来月1日の米政府閉鎖が目前に迫った。
予算の決定は下院議員の投票によってなされる。
2党制なので投票前に両党の間で交渉され実際の投票時にはすでに事実上決定となるのが慣例だ。だがある大きなイシューから両党の交渉が成らず閉鎖された過去がある。
2018年の12月にはトランプが予算に国境の壁の金を入れなければ署名しないと大暴走したため、12月から1月にかけて35日も政府機関が閉鎖された。全米の国立公園、博物館等が閉鎖され、職員が無給休暇を取らされた。それでも職員の給料支払いが停止したクリントン政権下の閉鎖よりましだった。
トランプ政権下では閉鎖中に下院が民主党に替わったこと、トランプの支持率が降下したことでトランプが折れた。
今回の焦点は民主対共和ではなく、トランプのマッカーシー牽制に見える。これはカルト内部の忠誠心争いが要因でもある。
マッカーシーは1/6議事堂襲撃の議事堂内部で暴徒を議事堂へ扇動した後ホワイトハウスの食堂にこもって何もしないトランプに電話し、大統領なら何とかしろ、と怒鳴ったと報道された。またその直後の議会では、トランプがこの責任を取れ、と威勢よく議会で演説。
しかしその後ほどなくマーラーゴ参りをしてトランプの許しを請うたと伝えられた。
それが真のトランプ派と称する若手のトランプ議員達から怒りを買った。議長選の時には彼らの怒りが噴き出し、マッカーシーは14回目の投票で議長になれた。
マッカーシーはバイデン政権と予算成立に向けての交渉を成立させたが、数人のトランプカルトが意図的に反対し共和党内で一致をみていない。トランプカルトは特にウクライナ支援をやり玉にあげ反対している。閉鎖はトランプからの指令だ。マッカーシーへのトランプのお目付けであるMTGことグリーン議員も真っ先に反対に回った。
しかし、今回の政府閉鎖はトランプ裁判には全く影響は出ないと予想されている。
米国を崩壊させても権力を取り返したいトランプとの闘いが続いている。
ここで大きく浮上してきたのは、バイデンの大統領候補撤回の要望です。
いやはやこの先大変な事になりそうです。