https://www.youtube.com/watch?v=HY4vXk94HqA
Watch: Trump Wears Face Mask During Visit To Walter Reed Hospital | NBC News
上の動画は、7月11日土曜日の朝、ついに黒マスクを着けて報道陣の前に現れたトランプ。もちろんやらせ動画だ。マスクは着けない!と一人頑張り、6月20日オクラホマ・タルサ市の再選大集会で感染を撒き散らしてきた。しかし、未だにスター気取り。米CDCのマスクを着けよ、という声明から99日も経っている。家族がトランプに殺された!という恨み声が遺族から挙がっているのは、全く耳に届かない。この老人、悪性性格障害に聴力障害だ。
場所は首都DCにあるウォルターリード陸軍病院の内部です。この病院は過去に私も幾度か訪れたことがあるので憶えている。地下のパーキングスポットを見つけるのに苦労しました。動画でもわかるように側近衆・制服組総勢30名以上の団子行列です。動画のように大勢でかたまって歩けば病院内の感染リスクが高まるのは常識。病院は抗原力弱化の患者、頻繁接触リスクのスタッフが集まっているところ。自己のイメージアップの為には他人の危険は一切無視。これがトランプだ。
トランプや側近は公式訪問の前にテストをしている。また、帰ればテスト、とテスト三昧。だが、テストをするとで感染者数が増大するからやめろと市民に言っていた自己中心の塊。おかげで私のような共和党知事州の住民はテストは予約して少なくとも2-3日先だそうだ。そんなに待ってはいられない。拙愚孫が腹痛を訴え、クリニックに連れて行くと、新コロナの症状かも知れない、との医師のご託宣。拙愚娘はすっかり落ち込んで涙にくれている。
熱も咳もなくどう見ても家に籠ってネットゲームにうつつを抜かしている愚孫の食べ過ぎ、つまりウンチが詰まっている、としか思えないのだが、とにかく、血液検査に連れていった。こちらは$120(=13000円)、もちろん自腹である。これだと即座に結果が出、めでたくネガティブだった。
アメリカは医療後進国になった。
それにここ数日、拙市からの新コロナ実況中継が全米TVで報道され、ICUベッドは満杯。なんでもトランプの前で功名を争った拙州の共和党知事がステイホームをキャンセルしたのが早すぎたのが原因だとフェイクニュース側が勝ち組報国。しかしトランプとペンスは感染防止は成功している、と今日も主張している。果たして私達の住んでるアメリカは同じアメリカなのか?両極端の見方で混乱は拡散するばかり。
あのNIHのファウチ博士はこのまま何もしなければ9月には死者が20万人に達するというお先真っ暗の予測を出した。さすがに、拙州の共和党知事は、4カ月前のステイホームに戻らなければならない可能性が出てきている、と警告。だがトランプは、8月には公立学校を再開せよ(米では8月に公立学校の新学期が開始)、そうしないと米政府の補助金を出さないと脅迫を始めた。大統領がTVで堂々と反対者を脅迫!Surreal!これでまたフェイクニュースは大騒ぎ。
さすがに側近に諭されたらしく、トランプは今日7月11日(土曜日)に予定されていたニューハンプシャーのトランプ再選大集会を中止した。このところ、トランプの支持率は30%代である。来月に予定されているフロリダの共和党大会の開催に関しても先はわからない。フロリダ州の共和党知事は一番遅くステイホームを呼びかけ、真っ先にビジネス再開をした。しかし、この州は今病院崩壊だ。
確かに、症状が現れなければ何ともないだろうが、病院ではベッド、PPE、人工呼吸器が不足。医師、看護師は疲れ果てている。救急員も患者を運び込む先がない。TVで拙市の大病院のある医師が、N95マスクを一日中着けっぱなし、と言っていたには目を剥いた。これらのPPE、マスク・ガウン・アイシールド等は患者の部屋のドアを出る前に全部廃棄するのが感染防止の規則であるからだ。病院スタッフは非常に危険な環境に置かれている。
トランプは、市民は新コロナに馴れる事だ、と平気で言っているが、現実は医療施設の無い先進国アメリカの誕生だ。不幸にして愚孫のような腹痛が、急性盲腸炎や腹水感染が原因である場合、即手術が必要となる。手術直後は1-2晩、ICUでポストケアを受けるのがこれまで方法であった。PPE不足で手術延期、ICUのベッドは満杯というのは、これらの患者に死ねというようなもの。
おそらくステイホームをもう一度しないと感染はコントロールできないだろう。しかもこの7月で失業者に対する連邦・州政府からの金銭援助が打ち切られる。新コロナ景気の終焉だ。生活苦に陥る人々と犯罪の増加が当然予想される。
トランプのビジネス早期再開の狙いはそこにあったのだが、焦り過ぎて見事に失敗だ。ロックダウンのこの先3か月、アメリカの人々はどうやって乗り切るのか?そうでなくとも、今、社会不安の増大で一触即発の状態になりつつある。これを煽り立て、さらなる混乱に紛れて発火し大爆発を起こすのがトランプの再選作戦ではないか、という最悪の事態への疑いと怖れが米国内で広がりつつある。