chuka's diary

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クオモ知事、遂にセクハラ辞任!?

米時間8月10日の今日、クオモNY州知事は記者会見で辞任を発表しました。下のリンクがその全容です。ちょっと長いですが、記念に掲載しました。レティシア・ジェームズNY州検事が調査報告書を公表してからちょうど一週間後です。

 

クオモ知事はこの会見で、レティシア・ジェームズNY検事の捜査報告書は一方的であり、セクハラはしていない。と断言。しかし、誤解されるような言動をした事を認め謝罪する、と述べている。辞任の理由として現在NY州の置かれている政治状況の深刻さを指摘、彼のセクハラ問題が解決への道の妨げになってはならないことを挙げている。

 

前回の拙ブログで、報告書で特に目をひいたある州交通警官のケースを挙げましたが、会見ではクオモ知事はこれを引き合いに出し、時間を取って詳細に弁解している。

 

・・・これまで私は常に黒人や女性を知事付きの警察官として採用するように努力してきた。被害者の警察官も現場でのパフォーマンスを見、非常に有能という印象を受け、上役を通じて出願してはどうか、と持ち掛けた。その二人のうち一人が採用されたのだが、採用のインタビューをしたのは、州警察で私ではない。この女性警官とは車に同乗してあちこちを訪問したので、すっかり顔なじみとなっていた。彼女の結婚式で、悪い冗談をつい言ってしまった。(結婚するとセックスする気がなくなるのに、どうして結婚したいのか)。この点では彼女は正しい。エレヴェーターやドアで彼女の腰や腹を触ったことは全く記憶にないが、彼女がそう言うのなら、私は彼女を信じる。もしそうなら、私付きの警察官が私の為にドアを開けた時、私が彼女に触ったのは、親しみの情をこめたちょっとした挨拶代わりだ。それにはご苦労さんという感謝がこもっている。決してセクシュアルなものではない。しかしそれがこの方にとって無礼にあたったなら、この方やご家族に謝罪する・・・

 

また今回告発した被害者女性の勇気に感謝する、とも述べていた。

 

聞いている私達の方が混乱してしまうような、本当に奇妙な会見内容でした。

 

これは私見に過ぎませんが、米の官公庁はもう20年ぐらい、職場の差別(セクハラは女性差別)に対してゼロ・トレランス(一切許さない)でやってきている。職員は毎年トレーニングを受け、被害者や目撃者に職場でのセクハラ告発を奨励している。クオモ知事の辞任はこの方針に従ったもので、別に珍しくない。

 

クオモ辞任について、"上役とあわなければ条件のいい他の職場を見つけるのが先決ではないのか?"とコメントしたら、"通常はその通りだが、クオモは州知事としてゼロトレランスのトップに立っている、だから彼だけ例外というわけにはいかない"という返コメを貰った。

 

しかし、何と言ってもこの事件での一番の被害者は、クオモ知事の変態言動でトラウマを背負わされた被害女性達である。一つの出来事で他人と自分の見解が全く正反対というのは、明らかにクオモ氏の精神状態にも問題がある。

 

今回のクオモ氏の知事辞任で、NY州では初めての女性知事が誕生する事になりました。しかし、クオモ後釜の本命はあのレティシア・ジェームズNY検事です。クオモ氏が政治的生命を維持したかったらこれからが本当の闘いとなる。

しかし、クオモの政治的将来を危ぶむ声が多いのも事実です。

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=D6nGECAhxKw&t=1235s