先月末のテキサス・ラリーで、ペンス副大統領が選挙結果を覆さなかったのが間違っていた、1/6議事堂襲撃は下院議長ペロシの警備体制の手落ちが原因、と主張、調査されなければならないのはこの二人、と宣言したトランプ。これが次々と連鎖反応を起こしている。
すぐにペンスは、間違ってるのはトランプ、副大統領には選挙結果を覆す憲法上の権限がない、個人が選挙結果を覆すというのは反アメリカ式、とピシャリ言い返した。
すかさずトランプは、ペンスが上院の共和党リーダーのマコーネルのベルトコンベヤーのベルトになってバイデンを大統領にした、と非難。それで出てきたのはトランプにバイデンを大統領にしたかった、とやり玉にあげられた上院の共和党リーダー、マコーネル。
一昨日の下の動画がマコーネルの返答。彼は調査委員会に加わっている下院議員チェイニーとキンジンガー両人を弾劾し罰として党からの資金援助カットをした全米共和党委員会を真っ向から非難。
>2020の1/6議事堂襲撃に私たちは皆ここにいた。私たちが証人だ。あれは暴力的反乱だ。彼らの目的は政権の平和的移譲の阻止だった。2020選挙結果の認証は法的プロセスに従っていた、
とトランプに反論。さらに
>共和党の伝統として、党はメンバー全員を支援してきた。メンバーの中で視点やスタンスの相違があるのは当然。党の職務は少数派メンバーを捕らえて罰することではない、
とトランプに乗っ取られた共和党を厳しく批判。
しかし下院の共和党議員団はトランプにしがみついている。下院共和党リーダー、マッカーシー議員がトランプとグルになって次の下院議長を狙っているからだ、という見方が定着している。
https://www.youtube.com/watch?v=_IGbMRwzuro
そして昨日、トランプがミッチ・マコーネル批判の声明を出した。
>ミッチ・マコーネルは共和党を代弁していない、大多数の共和党投票者を代表しているわけでもない。ミッチ・マコーネルはケンタッキー州民の為に全く戦わず、米史上で最悪の不正選挙を阻止することもしなかった。ミッチは無法者バイデン政権の行政を阻止する為に何もしていない・・・
もしミッチがあの時の民主党のように戦っていれば、上のような話題は今日出てこなかったはずだ。そして我が国は強く誇りに満ち、今のように弱く困惑していることはなかった。
2020大統領選にはさしたる不正はなかった。不正投票での逮捕者はほぼ全員が共和党員だったことからも、法の一線を超えたのはむしろトランプカルトの方だ。死人投票も偽装投票もトランプカルトの共和党員のしわざだった。
この事実を受け入れられないのがトランプとカルト追従者。注目すべきはトランプは大統領の地位を失ったのはペンスやマコーネルのせいだと思い込んでいる。
ここ一年余り、国内では内戦の危機が懸念されてきた。しかし米内戦はまず共和党内で始まった。ペンスとマコーネルにトランプとMAGAカルトがこのまま黙っているわけがない。