https://www.youtube.com/watch?v=IFlZPnS0gKc
Hunter Biden’s first interview on Ukraine, annotated
米時間10月15日の朝、米ABC放送でトランプの主張するバイデン汚職の張本人、バイデンの息子ハンターのインタビューが放送されました。上はその一部です。
先日のルイジアナ2020大統領選応援大集会ではトランプが、‟おーい、ハンターよ、どこに隠れてる!”と絶叫し、聴衆から受けまくっていましたが、ハンターは、隠れてなんかいない、いつもここ、カルフォルニアの自宅にいた、と笑って答えていました。
ハンターはトランプが汚職の核心とする2013中国銀行(国営)による巨額投資では個人的には1セントも貰っていない、完全な誤報だと主張。その直前には父バイデンと孫娘と共にエアフォース2で中国を訪問しているが、これは違法ではない、歴代の大統領、特にトランプは頻繁に家族で乗り込んでいる、弁明した。
ウクライナの件は自分のビジネスとして役員となって高額と言われる報酬を受けたが、個人のビジネスなので内容とか報酬は公開する必要がない。父とはウクライナについての内容を話したことは一度もない。
ナチュラルガスについて全く素人なのになぜ役員になれたのか?という問いには、あの会社役員のほとんどが自分程度の知識の人だった、自分はそれ以前にビジネス弁護士として過去数団体の役員を経験しているので資格については問題があるとは思わない、と答えている。
しかし、もしあなたが副大統領の息子でなかったら、(上の2件の金儲けの)機会は起こらなかったのではないか、という問いには、自分もそう思うと同意。
だが、彼は法的にも倫理的にも何も悪い事はしていない、と断言。
彼から父への金の流れは過去にワシントンポストなどのメディアによって追求されたのだが、何も出てこなかった。
ハンターは彼についての政治的非難は自分にとってはただのノイズ(雑音)だ、私は自分の人生(49歳)で"Real Stuff " (本当の苦境)をくぐり抜けてきた、今の自分の姿がその結果だ、と述べていた。
父については、自分を擁護してくれなくてもよい、ただ愛してくれるだけでよい、と。
日本でも"ケネディ家の悲劇"は有名だが、このバイデン家の悲劇も米国ではよく
知られている。しかしバイデンは勤労家族出身。弁護士となり、若い頃から民主党左派として政治に活躍していた。彼がデラウェア州の上院議員となる直前に妻と同乗していた3人の子供が交通事故に遭遇、妻と赤ん坊は死亡、二人の息子は重傷を負ったが生き残った。その二人がボーとハンター、一歳違いの兄弟でその後の人生の大きな違いにもかかわらず二人の関係は非常に近かった。
バイデンは上院議員を長年勤めあげた。失言つきだが稀にみる潔白な人格として尊敬されていた。当時も今も刑務所に送られた、大統領令で赦免され刑務所行きを逃れた、という政治家は驚くほど多い。そのバイデンが息子を使って汚職という疑惑をうのみにする人は当時も今も誰もいない、トランプ側を除いて。
バイデンの長男ボーはバイデン譲りでイラクから復員し弁護士、州検察長官を2期務め、上院議員を目指していたところ、脳腫瘍が急激に悪化、4年前になくなった。
ハンターはイェール出身のビジネス弁護士として有名な法律事務所に属して全く別の人生を歩んでいたと思われていたが、彼にはコケイン・酒中毒の経歴があり、インタビューした女性によれば70回くらいリハブを出たり入ったりと指摘され、ハンターはむっとして反論、というシーンが印象的だった。コケインや酒は脳の働きを変える、特に長期使用者は反社会的判断をするようになってしまうケースが多い。
ハンターは兄の死後、兄の未亡人と出来てしまい、自身も妻と離婚、世間の非難を浴びた。確かに法的には違法ではないが、一般常識のある人、特に社会的地位のある人なら自分だけでなく家族の事も考えて避けるべき事だ。
これは拙感想にしか過ぎないが、動画のハンターの印象もあまりよくないようだ。
まるで酒のきれたアル中患者のようだ、というが幾つかあった。
このインタビューはその日の夜に開催された民主党候補の討論会の前宣伝として報道されたという事でも話題を呼んだ。
予想されたように、バイデン候補はハンターも彼自身も潔白であることを宣言。しかしウォレン候補の優生を喰い止められなかったようだ。
この先の彼の攻勢はいかに?
ところでトランプのウクライナ陰謀疑惑については証人喚問で"真相"もどきが現れてきた。どうやらこの一件、この前のボルトン解任にもつながりがある可能性が。
ボルトンはトランプに直結したウクライナオペレーションのポイントマンであるジュリアーニを"手りゅう弾"と呼び、爆発すると全員が負傷する、と内部批判をしていた事がまたメディアにリーク。
ボルトンと言えば、トランプは、もう用無しになったので解任した、と悪意むき出しの酷いツィートを送り、ボルトンも、この先必ず真相を話すつもりだ、と報復ツイート。そのボルトンが喚問される日が近いようだ。