chuka's diary

万国の本の虫よ、団結せよ!

バー司法長官、ついに牙を剥く!?

Hillsdale College はキリスト教信仰に沿った価値観を掲げるクリスチャンカレッジの一つですが、ここでよく開催されるのがトランプ政権要人によるスピーチ。目的はズバリ選挙の寄付金集めです。だから聴衆も高齢富裕層ゴリゴリ保守と考えた方がいい。昨日のスピーカーはトランプ政権の司法長官ビル・バーでした。ここでバー氏は本心?を次から次へと吐露してしまい、またメディアから非難の波が押し寄せている最中です。

 

選挙ニュースがあまりにあり過ぎて忘れてしまいそうなのだが、つい一週間前にトランプの選挙資金不足というのがあった。選挙資金の半分を税金公開拒否やドイツ銀行財政文書公開拒否などの様々な裁判費用に宛てていた。それと人件費。特に左遷された前選対委員長の優雅なセレブ生活は反トランプ共和党の選挙アドにされほど。それなのに資金不足でトランプ側のTV宣伝アドが一時休止状態になっていた。トランプは身銭を切っても資金に充てる、と大見得をはったが、あのドがつくケチのトランプがー!と皆は半信半疑。この点は共和・民主が一致。

 

ところが、このニュースが出た翌日、忠臣バーは何をしたか?トランプのレイプ被害者による名誉棄損訴訟の弁護をこれまでのトランプの個人弁護士団に代わって司法省が請け負うことを発表。これが全米メディアと法曹界で非難の嵐を巻き起こしている。司法省の仕事は市民社会に害となる犯罪起訴だ。それがいつのまにやらトランプの個人弁護士に早変わり。

 

そもそもこのレイプ事件が起きたのは1990年。しかし被害女性のメディア告発は1919年。その間には約30年の空白がある。

被害女性は事件当時美人コラムニストと知られていたNYセレブの一人。トランプとも顔見知りであったが、偶然NYの金持ち向けデパート店内で出会い、トランプは彼女の後を追って試着室へ。そこでトランプがレイプ。

被害者は刑事事件として告発するつもりはない、がその仔細を有名女性雑誌に掲載。しかもその時着ていたドレスで表紙に登場。トランプはでっちあげだ、私はこの女にこれまで一度も会ったこともない、といつも通りの反撃に出た。それに、こんな女は私の趣味じゃない、の余計な一言で被害女性はガツーンとキレた。全米第一の伝説的女性弁護士に付き添われトランプ個人を名誉棄損で起訴。そういう事は勝手だが、30年前のレイプ事件の訴訟費用をなぜ私達納税者が払わなければならないのか?このレイプ、大統領の職との関連性ゼロだ!

 

こんな事は米国史上で初めてというのが大統領史研究者の一致したコメントだが、バーにかかると、こういうケースはこれまで度々おこり決して珍しくない、と話しが逆になっている。

 

だからこの講演会も親分トランプに忠誠心を見せる為のショーだと見るべきだ。トランプは自分の為にひと肌脱いでくれる子分を贔屓にして出世させている。まるでマフィアの組織だが、これを一番よく知っているのはバーだ。

 

下の動画はHillsdale College でのショッキングな内容を伝えるニュース。

 

バーは、感染防止ロックダウン、ステイホームは人間の自由を剥奪するもので、米の奴隷制と同等と主張。たちまち一緒にするな、と黒人側から激しい批判を浴びせられた。

 

バーが手を下した、トランプの盟友ロジャーストーンの有罪判決後に大幅減刑要請を判事に出した事、トランプのお気に入りだったフリンの起訴取り下げ請求、は全くトランプの意に沿ったものと解釈されているが、これまで犯罪証拠に依拠する司法省のやり方を変えたと、司法省内でベテラン検事達の批判が起きている事に対して、彼らはモンテソリ幼稚園の園児だとけなした。モンテソリというのは園児の自主性を伸ばしていく教育方法で世界的に有名だ。司法省のトップは連邦検事総長の私で、司法省による起訴はすべて私が仕切る、と暴言。

自らのトランプベッタリのスタンス(立ち位置)を、司法省はトランプ政権の管轄下にあるので当然だ、と擁護に回る。これらの発言はバーの司法長官承認の際の上院証言、憲法に従い証拠を重んじる、とは全く違った内容にも関わらず。

 

