9/3にレックス・フリードマンのポッドキャストで公開されたトランプ・インタビューは非常に興味深いものだった。
レックス・フリードマンは米ポッドキャスト界ではよく知られている。極端な左から右まで彼はこれまで数々の有名人を相手にしてきた。
彼のバックグラウンドの特異性、ロシア移民、ITエンジニア、MITリサーチャー、とのガチンコが期待されたせいです。
しかし今回の彼はアクティブ・リスナーに徹していた。そのせいかわずか一時間でトランプの症状が暴露です。アクティブ・リスニングとは、精神疾患療法で強く推薦されている対応の仕方で、介入を避けて患者に自由に話させることです。
トランプのパーソナリティ障害に関しては、これまで多くの医者、心理学者達によって警告が出ている。本も出てベストセラーにまでなった。しかし個人の精神疾患診断は医者と患者のプライバシーなのでこれまでは表立って取り上げられることはタブーだった、少なくともトランプ以前までは。
だが、トランプは自己陶酔パーソナリティ障害なので、とにかく大勢の人の前で賞賛を浴びなくては我慢がならない。それでことあるごとに口を開いて誇大妄想的自己評価をしてきているので、トランプのパーソナリティ障害についてはもう外から見え見え、という声が非常に大きくなっている。
自己陶酔パーソナリティ障害に関しては、ブロガーにもよく似た傾向の人がいる。とにかく賞賛してもらいたい、批判は一切耐えられない、というやつです。しかしこれはあくまでブログのことでしょうから問題はないのですが、トランプのように現実社会にまで押し通そうとすると、独裁者の登場です。
毎日記者が上の記事を書いて、今の時点で1021の💬が寄せられている。
トランプの発言は、彼が再選されなければ第3次世界大戦が始まる、という聞き手の恐怖を煽る目的なのです。いわばオオカミ少年ならぬオオカミ🐺老人。
それ以外に意味はないのです。実際トランプはこの番組でもウソの付き放題。日本はすでにずぅーと前から再軍備を始めている。それとも米政府や米防衛産業に少なくともGDP5%の防衛費全額をそっくり払うのか、国民の選択は明らかです。
トランプはそこでフリードマンに、あなたは交渉の達人だからとヨイショされ、プーチンとのウクライナ和平交にせよ中国の習との交渉にせよ具体的案を持っている、と口からでまかせ。が、今ここではいうわけには行かない、後の妨げとなるからと眼前人参ぶらさげ作戦にでた。詐欺師です。これは人を欺く反社会パーソナリティ障害の典型的症状です。
トランプはこの番組でもウソの付き放題でファクトチェックは無。
これに関して反トランプからはフリードマンのジャーナリストとしての技量に対する疑問が出ている。
トランプは、TVに流されたバイデン夫妻がデラウェアのビーチでのんびりしているシーンについて、バイデンは海水パンツ姿がカッコいいとでも思っているのだろうが、全く反対だね、と異様な敵意の丸出し。82歳の男性の海水パンツ姿を誰がカッコいいと思うのですか?
トランプは大統領時代に彼所有のゴルフコースにしょっちゅう出かけていたことは全くスルー。また一家総出で訪英し天文学的税金を使ったこともすっかり忘れた。
ヒラリーに関しても、どうしてあの時本当に牢獄にぶち込まなかったのか今思えば不思議な話、と述べた。憲法で保障されている正当な法手続きは全く存在しないかのような口ぶりです。これが大統領再選とはあまりにも恐ろし過ぎ。
これら天敵2人のディスリはトランプ自らが口に出したもので、フリードマンが尋ねたわけではない。これもいつも通りです。今さら誰が高齢のヒラリーやバイデンの政治的動向について興味を持っているというのか?
恨に心が喰い荒らされているトランプのみでしょう。
2020年の選挙に不正の疑いがあったと今もって主張し、1/6議事堂襲撃責任については不法移民にサラリと話題を責任転換。実際このインタビューでも他でも不都合なな質問には話をそらすのがトランプ流。
法廷で強要されなければ決して真実を述べないだろう、というのが皆の共通する予想です。
日本の読者はインタビューそのものは聞いていない人がほとんど。
下はレックス・フリードマンが提供したインタビュー動画です。米の社会政治に興味のある方にはお勧めです。反トランプ側は、トランプは鎮静剤の影響下にあるのではないか、とも言っていた。確かに言葉はもつれ気味ですが、これは高齢者の特徴でもあるので、何とも言えない。
またポッドキャストは米のゼンZ(=1997年以降に生まれた)世代に絶大な人気があるそうですが、私も否応なしにお付き合いするはめになった。しかし、さまざまな人の意見が聴けて面白い事は確かです。
トランプ・インタビュー#442の前の#441は米の超左派民主党支持ポッドキャスターとの対話だった。その時とこれとは話がかなり違うようです。