chuka's diary

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フォックス、毒舌ヒラリーに降参か!?

米では月曜日が建国の父ワシントンの誕生日祝日にあたり3日続きの休みですが、今日は朝からウクライナ危機がニュースを独占しています。独裁者プーチンの最後の花道。しかしこれで何人の兵士や民間人達が彼の野望の犠牲になるのか?怖ろしい事です。今ロシア軍の前哨攻撃はすでに始まっています。しかしロシアはウクライナが攻撃していると言っている。第二次日中戦争の始まりを思い出させますね。あの時のアグレッサーは日本軍でした。

 

ところで前ブログでヒラリーのスパイ大騒動について書きましたが以下はフォローアップです。

 

この騒動のネタ元はダーラム特別検事による裁判前の請願書(pre-trial motion)です。この裁判前の請願書は裁判開廷に備え裁判所に即急判断を求めるのが目的です。

しかしなぜかこれが大ベテラン古森記者の記事では報告書になっている。

 

この請願書は検察側の重要証人や資料収集にあたったサイバーテック社のCEOのいずれも被告サスマン弁護士の弁護をしている弁護士事務所に近すぎる、つまり裁判の公平性に影響を与える、ということで、裁判所の判断を求めたものです。

これは法律用語の"conflict of interest"に該当。しかしはっきり言えば、この民主党系弁護士事務所にサスマンから手を引けということだということです。当然これはサスマン側に不利となる。

 

しかしサスマン弁護士がFBIに手渡した資料に関する概要箇所で使われたサイバー専門用語が難解でどのメディアもまともに説明できないにもかかわらず、ダーラム検察官はこの資料をクリントン側のスパイ行為の証拠と見なし、軽蔑に値する、とまで述べた。それを真に受けてフォックスニュースはクリントンのスパイ大騒動と煽り立てた。

最初は単なるスパイ疑惑だったのがその日の終わりにはホワイトハウスとトランプタワーをハッキングしてトランプ大統領をスパイした、とフォックスは堂々と報道した。

 

この騒動の背景にはトランプの公文書持ち帰り騒動がある。マーラーゴ・リゾートホテルに隠匿されていた公文書には機密文書が含まれていた。それでトランプはヒラリーなんかとは比べ物にならないほど悪質と主要メディアから散々叩かれていたのだ。

 

ダーラム請願書に対する被告側の反論が2/14に連邦裁に提出された。これはネットで公開されている。

それによると、起訴状ではFBIへの口頭による偽証罪のみが言及されFBIに手渡された資料の概要部分は無かったこと、またこの資料を証拠として被告は犯罪起訴されてもいないこと、ダーラム検事は問題箇所を利用して陪審員の判断に影響を与える意図があること、を理由にこの箇所を先の請願書から消去するように要求している。

そして被告に弁護人を選ぶ権利があることで弁護人の変更を拒否していた。

また同日に提出された被告側の別の請願書では、問題の箇所がすでにスパイ事件としてフォックスで大々的に報道されたことを理由に公平な判決を得られないと起訴却下を求めている。

 

これに対して2/17にダーラム検事も問題箇所について補足説明を裁判所に提出。

この箇所は私の法的判断で挿入された。外野のニュース報道は箇所の内容から大きく逸脱している。今後さらにこのような問題が起これば起訴状自体の非公開もあり得る、と主張。箇所の削除を拒否している。主要メディアは、ダーラムはフォックスとトランプ連合から距離を置いた、と解釈している。

経緯は以上ですが、表面上はフリンと全く同じケースです。フリンは偽証と認め、上と同じ理由で弁護士をシドニーパウエルに変え偽証を否定、刑罰を言い渡される直前にトランプに恩赦された。

 

ところで下の動画は2/17、NY州民主党大会でのヒラリーの演説ニュースからです。久々の登場でした。冒頭で彼女は自身が首謀者と名指しされたスパイ騒動に言及している。

 

>トランプは再び私の個人攻撃を始めました、この攻撃の先頭に立っているのはフォックス。視聴者達がうまく言いくるめられることに再び期待をかけている。

それはそれとして、このフォックスのやっていることは、(名誉棄損の)法的悪意(=actual malice)に限りなく近い、と述べ真っ向からのフォックス非難。上の法律用語actual malice は訴訟時に弁護士が使う言葉でもある。それで皆、これは訴訟になるかと思った。フォックスも同じだったようだ。

 

それ以来フォックスではヒラリーのスパイニュースがすっかり鳴りを潜めた、と主要メディアで評判になっている。これが本当かどうかはこの先次第です。

 

ヒラリーはかって全米トップ弁護士にランクされていた。

フォックスは今ドミニオンと他の集計会社から巨額の損害賠償を請求されていることもあり、これ以上の法的トラブルは避けたい意向という憶測が出回っている。

 

フォックス相手の訴訟に賛成するコメントが多かった。

 

この日のヒラリーの演説は非常に評判がよく、ヒラリーよもう一度、という声があちこちで上がった。

 

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