chuka's diary

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トランプのアメリカ:トランプは精神異常者!?

トランプは正気なのか?という疑問は大統領就任前から出ていた。しかし今回、実際に彼の症状診断をツィートした著名法律家が現れた。トランプ本人は即反応して怒り暴発。それが彼の報復ツィートとなったのだが、その悪意のこもった辛辣ぶりには今回もまた良識を持つと自負する多くの米市民を呆れ果てさせた。 ‟とても米大統領とは思えない!”
 
このツィートでここ2,3日メディアの話題をさらっているのは、トランプ大統領の選挙キャンペーン後半期のマネージャーを務めたケリアン・コンウェイ女史の夫、ジョージ・コンウェイ氏(55歳)である。彼は下のようにわざわざ‟DMS-5”のカバーシートまで付け、自己愛的性格障害の症状をツィートした。コンウェイ氏によればトランプはこの性格障害と反社会的性格障害、通俗、ソシオパス、が重複している人、というのだ!?
ソシオパスというのは犯罪人特有の性格であり、こちらの方がもっと怖い、と拙者は思うのだが。
George Conway@gtconway3d
 
まず、DMS-5について。
これは米精神医協会によって編集された精神疾患症状を集大成した本である。
精神疾患の診断は、主要部分を患者や治療者からの症状報告に依存している。だからこの本は今日でも症状認定のツールとなっている。しかし、精神疾患治療は薬物に強く依存している状態から、この本の精神疾患分類がどこまで病理と関わっているのか、疑問がある。
 
 
下は日本語版ウィキより:
 
自己愛性パーソナリティ障害の症状
  • 人より優れていると信じている
  • 権力、成功、自己の魅力について空想を巡らす
  • 業績や才能を誇張する
  • 絶え間ない賛美と称賛を期待する
  • 自分は特別であると信じており、その信念に従って行動する
  • 人の感情や感覚を認識しそこなう
  • 人が自分のアイデアや計画に従うことを期待する
  • 人を利用する
  • 劣っていると感じた人々に高慢な態度をとる
  • 嫉妬されていると思い込む
  • 他人を嫉妬する
  • 多くの人間関係においてトラブルが見られる
  • 非現実的な目標を定める
  • 容易に傷つき、拒否されたと感じる
  • 脆く崩れやすい自尊心を抱えている
  • 感傷的にならず、冷淡な人物であるように見える
要は対象人物が確実に上の症状を持っている、と認識され、その症状数が多くなるほど、重症ということになる。トランプの症状は彼のツイートや報道発言、リベンジ行動から、少なくとも10以上は認識される。
しかし、各症状については、上記の特徴が自己愛性格障害に特有ではないことに注目すべきだ。
例えば、人を利用する、人間関係トラブル、非現実な目標、というような症状は、多くの重症精神疾患患者に共通している。
 
性格障害一般については、日本では適応障害と呼ばれているようだ。皇太子妃雅子さんがいい例だろう。米国では100人に1人が性格障害の傾向があるとされている。
 
先週の土曜日には、50あまりのツイート、それも故マケイン議員をこき下ろすものも含めて、を発信したトランプは、コンウェイ氏を、‟ミスター・ケリアン・コンウェイ”と呼んで見下げ、彼は全くの‟Looser”(負け犬)とツィート。ルーザーという米語は犯罪人やホームレス、アル中、チンピラなどの最下層の人間をさし、本人に面と向かって言うのは喧嘩を売ることと同じ。普通の常識のある人はそんな事はしない。
 
さらに、トランプは、コンウェイ氏はホワイトハウスの仕事が欲しかったのに貰えなかった、妻ケリアンは今でもホワイトハウスでトランプ補佐官として活躍しているので、嫉妬に駆られている、まさに地獄夫=‟husband from hell” と 決め付けた。
 
このコンウェイ氏はネットによると、フィリピンとのハーフらしい。夫妻ともども弁護士だ。しかし、彼はハーバード大、次いでイェール法家大学院出身の保守系弁護士であり、法的キャリアのある人だ。トランプ政権発足時には早くから司法省の高官に予定されていたのだが、事情不明だが、数日勤めたきりで、職を断った。理由はロシアの大統領選介入捜査で司法省が割れていたことなどが挙げられている。彼としてはこういうトラブルに巻き込まれ、自己のキャリアを傷つけたくなかったようだ、といわれている。
 
米のフェイクメディアは、コンウェイ氏のおかげで、自己愛的性格障害がどういうものかという精神医学の知識がこれで広まったなどと言っているが、どういうものか?
トランプの故マケイン上院議員、元共和党大統領候補非難ツイート及び発言はスティール捜査報告書についてである。
スティール捜査報告書とは民主党本部のEメールが大量にハッキングされた後、英元諜報部員クリストファースティールの私的探偵機関が捜査を行い、報告書を作成、それが米政界要人の間に出回った。この内容は後になってメディアで一般公開された。モラー捜査から、内容の多くが真実であったことが裏ずけられたのだが、ロシア側に握られていると報告されたモスクワでの売春婦を雇ってのトランプ氏のいかがわしいビデオについてはまだ確証はない。
 
マケイン氏がスティール捜査報告をFBIに手渡し、一般公開を図った、これがモラー捜査の原因となったとトランプは今だに非難しているのだが、これは事実ではない。マケイン氏がスティール捜査報告書をFBIに通告した時には、FBIは既にこれを入手していた。メディアによる一般公開とマケイン氏には何の関係もない。
モラー捜査の焦点は奥が深く、トランプがいかにしてロシアのプーチンの手下のオリガルヒから裏資金を提供されたか、という地点まで到達しているようだ。だからトランプもストレスが大きく彼の精神状態も正常であるわけがない。大統領になったのはいいけれど、ビジネスも何もかも失い彼が本当のルーザーになる可能性も大きいのだ。
 
下はお馴染みビッグバンのルーザー
最近のビッグバンメンバーのトラブルで、ビッグバンも本当にルーザーになるかも知れない。
拙者の好きな曲の一つだ。