BLM (Black Lives Matter)プロテストが過激化すればリーダー達を国家打倒を目的とする騒乱罪で起訴するとも言った。これに加えてこの夏のシアトルの ”Summer of Love"解放区に協力した進歩派市長の起訴を考慮中との事。バーの口ぶりでは戦前の日本のような怖ろしい時代がやって来そう。  

 

www.youtube.com

https://www.youtube.com/watch?v=V0dlXyd4Qeg

 

ところで、あの悪名高い首都ワシントンのラフィエットパークでのデモ隊襲撃の指揮を取ったのがこのバー司法長官。この襲撃はトランプが原因不明の火事が起こったWHの隣の教会で、聖書を片手にハイ、ポーズ!をする為に計画されたというのが真相と見られている。

今日州兵側からホイッスルブロワー(=内部告発者)が現れた。バーはこの襲撃をデモ参加者が暴徒化したからだ、と言い訳をしているが、その時派遣州兵の指揮官であった告発者は、全く平和的で襲撃する理由がなかった、と下院で証言している。その上、催涙弾を発射する前の警告は与えられなかった、と言っていた。そもそも彼が内部告発の踏み切った理由は、数日前からデモに備えて大量の実弾と動画の最期に言及されているマイクロウェーブ銃を準備せよという上からの命令を受けた、という事だそうだ。この銃で撃たれると皮膚に火がついたような感触が走るというのだが、これはイラクでも使用が禁止されていたのに国内ではいいのかという疑問が湧いた為だ、と報道されていた。

  

トランプが投票後にクーデタを計画する!?

11月3日の投票日まで50日。全米コロナ死者数が20万人を超えるにはもう時間の問題。こういう切迫した状況でクローズアップされてきたのは、トランプのクーデタ計画だ。

 

こう書くと、私のアタマの方が問題にされるのは当然。だが、米では非常に真剣に取り沙汰されている。私もこのニュースは主要メディアから耳にした。

 

トランプによる投票後のクーデタ説はバイデン支持率優性の固定化と同時に流れ始めた。しかし、9月7日付けの" The Nation" で著名レポーターが、共和・民主両党メンバーによるトランプのクーデタの可能性についての22ページのレポートを概要を紹介したこと、今年6月にトランプが任命した全米郵便サービス長官が郵便配達を遅らせようとして様々な手段を嵩じていたことが2週間前に発覚し、大騒ぎになった事でメディアで真剣に取り沙汰されるようになった。

戸外のポストボックスを密に運び去って大量廃棄、朝、郵便仕分け機が職場から突然消えていた、時間外配達及び職員のオーバータイムを厳禁、等々をこの新米長官はこっそりやってのけた。この影響である地域では遅配が実際に起こった。しかし米のポスト・オフィスは組合の牙城。すっかりリークされてしまった。

この新米長官デジョイ氏は任命前にトランプに大型寄付をしていた。しかも2016年にはトランプの金集め三人組の一人だった。一人はあのコーエン元弁護士で今は弁護士資格剥奪の上、コロナで自宅監禁中。他の一人はトランプ大統領宣誓式の金集めをこっそりどこかに流したとかで現在捜査中。当然デジョイ氏も郵便業務にはこれまで全く関係のない人。この一見奇妙な郵便サービス・サボタージュはトランプのクーデタ計画と照らし合わせてみると繋がりが見えて来る。

 

今年の夏までにはコロナ感染のせいで一般郵便投票を各州が実施することが確実になった。それに対してトランプは選挙延長を呼びかけたが共和党も憲法違反として取り合わなかった。

 

一般郵便投票では民主党が圧倒的に有利となり元来弱小党の共和党は勝つ見込みがなくなると見られている。今回の自己票が2016年よりかなり減少することを見越したトランプ側は郵便投票を妨害する方策に出た。それ以後トランプは郵便投票は不正投票、従って選挙結果は信用できない、と宣伝し続けている。それどころか、郵便と投票所で二重投票するように米市民にTVで呼び掛けた。これには皆が大驚愕。二重投票はもちろん違法で重罪だ。つまり刑務所送り。

しかし郵送投票が加われば、前回のように結果は翌日の午前様には出てこない。今回のように量が多い上にトランプが不正だと物言いをつければ一か月たってもどちらが当選かが決まらない事も充分ありうる。

