chuka's diary

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ハンターバイデン・ストーリー

拙ブログではハンターバイデンについて複数回記事にしていました。その一つが下です。3年半前です。ハンターバイデンの名が大きくメディアに浮上したのは同時期2019年の9月に始まった第一回トランプ弾劾追及捜査開始以来です。その時の下院は民主党が多数派でした。

 

 

2019年7月にトランプがウクライナの新大統領ゼレンスキへ電話しバイデン汚職捜査とひきかえに軍事援助費を保留した事が翌8月にホィッスルブロワーにより内部告発された。この援助費は2019年用として米議会で可決されていたので2019の9月30日までに大統領が執行しないとウクライナには2019年分は一セントも提供されない。

 

トランプはウクライナ政府にバイデン汚職の存在を公表させ、うんよくば証拠?の一つか二つぐらいをウクライナ政府側から出させ、民主党の大統領選プライマリーの最有力候補と見なしていたバイデンをあの時点で潰すつもりだった。だが結果的にはホイッスルブロワーに告発されたトランプの脅かし電話情報が下院民主党からワシントンポストに渡り弾劾騒ぎに発展した。ただし、トランプはその後ウクライナ支援に署名し援助パッケージはウクライナに提供された。

 

トランプはその年の12月に下院で弾劾された。理由は、大統領権限の濫用及び議会追及の妨害であった。しかし翌年一月には共和党多数の上院で無罪となった。政府内のホイッスルブロワー(非公開内部告発者)情報については今日まで公開されていない。2019年9月に訪米したウクライナ大統領ゼレンスキはトランプから電話で脅かされた事実をホワイトハウスの会見で否定した。

 

トランプはウクライナ脅迫電話事件以来、バイデン父子汚職というブランドネームを立ち上げてハンターバイデンの軌跡を執拗に公衆に暴露している。2020年秋の大統領選投票前にはハンターバイデン所有のラップトップコンピューターの内容が修復され公開された。しかし、それでもバイデン汚職の法的証拠に至らなかった。

 

トランプ側のハンターバイデン攻撃は執拗を極めている。典型はハンターの隠し子騒動で、娘の母親の弁護士はトランプの弁護士だ。両者の養育費(手切れ金?)をめぐる争いはつい先日合意に達したと報道された。

 

ハンターバイデンがFBI捜査の対象であることを知らされたのは、大統領選挙の直後の2020年12月の初頭。捜査は2018年、トランプの任命したセッションが司法長官であった時にスタート。多くはこの捜査は政治的と見ている。

 

セッションは2016年にはアラバマ州上院議員だったが、上院議員として最初にトランプ候補支持を表明したという功績により司法長官に抜擢だ。だがロシア疑惑の際、司法の慣習に従い、トランプ調査の直接指揮を取ることを回避したのでトランプに逆恨みされた。

トランプは、モラー特別検察官の任命はセッションの無能のせいだ、と言ってきかないのだ。おかげでセッションの政治生命は無惨に潰された。セッションを引き継いだバーは当然FBIに秘密捜査を継続させたようだ。秘密にハンターのマネーロンダリングを調べさせたとも言われているが、これについて一切公開されていない。

これが事実なら、今のIRSホイッスルブロワーとは大きく食い違っている。今やMAGA共和党の花形スターとなったハンターバイデン捜査責任者と自認するこのホイッスルブロワーはハンターは州を越えた売春サービス客という違法行為で足がついた、とCBSとのインタビューで述べているからだ。私はこのホイッスルブロワーをネットで検索したが、名前のみで彼の経歴については全く情報が見当たらない。

見事としかいいようがない。

 

この人の主張は、IRSはハンターの犯罪起訴を決定していたが司法省が上から妨害した、というものだ。しかし、このホイッスルブロワーは果たして違法行為を裁定する弁護士レベルなのかそれとも現場で証拠収集の単なる捜査員なのか、これでは全く不明だ。これまでトランプ共和党は一貫してガセネタを公衆に提供してきたという過去があるのでうっかり信用は禁物です。

 

トランプ側からのハンターバイデンに関する情報は憶測(妄想)がほとんど。2017年に離婚したハンターの前妻が書いた本によると、ハンターバイデンとIRS(米国税局)とのトラブルは2014、2015の税金申告にまで遡るそうだ。2017年の離婚当時には、IRSが追徴金として二人の所有する不動産に担保を2回も設置していた。また当時二人は現金不足に陥りクレカ生活を送り、それで持っていたクレカがどれも満杯になった、と書いている。この時期はハンターの兄でバイデン大統領の後継者を目指していたボーバイデンが脳腫瘍で亡くなり、ハンターバイデンが最も荒れていた時期だそうだ。この兄とハンターは非常に近かった。この時ハンターはクラック(コケイン)三昧だったらしく、バイデン大統領は一家ぐるみでハンターを自宅に呼び寄せ、逃げるハンターをバイデン大統領自らが捕らえ、リハブに送り込んだというエピソードが伝わっている。

 

ハンターが再びハードドラッグのコケインへUターンした原因は彼の兄の死だというのだが、兄の死の数年前に海軍に自ら志願し、直後のドラッグテストでポジティブとなり不名誉除隊されたという情報もある。安月給の海軍の下級士官に志願した時にはハンターはすでに41歳で弁護士としてもビジネスマンとしても立派なキャリアがあった。しかもドラッグテストの結果に弁護士を雇って数か月に渡り抵抗したという情報も流れている。

彼の脳がまともに機能しているとはとても思えない。