これは100％マッカーシー議長対マット・ゲーツ議員の個人の戦い。政策よりアタマ数の算数が問題なのです。
今年の一月、共和党が僅差で過半数の下院でにマッカーシーは議長に就任。
この選挙の様子は全米にTV中継され批判と揶揄の的になったが、不吉な予告でもあった。なにしろ、15回も投票がリピートされたのだから。
下院のトランプカルトはフリーダムコーカスと呼ばれる保守派グループを牛耳っている。2015年に反オバマの旗印の下に結成。創設メンバーには、デサンティス候補やメドウズ元首席補佐官などのトランプに近い人が多くいた。
今年一月の議長選挙で意図的にこのグループが固まって反マッカーシーに票を入れたが、最後の14回までマッカーシー議長に抵抗したのがマットゲーツと同僚数人。ゲーツはリーダーとして一躍メディアから大脚光を浴びた。
ゲーツ達とマッカーシーは議長解任単独動議を新しい下院の運営規則としてマッカーシーに呑ませた。
これは議員の一人が解任動議を出すと議長不信任投票につながるという特異なもの。
前回ペロシ議長の解任動議は、まず党の過半数の承認を必要としていた。
マット・ゲーツはまるでストーカーのようにこれまでマッカーシーを脅かしてきた。
つなぎ予算成立後のマッカーシーは、ガキのふりはよして大人になれ、とゲーツを大声で𠮟咤。
実際にマット・ゲーツが動議を行使したのは9カ月後の昨日の夜でした。
誰も驚かなかったが、こーゆーバカげたことをゲーツが実際にしたことには驚いた、というのがTV解説者の一致した💬でした。
10/3（火）今朝、民主党側はマッカーシーに不信任票を入れると宣言。これでマッカーシーの運命は決まった。マット・ゲーツと共に８人が民主党に合流したため、マッカーシー支持の共和党信任票が過半数218に8票満たなかった。
よってマッカーシー議長は解任。これで明確なように共和党のほぼ全員210人がマッカーシー支持だったのだ、この８人を除いては。
この結果マッカーシー前議長は一旦議長選から身を引くことを宣言。議会は一週間の休暇に入った。ここで一転してゲーツは下院共和党の裏切者となった。
次の議長は一体誰ですか？
誰にも見当がつかない。関係者達の怒りはゲーツからマッカーシーから共和党から民主党、とどんどんジャンプで、カオス的状況だ、という報道です。
