先の日曜日、10月1日の午後10時過ぎ、あの"Sin City"こと、ラスベガスで銃乱射殺戮事件が発生しました。
これ、日本の新聞でも大ニュースとなってました。
犯人は著名なマンダレー・ホテル32階に陣取り、自室の窓をハンマーでたたき割って、下の広場で盛り上がっていたカントリーミュージックの野外コンサートの聴衆をターゲットに改造オートマティックの銃弾の雨を降らせた結果、わずか10分間で58人死亡し、500人近くが負傷。
で犯人はあっけなく自殺。
犯人の名は、ステファン・パッドック、64才。一週間後、10/6の今日に至るまで、懸命な捜査にもかかわらず、動機については、クルーレス(=clueless)、つまり手がかりなし。
地元のラスベガス・ポリスでは、マジで、ビルボード(野外の大広告ボード)をたてて、新たな情報提供者を探そうかという話まで出ているそうです。
この事件直後の犯人の弟の涙ながらのインタビュー、
❝信じられない、暴力とは全く無関係な兄は絶対そんなことするような人じゃない❞
を聞いていて、うさん臭さを感じたのは、私だけじゃないようです。
案の定、すぐにバレたのは、この兄弟の父親はソシオパス=犯罪人だったということです。犯人が7歳の時に銀行強盗で逮捕、しかし、その後監獄から見事に脱獄、それで、FBIの10大凶悪犯人の一人として全米に指名手配されていましが、それにもかかわらず数年間にわたり田舎州の片隅に身を隠していましたが、ついに再逮捕。
それみたことか、親の因果が子に報い、かと思われたが、それがそうでもないみたいで。
続いて明らかになったのは、犯人の尋常で、きわめて尋常じゃない生き方。
この人、自分でギャンブラープロと名乗ってますが・・・・
2014年の国税申告では職業はギャンブラーとなっているそうですし、2015年にはインカム=収入が何と5億ドル=50億円となっているそうです。おそらく税金を差し引くと、実収入は半分ぐらいか。
しかし、犯人が弟に語ったところによると、一年に1億ドルはギャンブルするそうですから、2016年から赤字に大転落という可能性も。ギャンブルで連戦連勝はあり得ない、ギャンブラーが手ひどく損するのがフツー。だから、その線でも捜査中だそうです。
それから、犯人のガールフレンド=内縁の妻、ことフィリッピン女性、62才、マリロー・ダンリー。
下のフォトは2013年に二人でフィリッピンを訪れた時のものだそうで、いかにも人の好さそうな白人の好々爺が犯人、その横のパープルのシャツ姿の女性がダンリーさん、と書かれていました。
フィリッピンの伝統にのっとって、指で食べたようです。
拙者もフィリッピン人知人に招かれて指で食べましたが、結構美味しさが増すから、不思議です。カルチュアに生きる知恵かも知れません。
実はこのフィリピン女性についても、最初から、典型的なフィリッピンからのメイル・オーダーブライド、のように見られていましたが、実はこのダンリーさんは、オーストラリア国籍。一人娘さんは加州でホンモノの金持ち一族に嫁いでいるそうで、またまた、捜査のあてが外れた格好。彼女の甥と名乗る若者がインタビューに応じていましたが、何しろ豪州訛りがひどくて、拙者にはよく分かりませんでした。
犯人のステファン・パドックはニ週間前にダンリーさんを強制的にフィリッピンに旅行させ、大金一万ドルを送金したそうです。彼女サイドは、これは別れの手切れ金、フィリッピンの家族の為に家でも買うように、ということだと解釈した、なんて調子のいいことを言っていますが、バカげてますね。
一万ドル=1130万円だそうですが、今日のアメリカでも日本でも大した額ではないと思いますが、違いますか?
一万ドルの手切れ金なんて。この犯人には、非常にケチくさいところがあるようです。
下のフォトはラスベガスの犯人のホームですが、2014 年に$369,022、キャッシュで買ったそうですが、ラスベガスのリタイヤメントコミュニティではごく平均的値段ではないかと。
一番端に位置していて、孤立している以外は、別に利点はなし。フツーにリタイヤした人には、自己で積み立てた退職金があるのですが、一挙に引き出すと、高率の税金が課せられますから、ローンを組んだ方が得。しかし、犯人の場合は、自己のキャッシュですから、ローンは損、と考えた為
でしょう。これについても賛否両論あり。
じつ
実は、犯人のようなギャンブラーのライフスタイルは、アメリカ人の憧憬の対象、理想なのです。
不動産を売り買いした利益がギャンブルの元手となっていると想定されますが、真相はいかに?
まさか、ISISからの資金援助!?