従来通りにいけば、投票所のが真っ先に開票されるので、最初はトランプが優勢、と予測されている。だから郵便投票開票で負けに転じるのを防ぐ目的でトランプ側は各州の裁判所に郵便投票無効の訴えを起こすと予測されている。特に共和党州ではトランプ勝利が州知事により告知されればその州の選挙人はトランプに投票せざると得なくなる。

それだけではない。社会不安と混乱が重なり、投票日前後から戸外でのプロテストが広がると予想され、白人至上主義の武装民兵と武力衝突が起き流血惨事が起こる。トランプは機動隊のような連邦警察部隊を派遣するが逆に騒ぎを煽ると思われる。しかし最終的には州、軍派遣をトランプ自ら命令し、戒厳令を出す。

 

トランプのクーデタを予想して書かれたレポートには、これに対抗する唯一の策としてSNSを利用した市民大動員を提案している。このメガプロテストは一か月ぐらい続けなければならなくなる、というのだが、これで一体軍を掌握した独裁者に勝てるのか?これじゃまるでエルドアンのトルコだ。

上記のシナリオが実現しないことを祈るばかりだ。

 

追記:今ニュースを見ていたら、国境の不法移民収容所で拘束中の女性15人が不必要なヒステレクトミー(子宮全摘手術)をされたという告発が昨日からDHS(ホームランドセキュリティ省)の職員によって出されている。これで"トランプのアメリカ"はウィグル女性に避妊手術を強制する中国と人権侵害のレベルで同等の競争相手になりました。

 

何がフリンをそうさせたか!?

この記事の題名は1930年(昭和6年)に大ヒットした社会派映画『何が彼女をさうさせたか』をもじったものです。この映画はYouTubeで視聴できます。

 

今、米では大物によるトランプ暴露本が続々と発売され、正直言ってもう目が回りっぱなし。しかしその中には問題の核心に触れる内容のがかなりあるようで嬉しい限りです。言うまでもなく、フェイクニュースはこれらの本の抜粋紹介と著者のインタビューで大忙し。トランプも反論や言い訳にてんてこまい。

 

私はマイケル・フリンについて過去数回記事にしてきたので、

chuka123.hatenablog.com

特に今回の"Compromised" を書いたストラック氏の意見は新発見で非常に参考になった。

"Compromised"はここでは"(外国に)通じている"という意で他国の利益に沿って行動し自国に害を与える外国のアセットとなった自国人の形容詞で、もちろんスパイも含まれている。実は著者のストラック氏こそフリンをひっかけた質問をしたFBI捜査官だった。そのせいで、トランプから酷い報復を受け、これまで沈黙を続けてきた。

 

ストラック氏は当時FBIの国内スパイ活動捜査の第一人者。しかし、FBI内部のe-mailで頻繁にトランプをバカ扱いし、しかもその時の部下で職場恋愛の相手だった女性弁護士にも同様の悪口をe-maillしていた。それらがトランプ側にバイアスだと告発され、モラー捜査から外された。共和党多数の下院公聴会でストラック氏はかの女性弁護士とのゴシップe-mailの内容を証言させられたが、司法省監査官は仕事内容には影響していない、と判断された。しかしその後、風紀を理由にFBIはクビ。現在ストラック氏は不正解雇を理由に米政府を起訴中である。

 

ところがやはり最近発売されたNYタイムス記者による、"トランプvsアメリカ"によれば、ストラック氏がモラー捜査から外されると、モラー氏はトランプのロシア共謀及び協力関係捜査を捜査枠外という理由でピッタリ止めた、ということになっている。だからモラーがトランプのロシア共謀・協力に関してその時点では充分な証拠は見つかっていない、と結論ずけているのは正確ということになる。モラーは決して証拠が一切なく無罪、とは述べていない。

 

モラー捜査ではトランプはフリン事件について証言拒否をした。これは"第五"(The 5th )に沿ったものだ。メディア向けにはトランプは最初、ペンスやFBIに嘘をついたのでフリンをクビにした、と言っていたが、今年の5月にオバマゲートを立ち上げた時には、フリンが個人的にロシア大使と話してどこがおかしい、フリンの嘘は大した事じゃないのに、それを大袈裟にしたのは、当時のFBIとオバマの私を陥れる陰謀だと主張している。

 

下の動画はストラック氏のインタビュー。

要約すると、フリンの嘘には彼も驚いた、理由がわからない、フリンは元国防情報局長官であったので、ロシア大使との電話を盗聴される事は当然予想していたはず、これをあえて実行したのは、トランプからの命令だろうと思われる、FBIとペンスにオバマのロシア制裁について全く触れなかった、と嘘をついたのも、トランプが、"Kill the story ! "(=もみ消せ!)とフリンに命令したのが原因ではないかと思う。

ストラック氏はさらに推察を進め、ここまでフリンを追い詰めた原因は一体何のか?と疑問を投げかけている。つまり、背後のトランプの存在を指しているのだ。なぜ、そこまでしてトランプはロシアと彼との直接なつながりを隠そうとするのか?

