先週の9/8木曜にエリザベス女王死去でメディアは特別報道を続けています。その影響で今年の9/11記念日は本当にひっそりとしたものになりました。この9/11ですが21年前のその日私は、新しい職場のオリエンテーションのまっ最中。しかし職場は大騒動となりその時NYのツインタワー崩壊の様子をライブで見た。あの日は米でもっとも暗い日となりました。
しかしトランプのフロリダ家宅捜索事件報道の方はしっかり続いている。週末には法曹メディアによる分析記事が複数も出ています。
8/5月曜のレイバーデーのド最中に判決を文書で抜き打ち発表。金曜日までにスペシャルマスターの適任者を出せと高飛車に出たトランプ判事。しかし、司法省はこれに待ったを掛けた。木曜日の夜、司法省はこの判事に2通の不服申し立てを提出。
1通は連邦高裁に判決不服申し立てを行うという予告通知。
別の一通はFBIの犯罪捜査の一時的停止命令を極秘文書に限定して撤回することの要請。この2通はネット上で公開。司法省側の理由はFBIの捜査停止は国家安全保障リスク捜査の中断と同じということから。
法曹界からはこれまでのトランプ擁護派も含めて、このキャノン判事の判決には法的根拠がないことを否定する意見は出ていない。
押収文書の中には弁護士・医者とのコミュニケーションに該当するものも数個ありそれらは捜査には使えないことがFBIから報告されていた。
しかし大統領特権については今年の1月、" トランプv. トンプソン"でトランプは敗訴。これは1/6調査委員会メンバーのトンプソン下院議員と国立公文書館を相手どった訴訟で、トランプは国立公文書からの関連する記録が調査委員会に公開されるのを大統領特権で阻止しようとした。しかし最高裁で特権は現大統領に属すると確認を受ける結果となった。この訴訟例をキャノン判事は特に避けているという批判が出ている。
今日トランプ側は司法省側に抗告した。押収された100点余りの政府極秘文書は極秘文書ではないかも知れない、と主張。つまり極秘文書がトランプにより解除されたという異常事態を意味している。
それに対する司法省の反論をこの判事が再度の要求。これではまるでキャッチボールです。
またこの判事の要請で双方ともすでに2人ずつスペシャルマスターを選出した。しかしトランプ側の一人は司法省の控訴先のフロリダ州区連邦高裁判事の配偶者なので、"conflict of interest"(=利益相反)にもろに直面!
すごいことになりました。
だがその間、トランプには次々とネガティブなニュースが登場。
トランプはヒラリーをはじめ2016年選挙の民主党要人、そしてあの"スティール報告"のクリストファース・ティールまでも選挙を妨害したと一括訴訟に出ていた。損害賠償約25億円相当と訴訟費用一切を払えとフロリダ連邦地裁に訴えた。このきっけは今年2月のヒラリー・スパイ大騒動!
フォックス、毒舌ヒラリーに降参か!? - chuka's diary
https://chuka123.hatenablog.com/entry/2022/02/21/034404
だがこの騒動はフォックスの突然かん口令でパタリと消失。怒り狂ったトランプはトンデモ訴訟でヒラリーに復讐を企だてた。
この判決は先週9/8トランプの完全敗訴で終了。この判事はでっち上げのトンデモ訴訟とこき下ろし、トランプと弁護士を罰するとまで判決文に書いた。
フォローアップですが、拙記事のサスマン弁護士も無罪判決でした。
今日の最新のトランプ・ワーストニュース!
それは暴露本です。それが3冊も!もうすでに抜粋が出回っている。
明日はトランプにクビにされたNY州連邦検事の暴露本が発行。これはトランプとビル・バー元司法長官の露骨な司法介入を暴露し著者はトランプは起訴され牢獄にはいるのが正当だとまでインタビューで主張。
次はトランプ・クーデターの首謀者一味のピーター・ナバロの2020選挙の陰謀の内幕。
2020も婿クッシュナーとバノンの確執で選挙戦崩壊だそうな。
ナバロは1/6下院捜査委員会の召喚を拒否し司法省から議会屈辱罪で起訴。バノンと同じく彼も有罪はほぼ間違いなし。この先も陰謀加担で起訴の可能性も出てきている。彼としてはここで売れるものは売って訴訟費用に宛てないと後が大変なのだそうです。
最後はNYタイムズのスターレポーターによる暴露本。
"ワシは選挙に勝ったのに、なぜホワイトハウスを出なけりゃならんのか!”といって必死の抵抗で最後まで頑張ったというトランプならではの凄いストーリー。
先が楽しみです。