chuka's diary

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トランプ:FBI捜索令状の内容!?

前回の続編です。先週月曜日のトランプのフロリダ住居家宅捜索以来、米の政界は大揺れに揺れ、今日の日曜日もその余震が続いている。明日は月曜日なのでまた新しく揺れ直しがスタート。

 

トランプからの抗告が無いまま8月12日(金)の3時きっかりに判事の予定通り、トランプのフロリダ州パームビーチの家宅捜索令状と接収品リストが公表された。

 

しかし不思議なのは、その前にウォールストリートジャーナルが令状の内容を記事で公開していたことです。このソースはどこなのか?

この後捜索に従事したFBI要員の名が彼のSNS、TruthSocialで公開されたのは、トランプからのリークと見られている。というのはこの捜索令状と接収文書リストについてはトランプはすでに月曜日に受け取っていた。

ウィッチハント(魔女狩り)と泣きわめくくらいなら、令状とリストを公開すればいいのだ。

しかし、だんまりを決め込んでいた。だが公表された内容を見るとトランプのだんまりの理由が納得。法的にはどう見てもトランプが不利。これがトランプでなかったらすでに起訴されている。

 

捜索令状には犯罪疑惑が3点あげられていた。

しかし犯罪現場の捜索にあたっても起訴されるかどうかは検察次第。ガーランド長官はかって最高裁判事に指名された過去があり、そつがないので起訴につながるという予想が大きい。しかし誰が起訴されるのか明らかではない。こういう大がかりな隠匿はトランプ一人でできるはずがない。

疑惑第一は、国立公文書館の所属物がトランプ私宅にあったこと。分かり易く言い換えると、公文書窃盗容疑。指摘されている法は2018年にトランプ政権の強い意向で改正され犯罪化された。有罪となれば選挙による公職資格を失う。つまりトランプが起訴され有罪になれば大統領にはなれない。トランプはこの法で彼の天敵ヒラリーとオバマの大統領再選を阻もうとした。しかしこれに対する憲法上の反論が出ているのでひと悶着ありそうだ。トランプが署名した法に自己弁護の為に違憲を主張、なんてことも充分あり得る。

 

第2は、今年一月に公文書館要員がマーラーゴに出向いて15箱を接収したのだが、それが全部ではなかったことがわかった。これが公務妨害疑惑。この月曜日には20箱以上が押収されたのだが、その内12箱は、いわゆる非公開と分類された㊙文書であった。該当の㊙文書がトランプ居住区&オフィスのどこから押収さえたのかは明らかにされていない。一説では金庫に隠されていたとも言われている。また、なぜ司法省の知るところとなったのかは、トランプ側近に密告者が出たからだ、といま評判になっている。大統領時代のトランプは密告者をマフィア風に"ラット"(=ドブネズミ)とツィートしていた。マフィアにはこのFBIのラットが一番怖い。今彼はパラノイアに取り憑かれているという噂まで流れている。

 

残存書類について司法省とトランプは数回にわたり交渉し、6月の最後の話し合いではトランプは公文書館所属の物はないことを文書で司法省に通告していた、というのがメディアのほじくりだした最新情報。これが本当なら明らかに偽証罪を構成。上の2疑惑は起訴されれば有罪となるだろうと、法曹プロは予想。

 

第三のは政府の極秘機密情報を隠匿していたことを前提とする、一体この情報をこの先何に使うつもりだったのか、という視点から展開されるスパイ防止法違反容疑です。トランプはSCI(=secret compartmeted information)と呼ばれる超極秘情報をマーラーゴに隠匿。またその下のトップシークレットに分類される情報も4セット見つかった。これらの情報は敵国に渡ると甚大な被害をもたらす。敵国との取引価格は数兆円と評価。トランプにとっては高級ダイアモンドと同じ類の資産である。

特にトランプはお役所書類は読まないことで知られているが、この極秘書類の価値だけは知っていたと思われる。

 

また㊙書類は誰がどのように持ち出したかも記録されているはずなので、事件に手をかした関係者は夜眠られないはずだ。トランプ以外は厳罰が待っているからだ。

 

トランプは彼のSNS、Truth Socialで大胆な反撃に出た。

極秘文書の分類は大統領に絶対権限があり、トランプはホワイトハウスを去る間際にこれらの"非公開"文書の全部を公開に変えた、と主張。

これに乗ってトランプヨイショの共和党議員がTVで恥ずかしげもなく議論を展開しているのにも驚愕だ。CNNのキャスターが笑いを抑えて聞いているのが見え見え。このキャスター、トランプ擁護に懸命な下院議員に、オタクなら㊙情報を家に持って帰りますか?と尋ねたら、この共和党下院議員は、いや、私はそんなことはしない、と平気で答えていたのにも驚きだ。

しかもこの弁明は、トランプは大好きなゴルフにでかけるときも㊙を解いて㊙文書を持っていくのが習慣だった、とまで発展だ。それに対してボルトン元国家安全保障長官は、これもホラだよ、事実ならその際にこれらの㊙文書は一般公開されているはずだ、とTVで反論。

 

最高裁の判断では大統領令は現大統領の特権となっている。だからトランプが任期中に公開文書に指定したと主張するなら、バイデンが元に戻せばいいのだ。バイデン司法省で非公開文書と認定されているなら、今のバイデン政権の決定と見なすべきでトランプは権限を失っている。だから非公開である。

 

今回の事件で社会の注目を大きく浴びたのは、トランプカルトの暴力的出方だ。マッカーシー下院議員が中間選挙で下院議長になってクビにするとガーランド司法長官を恫喝すれば、オハイオ州のFBI支部がカルト白人男性によって襲撃された。この男は射殺された。トランプのSNSは内戦を大っぴらに呼びかけている。このようにトランプカルトは上から下まで暴力で社会をコントロールするつもりである。

 

FBIに対する誹謗中傷をフォックスなどのトランプ系メディアが扇動、トランプのSNS、truthsocial はFBIヘイトで盛り上がっている。家宅捜索に従事したFBI要員の氏名のリークもとはトランプ以外に考えつかない。この為FBIでは職員家族へ向け警戒態勢を出した。

昨日はアリゾナ州フェニックスのFBI支部にトランプカルトが攻撃用ライフルを携え押しかけた。

 

かっての共和党を代弁し保守派の心髄と言われた懐かしの評論家達がTVに次々と登場。口々に米国分裂の危機を唱え司法省にこれ以上トランプを刺激しないようにと訴えている。

今日は今日でトランプが押収された書類を返せ、と彼のSNSで要求。それらは彼個人の所有物だ、と主張。

国中が混乱し、何だかわけのわからないおかしな事態に突入だ。この原因は独裁者トランプにある。