 

 

www.youtube.com

https://www.youtube.com/watch?v=lVe0YUoKCJo&pp=wgIECgIIAQ%3D%3D

 

フリン起訴取り下げ差戻しで公聴会が開かれる予定だ。そこでフリンはまた、彼の嘘は本当かどうか、について釈明をせまられる。フリンはバーによる起訴取り下げ請求前に、却下された宣誓取り下げ要請をサリバン判事に出している。理由はFBIに強制的に嘘をつかされたからだ。しかし任意の法廷宣誓の取り下げは法的に認められないのでサリバン判事は却下。その際にフリンが提出した上申書がネットで公開されているので私はそれを読んだ。

 

FBIにあのように対処したのは正当だった、そして私は嘘(=FBIへ)をついていない。

と彼は最後に結論ずけているが、読んでいる方は全く理解に苦しむ。文書で公開された盗聴内容によると、フリンはロシア大使と交渉し、来るトランプ政権のロシアとの関係改良を条件にロシアの制裁報復を止めさせているのだから。

 

この矛盾する結論については公聴会でフリン氏自身の口から聞きたいものです。フリン氏は裁判で一切口を閉じたままでした。

 

懲りないトランプ:軍人を屈辱!?

私は11月の投票は郵便ですることにした。もうすでに市に申し込んだ。この申し込み用紙がかなり込み入っている。それにプリントされた字が小さ過ぎる。この一般郵便投票はこれまで前例を見ないもの。添えられて来たお知らせノートによれば過去の私の投票率は最悪だそうだ。投票用紙が送られてきたらまたお知らせします。

 

この9月3日付けの" The Atlantic" の記事、"Trump: Americans Who Died in War Are Loosers and Suckers"(=トランプ:米戦死者はルーザーでサッカー)が、トランプ・ニュースのその日のトピックとなった。無料なので私も読んだ。その時はそれが約一週間のトランプ非難の大合唱になるとは思ってもいなかった。

 

というのは、トランプがあちこちで、戦死者、負傷者、元捕虜を "looser"(=ルーザー、敗残者、社会的落伍者) や "sucker"(=サッカー、騙されやすいバカ)と揶揄してきたのは "business as usual"(=従来通り) で何も珍しいことではないからだ。日本のメディアではルーザーが"負け犬"と訳され私も面白半分にこれを使ってきたが、あくまで意訳です。

上の2語は共に"バカ"、"阿呆"の類で第三者を貶す罵り言葉として頻繁に使われている。しかしこれは言い手が一時的な怒りにかられたせいで、聞き手は軽く受け流すのが一般的。しかし、相手に一撃を与える目的で数億人のフォロワーにツィートしたり、TVで名指しで使うのは米大統領としてふさわしくない、というのが圧倒多数の意見である。今回の記事はこれまでの米市民のつもりにつもった批判のブーメラン現象だが、選挙の2カ月前、つまり米軍人の不在投票開始直前、というところがミソだろう。

 

ネトフリックスのトランプ一家ドキュメンタリーによると、祖父は米に移住しNYの床屋からスタート。西海岸の奥地で樵相手のいかがわしい商売で一財産をなし母国プロシァに帰国を企てたのだが、プロシアはトランプの祖父に"徴兵逃れ"のレッテルを貼り国籍回復を拒否した。それ以来兵士嫌いはトランプ家の伝統のようだ。

若きトランプはベトナム戦争中に徴兵される可能性が極めて高かったのだが、父親が知人の足医者に息子の足の骨に異常がある、つまり軍隊には不向き、という診断書を書いてもらい徴兵を忌避したというのだが、ベトナム徴兵をうまくかわした政治的大物はトランプだけではない。クリントン、ブッシュ(息子)、ゴア、等々、名前を挙げればきりがない。

 

