問題の米のつなぎ予算ですが、下院を2/3の賛同で通過すれば問題なかった。その目的で多数派共和党と民主党の両党で協議し、1/18に下院通過の予定だった。そして議会は祝日休会のお開きです。しかし、それに突然ケチをつけたのがあのイーロン・マスク。
マスクは彼所有のSNS,『X』を使ってこの3か月分つなぎ予算を『通すな』、一票もダメだ、と司令。これに反する共和党議員は2年後の再選挙プライマリーで皆落とす、と脅した。
このおっさん一体何なのじゃ?という声があちこちであがった。
マスクの理由ですが、明確でない。つまりケチをつけたのです。
この予算案ですが、全くの従来通り。政府予算にくっついている補足法案などは議員が救済が必要であると判断し、予算案にくっつけたものでむしろ政治改善に貢献していると見るべきです。
しかし、今や世界一の金持ちで、その金を注ぎ込んでトランプを勝たせたマスクにはそんな細かい政治的配慮は目に入らない。それに誰が真の勝利者なのかもう隠していられなくなった、と解釈されている。
特に過去2年間、多数派である下院共和党は、ハンターやバイデン疑惑にばかりに心血を注ぎ全く法案作成の役目をしていなかった。去年も予算で内輪もめし当時のマッカーシー議長は辞任をさせられている。
マスクにかなり遅れて、今度はトランプが政府負債の上限を廃止しろ、と要求。
トランプの理由についても明確にされていないので、憶測が飛びまわっている。
とにかく親分の命令だというので下院議長のジョンソンはただただ忖度。これに逆らうとあのマッカーシーの二の舞、オワコン議員、となりますので。
予定の下院採決を取りやめ、翌日、マスク、トランプに従った修正案を共和党として提案、投票にかけたが。何と共和党議員38名の反対にあい、大沈没。
しかし、懲りずに今日12/20に、再びマスク・トランプ案を投票にかけるそうです。つなぎ予算が下院を通過しなければ今日の真夜中に連邦政府閉鎖となります。
これもデジャヴ。トランプ政権にはお馴染みです。
しかし閉鎖されると政府職員の一部は給料が遅配、無給休日開始で生活が困窮するものも出てきます。なにしろ政府職員の総数はおよそ2百万人以上ともいわれている。一部とはいえ相当な数ですよ。それに政府職務停滞でいろいろ問題も出てくる。国立公園、博物館などは閉鎖です。
マスクは投票日前からトランプにピッタリくっつき通し。あのノートルダム寺院復興式典にもトランプにくっつき姿を現し、ヨーロッパでも評判になっていた。
しかし、マスクは米国の大統領にはなれない。マスクの生まれは南アフリカなので。
そこでトランプは、この憲法の大統領出生条項を廃止する、などとマスクにしきりにリップサービス。
これも凄い。