chuka's diary

万国の本の虫よ、団結せよ!

ジョージア州黒人リンチ殺人ついに判決!

このアマード・アーベリ(=Ahmaud Arbery、アマド・オーブリ?)25歳殺人事件をリンチ殺人とレッテル貼りしたのは理由がある。犯人のトラビス・マクマイケル(34歳)は私人逮捕(=citizen's arrest=市民による容疑者逮捕)をしたが、被害者が逆に襲いかかって来たので正当防衛で射殺したと主張しているからだ。しかし、当時ジョギング中の被害者は素手だった。

 

"私人逮捕"は現行犯のみ日本でも合法です。

 

事実は彼の言い張る私人逮捕を被害者には一言も告げていなかった。つまりこの男の嘘だった。裁判で検察側に、したのかしなかったのか?と問い詰められ、していない事を認めた。それをする時間がなかった、というのがマクマイケルの理由だった。

 

過去、南部で黒人リンチが横行していたことは恥ずべき事実である。これらのリンチの共犯者は南部の支配階級白人だ。彼らは白人である特権にしがみついて見て見ぬふりをした。リンチは黒人を脅かしおとなしくさせるための手段だった。また黒人が南部を大量脱出する原因ともなった。その時の言い訳がこの"私人逮捕"だった。抵抗のそぶりをしたので殺した、というわけだ。これを使って白人至上主義者は法の追及を逃れてきた。

今年の3月共和党州知事によって、最初は逃亡奴隷の民間拘束目的から始まったこの私人逮捕法がジョージアで廃止された。しかし事件当時犯人の言葉を鵜呑みにした警察側は捜査はおろか起訴も頭から断念。被害者の母親には窃盗を働いて殺された、と伝えたきり。本当に呆れ果てた話だ。

 

詳細は下の拙ブログにも書かれています。

 

chuka123.hatenablog.com

黒人リンチの復活!?その2 - chuka's diary

 

下の動画が問題のリークされた殺人動画の一部です。この動画は実は犯人側の弁護士が地元のラジオ放送に持ち込みSNSで流された。しかしすぐに取り外されたのだが、リークしフェイスブックでバイラル。ほぼ同時に全米TV娯楽ニュースが取り上げた。視聴者からはこれは黒人狩りサファリだ、という非難の声があがり、ジョージア州警察はリークからわずか2日後にマクマイケル親子を逮捕。

 

下の動画は殺人罪共犯として起訴された隣人ウィリアム・ブライアン(50歳)が撮ったもの。この動画をラジオ局に持ち込んだ理由は、事件後2か月の間、地元の一般市民やNAACP(全米で著名な市民権団体)から不起訴理由を明らかににするようにという声が高まったことに対応、この動画で正当防衛であることを証明しようとした、というから、本当に驚きモモノキ!

 

 

www.youtube.com

Ahmaud Arbery murder trial: Legal analysis of shooting video | USA TODAY - YouTube

 

白人11人黒人1人で構成された12人の陪審員はマクマイケル側の正当防衛を全く買わなかった。殺人直前に2台のトラックで被害者を追い回した事を犯罪的身柄拘束及び車輛を使用した暴力的襲撃と判断。つまり被害者は加害者側の違法身柄拘束中に殺害されたと見たわけだ。ショットガンを撃ったマクマイケル息子には、一級の一級殺人罪、極悪の死刑執行人型殺人、を適用、他の二人は一級殺人で3人全員に有罪判決が下された。

 

 

www.youtube.com