拙"トランプのアメリカ"は現在バイデン政権下でのトランプを追っています。
昨日6月9日にグーグルで検索すると、WSJ(ウォールストリート・ジャーナル)がこれまでの研究所起源説、つまり創造論、から180度回転の市場起源説、進化説、寄りの記事を載せていた!驚きです。
前記事でも書いた通り、この対立する2説は最初からあったので、決して今出てきたというものではない。下の拙ブログ記事をご参照下さい。
しかし今回新に浮上してきたのは、トランプ政権下の2020年5月に政府委託の研究所から漏洩説を押す報告が出されているということだ。この報告の判断の基準は新コロナウィルスのゲノム解析に関連したものだとも報道されているが、この報告の存在も含めて未公開。しかし上の拙記事と時を同じくしている。
この時点でトランプはこの極秘報告の内容を知っていたと思われる。しかしトランプ政権は何もしなかった。ただ、ポンぺオをはじめ、内部の人間数人が、研究所漏洩には確固をした証拠がある、と主張していた。
またつい先月末のWSJによる3人の武漢研究所の研究員が感染した、という情報も2020年の末に米のインテリジェンスが入手したとなっている。
そこから見えてくるのは、トランプ政権の政治的判断は米国民の利益に立っていないという事です。それどころか、"カンフーウィルス”や”チャイナウィルス”を必ず集会やツィッターで唱えた事で国内でアジア人差別まで引き起こしてしまった。米国に取っては百害あっても一利無し、の非常な危険人物がトランプです。
下はWSJの記事ですが、これは珍しく最初から公開されている。普段は購読者以外には公開されないのだが、今回中国政府の反撃記事で、慌てて中国寄りの記事を書いた、と見られる。
Over 47,000 Wild Animals Sold in Wuhan Markets Before Covid Outbreak, Study Shows - WSJ
米政府及びヨーロッパ諸国から一致した強い態度に出られて、中国側も何らかの形で対応せざるを得ないのは、誰もが予想していたが、今回は早速6月8日に、新コロナ感染前の武漢市場で売られた動物調査というタイトルの科学論文でかなりの詳細を発表した。
その内容が驚きです。
つまり、2002年のSARS以降、中国政府は感染ホスト動物に関して事実上何も手を打っていなかったのだ。つまり法は出来たが、皆守っていなかった!
調査は武漢の4つの市場、そのうちの一つはペット専門だが、ペットを食べる人がいることも中国では当然で、論文にもそう言及されている。もちろん他の3箇所は、新鮮ミートを売り物とする卸売り市場で、その場で生きた動物を殺して切り分けていた。それとわずかながら残った肉を冷凍肉にして売っていた。
これらの市場の動物、哺乳類や爬虫類は食用専用。うちわけは家畜、野生動物を繁殖させたもの、あるいは捕獲したもので、市場の内部はドを超えて不潔だったそうだ。もちろん、野生動物の中には、前回のSARSのホスト動物として疑われているもの、他の感染病仲介のもあったのだが、そんな事はおかまいなしだそうだ。
中国ではSARS以後市場のと殺を禁じたのだが全く守られていなかった。野生動物に関しては取り扱い業者は許可が必要だが、皆無許可だった。保護されているはずの野生動物が堂々と売られていたなど、惨憺たる有様。
新コロナが発生する前の2年半、記録では4万7千匹が売買されたと報告。しかもあれほどSARSを警戒しながら、蝙蝠から野生動物を通して人間への感染経路に関しては全く野放しであることは明らか。この無責任管理体制にはさすがにWSJもウーンと考えこんでしまったのかも知れない、は拙憶測。
これだけでも中国政府の責任問題に充分なります。
これに続いて今日6月10にはNYタイムスが同じ中国側の論文について記事をのせていた。