このところ米メディアは首都カブール陥落とアフガニスタン撤退のニュースで一杯。
この事件はトランプとタリバンの交渉にさかのぼる。去年2月にトランプとタリバンの2者は、今年の5月にアフガニスタンから米軍及びNATO関係者を安全に撤退させる事を合意。しかし、それはアフガニスタン政府は全く抜きでの交渉だった。
しかしバイデンはこれを引き継ぎ、準備不足なので撤退を9月までに完了することに延期した。
私もついせんだっての6月に訪米した当時のガニ・アフガニスタン大統領のTVインタビューを聴いた一人だが、彼は達者な英語で、米軍が撤退してもアフガン治安部隊がそれに代わるから状況は安定している、と自信たっぷりだった。しかし、多くは半信半疑。一年持てばいい方で、6か月だろう、と判断されていた。というのは、すでに国の80%がタリバン支配化にある、と見られていたからだ。
しかし、こんなに早く、アフガン政府が総崩れとなるとは予想外でした。ガニ大統領も一足先く隣国カザフスタンへ逃亡。しかし今の問題はいかに迅速に米軍及び身の危険が迫ったアフガン関係者達を国外に輸送するかにかかっている。
米軍撤退は米国内では超党派で支持されている。政権交代で大規模な戦闘もなくアフガン同士の多数の死傷者の報道がない事は不幸中の幸い。
下の動画はタリバン幹部の最初のカブールでのTV会見として報道されたものだが、この幹部はコーランの一部をそのまま暗唱していて"会見"ではない、これがヤツらのやり方だ、というコメントが多く出ていた。
その幹部の後、女性はすべての権利を保障される、イスラムが許す限り、と横で別のタリバンが英語で話している。まゆつばもので誰も信じないが、世界に向けて発信したのだから、彼らの約束を守らせ、口から出まかせは国社会では通らないことを知らせることが大切なのだ。
今や世界の目はタリバンに向けられている!
https://www.youtube.com/watch?v=t7gKYHKcoL8
下はバイデン氏の撤退の混乱についての記者会見です。バイデンのスタンスは明確です。