chuka's diary

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Money 💣Bomb : トランプの政治献金詐欺に被害者続々!?

先週末にNYタイムズがまた大スクープ。今週米のメディアが大きく取り上げているがトランプの政治献金詐欺。

 

❝マネー💣爆弾❞(=money bomb)とは、これを考案した人達が付けた名だ。トランプに寄付のポチをした途端にスクリーンに現れる上乗せ献金のイェローボックスのことで、これにはすでに本人承諾のチェックマークがついている。これをスクリーンに付け加えた途端、トランプ側の献金額は大急増。

 

私のような一般人はさすがトランプは共和党に根強い人気がある、とばかり脳天気に信じ込んでいた。

 

大統領選前のトランプの支持率凋落は政治献金額にも大きく影響。しかもトランプは就任直後に再選を宣言、それ以来巨額の選挙資金を集めていたが2019年の末にはほぼ空っぽ。2020年初頭にトランプキャンペーンのマネージャーだった側近パスケール氏の解任の原因と報道された。

 

"ワシのマネーはどこじゃい!"という怒ったトランプの声が聞こえてきそうです。

それで側近が考案したのがこの新手の献金詐欺!

 

下の動画に出ている人は詐欺に遭遇した被害者の兄弟だ。被害者はすでに癌により今年の2月に故人となってしまった。

 

去年の9月、当時はすでに末期癌によりホスピス患者となっていた被害者は著名なトランプの友人かつ政治コメンテーターであった故ラッシュ・リンボーの話をTVで聞き$500(=約5万円相当)を寄付する気になった。

ホスピス患者は米国では余命6か月以内と医者により認定された人です。

 

この被害者はセルフォンで献金のポチを押したが、その際にスクリーンに出てきた複数の黄色のボックスとチェックマークには全く気が付かなかった。

このボックス内にはトランプの威勢のよいメッセージが太字で書かれ、その下の方に細字で、この献金は毎月とか、$100加える、XX日までに毎週、とかの本人が全く予想もしていなかったオプションが書かれすでに承認されていた。

 

この事前のチェックマークを拒否するにはだらだら続く画面の最後の部分に現れる空白のボックスを本人がポチすることになっていた。

 

普通なら最初のポチが決済だが、間をおいた二回目でポチとは米でも予想外。コメントからは驚くほど多くの人達がこれにひっかかっている事がわかる。その中には、ホワイトカラー、ブルーカラーと様々である。しかし皆が口を揃えて気付かなかった、と書いていた。

 

この動画の被害者は自宅でホスピス治療を受けていたのだが、たちまち電気・水代が払えなくなり、兄弟、つまり動画の人、に助けを求めた。そこで発見されたのは、被害者の銀行預金はあのポチ以来$3000(=約30万円)がトランプキャンペーンにより自動引き落としにあって余金ゼロ。被害者の生活費は月$1000だったそうだから$500はこの被害者にとっても多額だった、とこの方は述べている。

 

NYタイムズの記事に対してトランプは反論を公開。私は選挙に勝った、支持者は喜んで私に寄付してくれた、私は違法な事は何もしていない、と述べている。

 

なおこの詐欺を資金集めに取り入れたのは共和党選対の幹部で、非常に有能という評判があると記事に書かれていた。彼はクシュナーと近い人物だそうだ。下はこの人の言葉。

 “Asking for forgiveness is easier than permission.”

許しを請うことは許可を得ることより容易だ、でなるほどへ理屈にも一理あり。

 

事実NYタイムズの記事はトランプ献金の払い戻しの異常さ、約10%、からヒントを得たものだそうだ。バイデン側は約2%。クレジットカードは2%以下となっている。しかし、騙されて金を返して貰っていない草の根献金者もかなりいると推定される。

 

私もこれまで返金に関していろいろ経験したが、返して貰うのも一苦労。私のケースは売り手の自動引き落としミスや詐欺まがいだが、仲介の銀行やクレジットカードは決して消費者の側には立っていない。この先、トランプ大学詐欺のように集団損害賠償訴訟が起きるか、司法省の犯罪捜査の対象となるのか、非常に注目されている。

 

 

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