chuka's diary

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トランプ、再びプーチンの助けにすがる!?

今朝の米トランプ・ニュースはこれ。

バイデン氏父子の「スキャンダル公開」、トランプ氏がプーチン氏に要求(CNN.co.jp) - Yahoo!ニュース

 

下が問題のトランプ発言動画です。これはマーラーゴでのインタビューの一コマ。

このインタビューはいわゆるトランプヨイショ・チャンネルで報道。時が時だけにこの部分が大拡散した。

 

>なぜ、モスコー市長の妻がバイデン両方に$3.5M(日本円で約3億9千万)をやったのか? こりゃ、たいした金額だよ。

>プーチンなら答えを知ってるはずだ。

>私たちもこの答えを知るべきじゃないかね。

 

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最初からウソついてますね、トランプさん。

 

この金は2014年、当時ハンター・バイデンと、パートナーだったケリー元国務長官の妻の連れ子(ハインツケチャップでおなじみのハインツグループの御曹司)及び二人の共通の友人の3人が関係したコンサルタント会社に送金された、となっている。

だから、金がジョーバイデンとハンターの両方に渡ったと言っているのはトランプのディスりです。

 

しかもこの情報は、2020年の大統領選挙の6週間前に出された上院報告書から来ている。

上院議員でトランプ腰巾着として知られるロン・ジョンソンがリーダーとなりこの報告書を作成した。発表のタイミングについてジョンソンは地元ラジオで、バイデンに勝たせたくないから、と理由を言っていた。この84ページの報告書の題名はズバリ、

"ハンター・バイデン、ブリスマ、汚職"。

 

報告の結論は、ハンターバイデンと彼の友人がウクライナでオリガーク所有のガス会社ブリスマのコンサルタントとなることについて、当時国務省(=米外務省)の高官2人が、父の職務に影響を与える可能性あり、と反対意見をバイデンに伝えた、という事にとどまっている。

イバンカ・トランプが大統領特別補佐官になる前にケリー筆頭補佐官に反対されたのと同じことだ。もっともこの時にはイバンカは職務上必要な国家機密保全資格が得られなかったのが理由だった。父のトランプはもちろんケリーをオーバーライド。

 

ハンターバイデンは外国籍ビジネス相手の違法取引容疑で現在捜査下にあるようだ。米司法省は、バイデン大統領は捜査の対象でない事を明らかにしている。ハンターバイデンは約$1M(約一億一千万)を遅滞税として払ったと自ら公表。罪状は起訴状でしかわからない、というのが今のハンターの置かれている状況だ。

日本国内ではハンターバイデンはなぜか憎悪のセンターとなっている。

 

ジョンソン報告ではモスコー元市長の未亡人エレナ・バチュリナさんはロシアでただ一人の女性オリガークとされている。夫がモスコー市長だった時に彼女所有のプラスチック製品会社が市と契約したことで富をなした汚職富豪とレッテル張り。しかし、バチュリナ未亡人は、現在ロンドンで活動している国際的ビジネスウーマンで、プーチンとは対立し亡命同然である。

 

彼女がハンターバイデン関連のコンサルタント会社に送金した、と報告されているだけで前後関係は一切不明。また情報源についても明らかにされていない。

 

上の動画によると、この報告書が出た直後の2020年の10月、プーチンは、バチュリナ未亡人とは全く関係なし、という返事を米メディアにしていた。

 

実はこのところ、トランプは落ち目になっている。先週のジョージア・ラリーは主要メディアに全く無視された。

このところトランプ節は呂律がうまく回らず、単語の発音をもの忘れするなど御本家の老化が目立っている。しかしもっとひどいのは内容で、2020の選挙不正にとどまったきりの恨み節と復讐の誓いから全く先へ進んでいない。

 

"私が大統領だったら、プーチンのウクライナ侵攻はなかった"、という迷セリフは誰も買わない。

 

ジョージア・ラリーでは約5000人が集まった。しかしこれでトランプの人気は凋落か、と報道され、頭にきたらしい。トランプは上のインタビューの冒頭で、私はそこにいた、どう見積もっても25000人から30000人が集まった、と躍起で反論。だが途中で聞き相手に遮られた。彼らさえうんざりなのだ。

 

先週土曜日のジョージア・ラリーの前の木曜日、トランプは2016の大統領候補だったヒラリーをはじめ民主党本部、当時の民主党本部長や選挙キャンペーン議長、コミ元FBI長官など、トランプロシア疑惑の関係者を皆まとめて訴えた。

この訴状は108ページに及ぶ長文。理由はこの人たちの悪意が一団となりトランプ潰し企業と化して2016のトランプ大統領選を妨害した、というわけのわからないしろもの。大統領選に勝ったトランプに損害賠償要求の根拠はあるのだろうか?

選挙に勝った大統領が、負けた反対候補と政党を選挙妨害で訴訟に持ち込むという前?代未聞のトンデモ訴訟、と皆一同呆れ顔。まともに取り上げる人もいないありさま。

 

トランプとしてはこれでジョージア・ラリーがメディアの注目の的となると計算していたのだろうが、全くの期待はずれに終わった。しかしトランプは重症の自己陶酔型性格障害ではないかと多くの人が指摘している。人目を集める目的でこの先何を言い出すか予想もつかない。プーチンが再び彼を利用することも十分可能だ。