chuka's diary

万国の本の虫よ、団結せよ!

テキサス小学校襲撃事件:手落ちを認めた警察!?

今日5月27日の朝、テキサス州ユバルデで警察側は犯人が教室にたてこもり学童を次々と撃ち殺した1時間20分の間何もしなかった事を戦略的エラーとして認めるという、驚くべき記者会見を行った。

www3.nhk.or.jp

おかげで今日一日、米メディアは大騒動。しかも午後からは同州ヒューストンで反銃規制の先頭に立つNRA(=全米ライフル協会)の総会が開催され、トランプがスピーチに立った。

トランプは冒頭で、この大会の出席をドタキャンしたアボット知事を弱虫とこき下ろした。

一方アボット知事は、警察からこんな報告はこれまで聞いていない、とショックも露わ。自ら現地に赴いて後始末に当たることを宣言。

 

この出来事、一昨日、アボット州知事を筆頭とするテキサス州共和党のお偉方が雁首揃えて大がかりな記者会見を開き、警察ヨイショを盛り上げた直後に起こった。この日会場に乗り込んだ民主党知事候補のベト・オルロークが、共和党の銃規制なし崩し政策のせいだ、とアボット知事を非難し、これも全米に報道され、テキサス共和党政府の反銃規制が槍玉にあげられたばかり。

 

アボット知事も認めたように、これまでの警察の説明は最初から曖昧な上、二転三転。それと現場の様子とは全く違っていた。現場では、地元警察官と駆け付けてきた父兄の間で小競り合いが起こっていたのだった。父兄達は警備の警官達に、どうか校内に入って子供達を救ってくれ、と強く要求していた。涙ながらに哀願したある母親は執行妨害で手錠までかけられたが、郡保安官に引き渡された際に頼んで手錠を外させて貰い、自ら校舎に入って彼女の子を連れだした。またある父親は校舎に向かおうとしたため警察官にテーザーガンで地面に引き倒された。

それらのシーンはSNSでバイラル化。

 

今回、事件のタイムラインが警察側から改めて発表された。

昼前11時30分、犯人はユバルデの小学校構内でAR-15戦闘ライフルを発砲しながら徒歩で内部に侵入。この犯人は免許証もなく車の運転を知らない、と祖父がインタビューで述べていた。犯人は祖母を撃ったあと、次は小学校だ、と言って家のトラックで出ていった。しかし小学校に沿った一本道でトラックは道路をはずれて落下転落。手を貸そうと葬儀屋から出てきた人たちに犯人は発砲し、その足で小学校に向かった。だが、小学校からは学校駐在の警察官がパトカーで事故現場に向かい、徒歩の犯人とすれ違っていた!

 

犯人は校舎へ発砲しながら半開き?の横のドアから侵入。誰がこのドアをアンロックしたのか、警察側はそこの教師だと指摘?

 

今日の学校は乱射事件に備えて授業中は入口に警官や警備員が待機しているか用件を伝えてアンロックされるようになっているのが通常だ。この小学校でも警察官に指導された非難訓練までしていた。それに警官が常駐していたが、その時は不在だったと言い流していた。

これも事件当初の説明、常駐警官二人が犯人と接触したが、犯人を中に入らせた、というのとは全く違ったものだ。

 

犯人侵入直後には7人の警官が犯人の後を追って校舎内に入っている。一時間後に国境警備隊が現場に到着した時には内部にはすでに19人の警察官が詰めていた。全員が犯人が立てこもった教室の廊下で待機していたというのだ。理由は犯人のAR-15ライフルで警察官に死傷者が出るという想定によった。

犯人は校舎に侵入する前から発砲を続け、侵入後も発砲し続けた。だから被害者の命を救う為には即急な救命措置が必要だが、警察側は内部の発砲は散発的なので大丈夫だと判断したなどと、驚くべき弱虫発言。待機中、児童たちからはセルフォンで助けを求める声が続いていたのも無視だ。

さらに怖ろしいことには、午後1時45分頃国境警備隊が教室内部へ突撃する前に、ヘルプがいるか?と外から生き残った子供達に呼びかけ、一人が、ヘルプ!と叫び返したため、犯人に撃ち殺された。犯人は射殺されたのか自殺なのか、警察の言う事はこの時点では信用できない、という声すら出ていた。

 

10日前にはNY州バッファローのスーパーで非白人ヘイトの乱射事件が発生し、元警察官の警備員がピストルで応戦したが、AR-15と同種のライフルには太刀打ちできずに犯人により射殺。これに怖気ずいて警官すら身動きできないのなら、この手の戦闘用ライフルの個人所有は禁止すべきだ。圧倒的多数の米市民は憲法第2条の銃保持を支持しているが、もうたくさんだという声が高まっている。