

 

高給取り慰安婦の解釈は、文玉珠さんの自伝、"ビルマ戦線盾師団の「慰安婦」だった私" に公開されている郵便局の貯金通帳に関連しているのがほとんどだ。

 

この文玉珠さんの自伝は日本人の作家森川万智子氏との共著のようですが、今回ラムザイヤー教授も"契約があった"説の慰安婦の高給の証拠として引用している。

 

しかし自伝によると、文玉珠さんは、最初の地マンダレーで金が全く貰えなかったのでリーダーになって慰安所経営を任されていた朝鮮人業者マツモトに払わなければ全員仕事拒否と抵抗、ほんの少しばかり貰えるようになった、と書かれている。しかし彼女の郵便貯金は戦場に向かう部隊の壮行会や帰還の宴会で日本の歌を歌った謝礼金だった、となっている。

 

著者自身がそう主張しているのを無視して、これが慰安婦がしこたま儲けていた証拠、というのは学術的には認められない。これが彼女の慰安婦としての取り分だ、という裏ずけ証拠が必要なのだが、しかしそれは今のところ見つかっていない。

 

ビルマやシンガポールのような外地では日本円紙幣ではなく軍票が使われ、時と共に軍票の価値がドンドンと下落していくのだが、そのあたりの背景を説明しているのが下の動画です。

 

説明しているのは、日本でも大評判になった、"反日種族主義"の著者。内容は非常に丁寧にリサーチされているようですが、残念ながら過度に政治的で結論もその線にそったもの、というのが私の率直な印象です。

 

動画で挙げている、業者が年季を終えて朝鮮に帰国予定の慰安婦に銀行を通して朝鮮に高額の金を送金したという例もあれば、同じビルマのミートキーナでPOWとして拘束された" Comfort Girls " =通称ビルマの慰安婦達 は身体に軍票の束を巻き付けていた、("Burma, the Untold Story" by Won Roy Chan)という史実からも、手ぶらでは帰らなかった、という結論は"捕らぬ狸の皮算用"のようで結論とは言い難い。

 

また、前回に再びご丁寧なコメントを頂きましたが、御指摘の通りだと思います。

韓国の元慰安婦の方々が先頭に立った、日本人は国全体として"法的"に謝罪し、それ相応な賠償金を払え、というかなり難度の高い要求に依拠した『慰安婦リドレス・ムーブメント』にどう対応していくのか?これは30年間も日本にとって大きな課題となり続けている。

 

しかもこのリドレス運動の過激な挑発レトリックが日本人バッシングに容易に繋がる、という危険性と共に、過去30年が流れて行ったということになる。 

 

たとえば、トランプがメディアで、事あるごとに、" china virus" と繰り返した為、中国人=アジア系に対するヘイトクライムが急増し、ついにジョージア州のネイルサロン銃殺事件まで発展している。英語では"China" は国名ですが、" china man" と使われると中国人へのあからさまな蔑称となる。これについては最初から中国人差別につながるときつく批判されたのだが、トランプは、中国から来たのでこう言っている、と屁理屈を繰り返した。トランプが文法的に正しい "chinese virus" と言っているのを聞いたことは私の記憶にはない。

 

  

 

www.youtube.com

https://www.youtube.com/watch?v=YTV_f_YyERk