トランプの同郷軍人蔑視が表面化したのは、この記事には一言しか言及されていないが、有名な2016年7月の民主党大会に登場したカーン夫妻事件だった。カーン夫妻はパキスタンからの移民であるが、息子さんがアフガニスタンで2004に戦死していた。ところがトランプは選挙前からイスラム教徒はテロリストだと認識、彼らの入国禁止を提唱して人気を得ていた。それに異を唱えるご夫妻は、父親がわざわざスマートフォーンを掲げて、トランプは国が宗教に介入しないという米国憲法を読んでいない、憲法を読め!とやったのだが、それがトランプを激怒させた。戦死者の両親という立場は全く無視し、傍で黙って座っていたカーン夫人はイスラーム教徒の女性だからモノが言えないんだろう、と嫌味たっぷりの逆襲。それでゴールド・スター・ファミリー(=戦死者遺族)を屈辱した、と散々批判された。

その批判の代表は、当時の共和党の大物、故マケイン上院議員だが、彼の売り物は北ベトナムの捕虜となり、ハノイ・ヒルトンで6年間拘留されていたことだが、トランプは、ワシは捕虜になるような人はどうもね?あれでも英雄なのか?とマケインに向けて痛烈な嫌味コメントを出していたこともあり、二人の仲は険悪そのもの。同様に父島で日本軍に撃墜されたブッシュ(父)を"ルーザー"とコメントし、ブッシュ一家からは親の仇扱いされている。

 

"サッカー"についてですが、クラシック映画"Private Benjamin"(=ベンジャミン初年兵) 1980 を憶えている人もいるだろう。主人公のジュ―イッシュ・プリンセス(ユダヤ系金持ち娘、この当時の流行語は今米では死語になっているようです)は新婚初夜に弁護士新郎に腹上死され、孤独感で絶望状態に陥った時、陸軍リクルーターの、陸軍は彼女を家族の一人として大歓迎、休暇にはスパ付きホテルでのんびり休養、などの誘い文句で入隊するのだが、軍で彼女を叩き直そうとする鬼ババ上官にいびられるというストーリー。しかし、持ち前のバイタリティで抜擢大昇進し、恋人の俗人フランス男を殴り倒すという、痛快ストーリーで大ヒット。

 

また、オリバー・ストーンの名作"Born on the 4th of July" 1989 (7月4日に生まれて)では高校生の主人公が海兵隊リクルーターに、彼らのように入隊して英雄となることがいかに素晴らしいか、と思い込まされ志願するのだが、彼は20歳そこそこでベトナムで両足を失い、性的にも不能になってしまった。帰国しても待ち焦がれていた恋人とどうする事もできない悲劇の主人公を演じたのはトム・クルーズ。彼の演技力が素晴らしい。実に名画です。

というように、ベトナム戦争後は入隊する人をかなりバカ扱いする傾向があった。だから兵士はサッカーとコメントをあちこちで出しているトランプのみを責めるのはちと不公平だが、大統領からは聞きたくない言葉だ。

 

トランプは、問題の"The Atlantic"の記事はでっちあげ、と言い返している。

 

 

マイケル・フリンの正体!?

大統領選まで後60日!それに10月にはオクトーバーサプライズが必ずある!というので米国内のテンションはもう上がりっぱなし。

先月は全く歴史的に異常な民主・共和両大会が続き、霞んでしまったのはコロナニュースだけではない。たとえば、上院情報委員会のロシアゲート捜査結果の公表はモラー報告かそれ以上の大ニュースのはずなのだが。

 

今年5月のバー司法長官によるフリン起訴取り下げと同時にトランプ自らが言い出したオバマ陰謀説を憶えているだろうか?

この時のバー氏の起訴取り下げ理由はフリンは当時のFBI担当官、つまりトランプが目の仇にしているマケィブFBI副長官らに嘘をつくように仕掛けられた、というもの。その陰でオバマ前大統領の命でコミFBI元長官が背後で糸を引いていた、というのが陰謀説の大筋だった。その時バー氏は、秋頃に調査結果を公表し、起訴もありうる、とトランプに口を合わせた。この脅しは真剣に受け取られた。これがオクトーバー・サプライズになるのではというと予想が流れ始めた。

 

