chuka's diary

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1/6議事堂襲撃一周年記念日の"あり得ない"現実!?

前ブログで米議事堂襲撃一周年記念にあたる1月6日に向け米国内のテンションが異様に高まった事を書きました。今、バイデン大統領の支持率は低迷している。バイデンは大統領の特権職務である外交分野では評価されているが、国内政策に問題があるという見方が大きくなってきている。その一つはトランプだ。

 

下は一周年記念の前日1月5日のガーランド司法長官のスピーチの内容の一部。CCで英字幕が出てきます。

去年議事堂に乱入したのは約2000人前後とみられている。しかし全員がほぼ白人男性であることから現行犯逮捕はなされなかった。これも前代未聞の驚くべき事です。

後で館内モニターやSNS及び告発を通して約700人がFBIにより身元確認。

下の動画でガーランド氏が述べているが、さらにその中から公共建物違法侵入(軽犯罪)や警察や議会に対する公務執行妨害(犯罪)ですでに140人が判決を受け、現在350人が起訴中となっている。しかし現時点ではわずか数人が6か月以上の禁固求刑だが残りはそれ以下。判事からも求刑が軽すぎると批判されているくらいだ。

 

それでもいつまでかかるかわからないがこの事件に関連する違法者は下から上の順で皆必ず起訴すると宣言。しかしこれは下の捜査で証拠がつかめたらという条件付きの話。

 

法を曲げてもトランプに尽くし、自らが法にひっかかりそうになると一足先にトンずらしたバー前長官とは大違い。喜んでいいのか悲しむべきなのか米市民は理解に苦しんでいる。

 

トランプのような超悪質詐欺者は下からトップにつながらないことで法の追及を逃れてきた。マフィア狩りの実績があるNY州でさえ、トランプ大学、トランプ慈善基金という詐欺団体を閉鎖に追い込んでも、親分トランプ捜査は困難を極めているのだ。捜査を率いるジェームズ州検事はトランプからすでに逆訴訟された。これは起訴を事前に阻止するのが目的である。

 

この司法長官の発言でますます市民の不信と不安はつのっていくばかり。

 

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下の動画は1月6日のバイデンの演説のほんの一部。

"トランプは、単に大統領選に負けた現大統領ではなく、平和的に政権移譲を拒んだ米史上初の前大統領"で始まり、"暴徒の議事堂乱入は失敗に終わった・・・暴徒は星条旗を槍として法を護衛する警察官に襲い掛かった・・・この乱暴狼藉を働いた暴徒を直前の集会で扇動した前大統領の姿は議事堂では姿を消したが、ホワイトハウスの大統領専用の食事室でテレビに釘付けになっていた・・・暴徒を止めることも全くしなかった”と、前大統領を強くやり玉にあげての非難攻撃。

 

”前大統領は嘘を拡散して選挙結果を覆そうとしたのは、自分の利益優先が理由・・・二度とこのようなことがあってはならない・・・”と手厳しい。もちろん大多数の米市民はバイデンに喝采だ。

しかしだ、このバイデンのスピーチは市民より、マーラーゴに鎮座するもう一人の米45代大統領トランプへ聞かせるのが目的のような印象を受けたのは私一人ではなかった。バイデンのスピーチにはトランプの嫌う、"  lost" (=落選、負けた)が17回も入っていたと指摘する解説者も出た。それに、天敵バイデンのこの文句、"Trump is not just a former president, he is a defeated former president"(トランプは単なる前大統領ではない、彼は負け犬前大統領なのだ) にトランプは歯ぎしりして悔しがったに違いない。

復讐の鬼トランプもこのまま黙ってはいないだろう。

 

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この記念日にはペロシ議長のリードで議会として黙祷が行われたのだが、共和党員として参加したのは、下院調査委員会副委員長のリズ・チェイニー議員と父親のディック・チェイニー元副大統領のたった二人。

動画の矢印は元副大統領を指している。娘のリズ・チェイニーは保守の保守として知られている議員だが、反トランプに回ったおかげで、地元ワイオミング州ではトランプに共和党内で反対候補を立てられている。去年はあのブッシュ元大統領も応援に出かけていたが、効果については疑問?です。時代の変遷をつくずく感じさせられます。

 

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