chuka's diary

万国の本の虫よ、団結せよ!

Rest In Paradise : ミートローフ

米のロックシンガー、ミートローフ、74歳、が1月20日に亡くなった。死因は新型コロナ感染症と報道されている。しかしご遺族は彼の死が政治的に扱われるのを避けたいと死因の公表を避けている。彼は危険な不整脈でコンサートの終わりに失神した過去があった。トランプと同年代なのが凄い。トランプも彼の死を悼む声明を出した。

 

私もその他大勢と同じく、彼のレコードアルバム、"Bat Out of Hell"1977のファンです。ステレオもアルバムもとっくに処分してしまったが今でもカーラジオやYouTubeで懐メロ気分に浸っている。

 

下のは" Two Out Of Three Aint Bad "1977 。 

 

And all I can do is keep on telling you
I want you, I need you
But-there ain't no way I'm ever gonna love you

Now don't be sad
'Cause two out of three ain't bad 

 

"でも君をこの先愛することはない"という、昔本当に愛した女に捨てられたトラウマ男の悲しい告白。実はセリフの文法が正しくないけどこれは口語にはちょくちょくあることです。

"でも悲しむことはない、I want you, I need you, けど君はこの先も愛せない、で3つのうち2つは悪くないんだから"と屁理屈をこね、"外は雪が降り積もってきた、今ここから出て行ってくれといわないで欲しかった"という勝手ぶり。

しかしボーカルもメロディもすごく決まっているし、決して憎めない歌詞です。かえってダメ男のサイドに心が移ってしまう。 

 

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下のは、悪名高い" Paradise by the dashboad light" 1977(=ダッシュボード・ライトのそばのパラダイス)。下のようにパフォーマンス付きのステージ公演で有名だった。しかも長さは8分25秒もある。

 

歌詞の話は17歳の高校生時代にさかのぼる。このガキ(=kid)のカップルが車でデートにでかけるが、男の方はこれまでこんなかわい子ちゃんとデートしたことない、人里離れた池のほとりに車を止め、絶対この日こそ、と張り切った。ダッシュボードのライト以外は真っ暗な車の中が天国になったのだ。

 

この超長いソングの途中にカーラジオから野球中継の思わせぶりな解説の歌詞まで入っているというコリヨウ。

しかし、ラストスパートにかかる直前になってかわい子ちゃんの方から、"stop right now!"と突然クレームが。

"ね、ちょっと私のことを本当に愛してるの、一生愛する気があるの、結婚する気があるの"、と矢継ぎ早の質問攻め。

"ベイビー、それは一晩眠って考えて明日の朝答えるから、だからここは・・・"。

"そんなのダメ、今、イエスかノーか、はっきり言って!明日までは待ってられない!"

 

こうなると、天国から地獄です。

 

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追記:突然愚孫娘が用事でカレッジの寄宿舎から帰ってきました。それでミートローフが亡くなった、と言うと、ハーン?と不思議そうな顔をした。愚孫娘はあの有名なミートローフを全く知らないそうで、思いつくのは、愚娘が料理しうちでよく食べるミートローフのみ。これ以上まずいものなし。

時代は変わった。ショックでした。R.I.P