chuka's diary

万国の本の虫よ、団結せよ!

出たぁ~、トランプ打倒の大陰謀論!?

"How  The Grinch Stole Christmas!"(=邦題、意地悪グリンチのクリスマス、拙訳=何てこった、クリスマスがグリンチに盗まれた!)という子供向けのクリスマス・ストーリーをご存じですか?映画化もこれまで数回されているほどの大人気。グリンチという名の緑色の醜い怪獣がクリスマスで浮かれている人間達に嫉妬、クリスマス・イブに人様の家に侵入、クリスマスツリーやプレゼントをごっそり盗み幸せ一杯のクリスマスをぶっ壊そうとする話です。これは子供にとってはホラー映画です。

 

今、米では大統領選挙結果をグリンチのようにゴッソリ盗もうと計画している性悪老人がいる。この老人は緑色ではなくオレンジ色で頭のてっぺんは植毛金髪でカバーされている。もう誰かお分かりのはず。

 

もともとは、大統領選挙を盗もうとしている、とトランプを真正面から非難したのはバイデンだった。が、今では立場が全く逆転。私は勝ったがバイデンが大統領選結果を盗もうとしている、とトランプは今朝も頭のおかしいツィートに忙しい。

 

ツィートだけではない。一人一票という民主主義選挙の根本をひっくり返し、バイデン投票分を法を濫用して廃棄し、自分の勝ちに持ち込もうと狙っている。トランプが国民選挙を基礎にした米民主主義を尊重しないどころか、破壊するつもりなのは明確だ。2020に負けた激戦州で不正選挙(死人が投票、監視員がコロナのせいで作業を近くで見えなかった、等々)を理由に大量のバイデン票を廃棄するように起訴。こんな理由が本当に法廷で通用するのか?と市民は目をパチクリ!案の定、トンデモ起訴(=frivolous lawsuit)は却下され、目指していた最高裁への道が閉ざされ、弁護団も勝ち目なしと逃げ出した。

 

そこで改めてトランプ特命の弁護団の総帥になったのが、あの、"ボラット"で世界的にジョークの対象となったジュリアーニ元NY市長。ハンターバイデン疑惑ではハンターのマックがなぜかトランプヨイショ家族の修理ストアに持ち込まれた。法的全盲オーナーが誰が持ち込んだか全く分からない、といいながらハードディスクをハンター所有として回収。その中身にはQアノンの陰謀論を絵にしたような児童ポルノまがいのフォトもあったそうだが私は見ていないし、見る気もなし。

トランプの長男と弁護士達によってエリートメディアのWSJに持ち込まれたハンターのe-mailが公表される前にジュリアーニは策謀家バノンと組んでこれを特ダネとして三流ゴシップ新聞で流してしまった。この辺りの事情は未だに不明。

 

実はジュリアーニ氏が法廷に立つのは約30年ぶり。しかし、彼はトランプ側に少なくとも日当約200万円を要求したとかで話題となった。メディアによると大体米の一流弁護士は日当が100-150万だそうだ。ジュリアーニ氏は今週の火曜日にペンシルベニアの法廷に期待通りに現れた。そこでは、2人が封筒署名を忘れたとかで郵便投票が無効にされた、これは市民の選挙権の組織的妨害、だからこの選挙区の約70万票の郵便投票の全廃棄を要求、という素人が聴いても無茶苦茶な主張を展開。結局裁判長に、この事件には州政府がらみの不正があるというのか、と問われ、ジュリアーニ氏は、不正は全く無し、と答えている。

 

実はこのような無効票の扱いは州で違う。共和党の拙州では署名忘れや怪しい署名は集計人が独自に判断し投票者は何もできないことになっている。しかし自分の投票が有効であるかがサイトで公表されているので是正できる州もある。

 

昨日の午後、ジュリアーニ氏を筆頭とする新トランプ弁護団が記者会見を開き、ジュリアーニ氏はここでも郵便投票は組織的不正だから激戦州で全廃棄を主張。これは前日の彼自身の法廷証言に反している。

しかもそれに、ドミニオン社陰謀説が新たに加わり、激戦州、つまりトランプが負けた州、の投票結果を廃棄し共和党選挙管理者の裁定でトランプを勝者に選ばさせる、と意気揚々。この発言自体が米の選挙制度を全く無視するもので悪あがきを続ける独裁者トランプの側に立ったものだ。

 

ドミニオン社の集計マシンはトランプの票を自動的にバイデンにすり替えるようにプログラムされている、というとんでもデマがトランプヨイショのマイナーSNSサイトにカキこ。それがトランプ系SNSでバイラルになり、すぐにトランプ自らもヨイショに加わり、彼のツイッターで全米に拡散というパターンは従来と同じ。

この会社のバックグラウンドにはソロスや、ヴェネズエラの共産政権がからみ米の労働運動史上の伝説的人物であるシーザーチャベスまで一枚噛んでいるというのだが、普通のアタマではとても信じられないしろもの。今回の選挙システムには組織的不正は全く見られなかった、と選挙直後に公表した国土安全省のサイバー部門長官をトランプはツイッターでクビにしたばかりだ。

 

その記者会見中にだ、ジュリアーニ氏のアタマから黒色の液体がスーと幾筋も流れ落ちた。あれは血か?という言い出す記者も現れ、カメラは頭からタラリのナゾの液体に釘付け。どうやら髪の染色液が熱と過量の発汗で溶けて流れ出したというハプニング!

 

それが下の動画です。

後半には、投票後の記者会見を途中でカットされて以来、公衆の前で話すことを避けているトランプは"MIA"(戦闘行方不明者)だ、とレポーターのサウンドバイト。これについて心理治療学の専門家である姪のメリートランプさんが動画でコメント、"トランプ叔父さんは恥ずかしさのあまりホワイトハウスに逃げ込んでいる"

なお、ジュリアーニの記者会見はCNNがデマだとして実況放送拒否。これを視聴した多数はこんなデマをTVで流すのは危険だと感想を述べていた。

 

https://www.youtube.com/watch?v=_2r2msBEiXI

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