このヴァンス上院議員ですが、先週の共和党全国大会でトランプの副大統領候補に指名されていらい、いろいろけちがついて止まらない。しかし今度のケチはメディアで連鎖騒動をひき起こしている。
ベストセラー『ヒルビリーエレジー』を出した頃の2014年は彼は明らかに反トランプだった。
まさか、本の中の登場人物達=彼の家族、を、共和党が言っているようにルーザー(=社会的落伍者)と呼んでこきおろすわけにいかないでしょう。貧困者にお涙頂戴でないと本は売れなかったはず。
ところがヴァンス候補も共和党上院議員候補として政界入りする頃から急速にトランプカルトへと洗脳された。
しかも奇妙な民主党=猫おばさんという理論を持ち出して。
今回民主党支援側によって2021年のタッカーカールソンのインタビューが掘り出された。その時ヴァンスが主張しているのが、民主党はキャットレデイ―達に牛耳られている党だということです。下の動画にその部分が入っている。
日本語の『猫おばさん』ですが、ヴァンスは『キャットレディ』と呼んでいる。
このキャットレディは多数の猫を飼っている愛猫家として有名です。私も昔にローカル新聞で地元のキャットレディの記事を読んだ。このキャットレディは、猫用トレーラーハウスを建てその中で数十匹の猫を飼っていた。それに私は、この新聞記事のおばあさんに偶然スーパーのキャットフード売り場で遭遇したのです。何しろ小さい市ですから。
私は「あの記事の方ですね、読みました、私も猫大好きです」とこの方に挨拶したのを憶えています。もちろんヴァンスはこのキャットレディという大衆語を全く諧謔的に使っている。驚きました。
メディアが騒ぎ出し人気女優のジェニファー・アニストン、セレブLBGTQのブティジェッジ運輸長官が反論すれば、よせばいいのに、ヴァンスも、猫にこそ謝りたい、私は間違っていない、と売り言葉に買い言葉。
その上、子供のいない者には政治家になる資格ない、子供のいない人といる者では投票権の重みが違うはずだ、という珍説を持ち出した。
ヴァンスは共和党上院議員として常に子持ち納税者への税金払い戻しにアタマから反対している。それに、全米中絶禁止法制定、他州での中絶禁止という過酷な政策を立ち上げ、今やヴァンスは全米を代表するミソジニスト(男性優位主義者)としてすっかり名をあげた。ヴァンスは、人口を増やすには一夫多妻をすればいい、とまで述べている。
2019年に彼は、中絶禁止、子持ち万歳のカトリック教に改宗していた。だが彼の奥様はヒンズーです。ヴァンスの子の2人はヒンズー名であることからも、彼は元は宗教には関心ない人間だったようです、
一体この男のアタマ、どうなってんねん❓ まともでないことはたしか。
このヴァンスについて、民主だけでなく共和党側からもWEIRDO=ド変人、というレッテルが張られてしまった。確かに彼はWEIRD =ウィアード、奇妙で気持ち悪い。
だが、トランプ教祖様はヴァンスの悪評についてこれまで沈黙を守っています。ヴァンスを副大統領候補から降ろすのではないか、という憶測も流れている。