しかし、先月8月18日に上院情報委員会による2016大統領選ロシア介入捜査報告が突然公表された。上院では共和党が多数であるからこの委員会も共和党に率いられている。上院の情報委員会はCIA及びFBIの情報収集機関の監査役として知られている。だからこの報告書ではトランプ以外を除き関係者多数の証言と情報機関による情報が総合的に評価されている。中でも、トランプ側近の大物、クシュナー、バノン、長男ジュニア、次男エリック、マナフォート等々は、偽証疑惑で司法省に捜査依頼がすでに一か月以上も前に送られたと報道されている。だがバー氏はこれを握り潰していたらしい。

この報告書は1000ページ近くに及び、モラー報告書約500ページと合わせて読むと、ロシアゲートオタクにはたまらないはず。この報告書は現在ネットで公開されている。しかも市民向けであるから分かり易い。だか黒塗り箇所もかなりある。

 

私はフリン条項50ページあまりを読んだのだが、政治的背景、登場人物、理由などの解析は非常に明白だ。但しフリン自身はこの捜査に対して米憲法第5修正条項の黙秘権を行使している。この黙秘権は答えると本人が起訴されるという事態のみ使える。つまりフリンは偽証に関して有罪だと見てよいだろう。

 

それともう一つ重要な事が8月31日に起きた。司法省のフリン起訴取り下げだが、ワシントンDC地区の連邦判事10名のうち8名がサリバン判事に同調し、フリン起訴取り下げが取り下げになり、刑の決定はサリバン判事の手に戻った。そうなるとその先はトランプによる赦免?という予想がすでに出回っている。この起訴取り下げ要請をする為に、バー司法長官はDC地区の筆頭検察官を騙してクビにし、自分の息のかかった筆頭検事に起訴取り下げをやらさせた。この事もつい一か月前の下院公聴会で問題にされたばかりだった。

 

まず、報告書のフリンの項の最初の部分にはフリンとロシア、次いでトルコとの関係が簡潔に書かれている。ただし、なぜフリンがオバマ大統領に国防省情報長官を罷免され2014年に陸軍から強制的に退役をしいられたのかの事情については全く触れられていない。及川氏がフリンは小説より奇なる人生を送ってきた人だ、とトランプ・ヨイショの動画シリーズで述べていたが、私も同感だ。オバマに罷免される前後から彼の人生は本物のスパイ小説になったという印象を受ける。

 

フリンの方が先かロシアが先かはっきりしないが、オバマとの関係が悪化しつつある頃、フリンはロシアに一本釣りされたのではないか?と思うのは私だけではないだろう。フリンが陸軍を退役させられて即、金一杯の温かい手を差し伸べてくれたのは、他ならないロシアだったからだ。RT(国営ロシアTV)は度々フリンに高額の講演費を払った上、10周年記念大会にフリンをモスクワに招いて講演させ少なくとも475万円という高額な料金を払っている。またその時のモスクワの大宴会ではフリンはプーチンの隣に座るという大光栄に預かってもいるのだ。これは一般米人として例がない超特別待遇。裏に何かあると勘繰らない方がおかしい。その直後フリンはロシア財閥系会社のロビーストにもかかわらず、元国防情報長官という肩書で、中東平和でのロシアと米の協調の重要性についての論説をある有名メディアに掲載した。

 

ロシア軍がウクライナに侵入、クリミア地区を占拠し米をリーダーとする国際社会に制裁を受け、ロシア経済が大打撃を受けたのが2015年だから、フリンは金の為にはかなりやばい事もしなければという見本のような男と言ってもいいだろう。これが33年間勤めあげた年金付の元陸軍中将というのだから米国にとっては情けない話である。

 

その次は2016年8月のトルコだ。オランダの会社を通して約5618万円相当で期間90日の短期契約を結んだが、NYでトルコ大統領の婿をまじえて、エルドアン大統領の政敵を米からトルコに送還させる事を協議。その内のオプションには誘拐計画があった。この協議にはフリンの息子も側近として加わっていた。フリンのしている事は明らかにトルコ政府のロビー活動であるので政府に登録する必要があったが、していなかった。彼はやはり ”The Hill” に元国防省情報長官の肩書で、エルドアンを支援し彼の政敵の送還を主張する論説を書いている。捜査報告に一言触れられているのは、このオランダの会社はロシアの財閥とも関係があるという事である。

 

フリンは2016にトランプ陣営に参加したのだが、この間一貫してロシア側との接触を続けていた。だから、オバマのトランプへの最初の忠告、フリンはロシアに近過ぎる、というのは正しかったと言える。しかも就任前のトランプ陣営ではフリンは事実上ロシア接触のポイントマンにさえなっている。

 

