カキストクラシ―(=kakistocracy)という言葉がトランプ当選直後にメディアに頻繁に出回るようになり、今や流行語になっている。この英語はややこしそうな単語でおそらくギリシア語あたりからのオリジンなのだろうが、はっきりした意味は不明❓
この単語の最初の部分が何やら米口語のカカ(kaka)、つまりウンチ💩を連想させるので、クソの人によるクソみたいな人を要人に使った政権、という最悪政治、という意味と認識されている。これが来年早々の一月に正式就任するトランプ政権なのだと。
相当の覚悟が必要です。
下はクルーグマンのトランプ=カキストクラシーについての解釈ですが、全くねじれている。クルーグマンのNYタイムズの原文は下の日本人筆者の意見とはニュアンスが違う。ウクライナ戦争はタイムズのオピニオンには出てきてない。日本人筆者は彼の本の宣伝をこめて書いたのでこーゆーことになった。
日本人筆者によるウクライナ戦争のオリジンをプーチンやセレンスキーの恨みという感情に帰することについては、あまりに単純化しすぎている。これだけでは説得力のある根拠に欠けているように見えます。
下はNYタイムズの原文ですが、これは購読していないと読めない。筆者クルーグマンはオピニオンを25年間連載してきた。
Opinion | My Last Column: Finding Hope in an Age of Resentment - The New York Times
上でクルーグマンの指摘しているのは、米国の大変化です。しかしこれは世界情勢の大変化でもある。
彼がオピニオンを書き始めた2000年を今と比べてみるとよくわかる。ロシアはソ連崩壊後にエコノミーも崩壊、その時国民は飢えを経験した。2000年からプーチンがエリツィンから政権を引き継いだ。その条件はプーチンはエリツィン一家の汚職を追求しないというものだった。
一方9.11前のブッシュ政権は得意の絶頂期で人々は非常に楽天的だった。それから25年後の現在、いろいろな政治的変換がおこった。特に、レーマンショック、COVIDによる2度の経済崩壊を何とか通り抜けた今の米には楽天的ムードは全く感じられない。
これはトランプカルトを除いての話です。彼らのアタマはなぜかバラ色❕
しかし、トランプ勝利の原因がクルーグマンの指摘するエリート層に対する『恨』にあるのかどうか、疑問です。
下がクルーグマンの結論です。
But if we stand up to the kakistocracy — rule by the worst — that’s emerging as we speak, we may eventually find our way back to a better world.
「今まさに台頭しつつある最悪な者による支配、すなわちカキストクラシーに立ち向かえば、いずれはより良い世界への道を見出すことができるかもしれない」
かなり楽天的です。クルーグマンは真実を追求することをトランプの最悪政治に対抗する道だとも。しかし、本当にこの先はわかりません。それでもクルーグマンはカキストクラシ―は長くは続かない、と予言。
彼の最後のオピニオン欄には約5,500通の💬が寄せられた。
上の記事をかいている途中に驚きのニュースです。
あのマットゲーツの下院倫理委員会調査書が秘密投票でここ数日中に公開されることになった。もう一つ、あのリズ・チェイニーが下院調査委員会で不正をしたという疑惑でFBI調査を要請された、という事です。カキストクラシ―です。