死に際のオバマ政権によるロシア制裁はすでに予告されていた。それに対してロシア側は必ず同程度がそれ以上に報復すると通知。オバマの目的は、トランプとプーチンの間に釘を撃ち込む事、ではないかという説が出ている。トランプ側も制裁に対してかなり神経質になり、何としてもロシアの報復措置を防ぎたかった。その役目を負わされたのがフリンであった。当時のロシア大使とフリンは顔見知りで幾度も連絡を取り合っていたのだが、FBIに盗聴された電話はロシア大使の方がフリンにコンタクトを求めていた、というのが関係者の証言だった。

  

詐欺老人トランプ、最新の詐欺が暴かれる

前記事で、トランプの姉マリアン元連邦判事の会話の一部が公開され、その中でマリアンは、トランプは大嘘つきで詐欺師、あれを信用しちゃ絶対ダメよ、と姪に念を押していた。それが再び本当になった。またもトランプが詐欺。

 

chuka123.hatenablog.com

 ウィスコンシン州ケノーシャでは23日の白人警官による黒人射殺事件後に暴動が起き、繁華街の店が数件焼き討ちされたのだが、トランプはその焼け跡にオーナー達をズラリ並ばせ、私はあなたがたの味方、復興に出来るだけのことはする、とやったのだが、もちろんこれは彼にとっては絶好のフォト・オプ。

下の地元ニュース動画では冒頭にそのシーンが登場。トランプのすぐ横に立ってローデス・カメラショップの写真を胸に掲げているのが、108年も続いた老舗のカメラショップのオーナーだそうだ。トランプ自らの紹介である。栄光に輝き、オーナーは、トランプの連れてきた連邦警察のおかげてデモも下火になった、とその場で感謝の意を表した。トランプは連邦警察を派遣していない、やって来たのはトランプ支持の"極右武装民兵"なので、これはこの男の誤解だが、ともかくこのシーンは主要メディアを通して全米に放映。

トランプはこのシーンの為にわざわざ田舎都市ケノーシャくんだりまでやってきたのだ、自分が限りなく褒め称えられる為に。

 

しかし、この人、本当はオーナーではなかった。真相は8年前にファミリービジネスを売り払った元オーナー。それが現オーナーとして写真まで掲げ、その傍には奥さんらしき女性までいる。さすがに地元TVもこの元オーナーを"嘘つき"と呼んでいる。

 

次のシーンでレポーターにインタビューされているのが現オーナー。この人は8年前に店を買い取った。今回もトランプから会ってくれと連絡が来たが、トランプに利用されたくない、ときっぱり断ったそうだ。そうしたら、元オーナーがTVに現オーナーとしてトランプに紹介されたので、目を剥いたそうだ。トランプは焼け跡だけでなく、ご丁寧に他のシーンでもこのローデス・カメラ店についてアンティファによる被害として言及していた。

ところが、今度は明日、バイデンがこのケノーシャを訪問するという。たしかに、ウィスコンシンは天下分け目の激戦州。明日のメディアは大騒ぎとなること間違いなし。

 

https://www.youtube.com/watch?v=nAK4NiyU9wU&t=14s


Kenosha business owner declines President Trump photo-op, former owner replaces him

ww.youtube.com/watch?v=nAK4NiyU9wU&t=14s

 

 

トランプの、トランプによる、トランプの為の共和党大会

米内戦で北軍優位の先駆けとなったのは1863年夏のゲティスバーグの対戦であった。ここで北軍は南軍の首都ワシントン占領を阻止することができた。それまでどちらが勝つのかは実際は明らかでなかったという説が今日では次第に有力となっている。その年の秋、戦場のかたずけが終わり戦死者の墓をリンカンは見舞った。彼の演説の中の有名な一節、私達が目指しているのは、人民の、人民による、人民の為の政府、は、今日のアメリカ民主主義政府の基本理念となっている。

 

しかし先週の共和党大会は、トランプの、トランプによる、トランプの為の共和党大会、となってしまった。共和党のこの先4年間の基本政策を定める"プラットフォーム"は必要無いとしてあらかじめ廃止された。これは米史上初の出来事だそうだ。まさに独裁者大統領にふさわしい。

 

3日間の大会の話題はトランプ一族の顔見世に集中だ。トランプと側近達は皆口を揃えて、コロナ感染の猛威はすでに過去、トランプのおかげで命が救われた、これから先はトランプ大統領の再選ですべてがバラ色のアメリカの復活が待っている、というトランプ・ヨイショに終始。特にペンスは、"Make America Great Again, Again"   と滑稽なスローガンまで持ち出し、米市民の嘲笑の的となった。この共和党大会でトランプに対する人気度は30%台に落ちたと報道された。

 

このバカげた3日間でもっとも話題となったのは、初日の長男ドナルド・トランプ・ジュニアと彼のガールフレンド、キンバリー・ギルフォイルさんのスピーチ。妻や婚約者でもない"ガールフレンド"が大統領を指名する大会壇上に登場するのも史上初。

 

トランプの長男ジュニアと弟のエリックのコンビは、なぜかあのイラクの独裁者フセイン元大統領の粗暴な息子二人を連想させる。特にこのジュニアは粗暴発言が目立ち、トランプも長男はトラブルメーカーと認めていた。返って幼児的でいつもどこか抜けているような印象を与える弟のエリックの方がお気に入りだと言われている。

 

今回もジュニアの方は、バイデンのことを、スワンプのロックネス・モンスターだ、とたとえ、多くの失笑を買った。"ネッシー"ことネス湖の怪獣が異臭の漂う黒い泥水の南部の沼地にいるという発想自体が漫画的。しかし、今回はスピーチの内容には全く関係ない。下はこのカップルを話題にした短いニュース動画ですが、題はズバリ、

『皆が注目したドナルド・トランプ・ジュニアの涙目のナゾ』。

 

涙を目に一杯浮かべて粒がいまにも流れおちそう。この目について、アレルギー、いや気の強いガールフレンドにいじめられた、とか眼の乾きを防ぐ目薬をさした、とかいろいろ憶測が出された。しかし極めつけはなんといっても、晴れ舞台を前にコカインをやったというもの!

 

コカインやアンフェタミンは脳を興奮させハッピーにするアドレナリン系神経を刺激する化学物質と見なされている。しかも個人のパフォーマンスをダントツに極める働きがある。歴史的にはドイツ軍や日本軍もこれを広く利用していた。しかし影響として、目の涙の吸収ダクトが収縮してしまうので、涙目を生じる。この噂に対して、ジュニアはさっそく翌日、俺はハンター・バイデンとは違う、と毒舌返し。しかしトランプ長男のアル中とリハビリの繰り返し有名で、トランプが彼を低評価しがちな理由もそこにあるのではないかと言われているくらい。目くそが鼻くそを笑うの類だ。

 

このジュニアの9歳年上の姉さんガールフレンドは彼に続いて登場。下の動画の最期に出ている。肩をいからせ両腕を広げ、濃いメークアップに唇を歪めながら、バイデンとフェイクニュースを大攻撃。フェイクメディアはこのカップルのはまるでナチ集会のアジ演説とレッテル貼りで応戦。この動画でもご丁寧に人気コミック映画のスーパー悪女のシーンが挿入されている。

 

この、キンバリー・ギルフォイルはプエルトリコ系女性。この人の経歴は本当に凄い。地元カリフォルニアの美人州検察官からスタート。つまり副大統領ハリスとほぼ同じ。

その後エンターテイメントで活躍を目指しNYへ移り、米裁判TVの解説者として有名になった。その間、最初の結婚をしている。その相手は何と今のニューサム加州知事。彼は当時も今も、金髪長身の超イケメン。ニューサム氏は民主党からサンフランシスコ市長に見事当選。だからギルフォイルさんはSF市のファーストレディだった。しかし、SFとNYの別居結婚は続かなくて、離婚で終わった。その後、ギルフォイルさんはフォックス時事コメンテーターで大活躍し、押しも押されぬ政治セレブの地位に到達。トランプに気に入られた事は確かだが、報道官の職は共和党大物のアーカンソー元知事の娘にさらわれてしまい、今はトランプ選挙対策本部で働き、ジュニア離婚時から彼のガールフレンドとして二人はピッタリと寄り添っている。

ところで今回姿が見えないのはトランプの姉、マリアン。彼女はNY連邦判事を今年引退。しかし彼女の録音が暴露本を書いた姪により共和党大会と同時に公開。トランプの姉は、弟トランプは嘘つきで絶対信用してはいけない、と話していた。これも史上初の出来事だ。

 

https://www.youtube.com/watch?v=p0KhwfPUX4A


Why Everyone Is Talking About Donald Trump Jr.'s Watery Eyes