chuka's diary

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IOC のバッハはぼったくり、中国はアナコンダ!?

WaPost 5/4   の論評で日本政府の五輪開催強行を真っ向から批判するのが出た。IOCのバッハ委員長につけたあだ名、" Baron Von Ripper-off "  =ぼったくり男爵  が日本国内でちょっとした流行語となってしまっているようだ。

従来の英語では" robber baron" =泥棒男爵  だが、米口語の rip-off=ぼったくる、 を当て嵌めているのが今様で斬新だ。

 

バロンとは殿様を指し、中世の頃、有力領主御一行は毎年領内数か所を移り住んだ。理由は御一行が滞在した辺りが飢餓に陥るのを防ぐ為であった。これは論評筆者の解釈です。

 

筆者は、オリンピック開催で日本はIOCに主権を委ねたわけではない、自国に危険と害をもたらす事は主権国家として断固止めるべきだ、今からでもこの先の予想もつかないコスト高は切り捨てることができる、と主張している。

 

以下は記事の拙要約。バッハの率いるIOC、は近年ぼったくりが加速、米、中国の経済大国やプーチンのような"thugocrats"(=ごろつき独裁者)しかIOCのぼったくりについていけなくなり、それ以外の国での夏季オリンピック開催が困難になってきている。

 

thugocrats は、thug=ごろつき+autocrats=独裁者のコンボ。2語の融合でロシアを皮肉っている。

 

4年前に日本が開催国となった時の見積もりは約7千億円。しかしこれまで日本はすでに2.5兆円使っている。これからコロナ対策費、テスト、ワクチン、隔離 などを含めるとどこまで費用が膨れ上がるか予想できない。特に契約に従えば日本側は選手や随員など一万人の医療費全額負担と期間中は特別に病院や医療者1000人を準備することになっている。

 

このようなオリンピックコストの暴発(=cost blowout ) は今回の日本だけではない。オリンピック後のブラジルの借金まみれは誰もが知っている。原因は見積もりから最終コストが少なくとも3.5倍に膨れ上がったからだ。その前のロンドンでも事情は 同じ。その一大要因はIOCのエスカレートする最上への要求だと指摘されている。だがIOCは最初の見積もり額の9.1%増しが実際のコスト、と全くいい加減にごまかしてきた。事実は平均213%増しとなっている。ここでの日本のケースはすでに4倍近くに膨れ上がっているのだ。

 

こうしてコスト暴発は契約を盾に開催国に一切押しつけ、自分達はスポンサーである大企業からの契約金をしっかり確保するのがIOC流だ、と筆者は告発している。

 

日本はこのIOCの金儲けの為の踏み台になっているのだ、と。

 

それから契約違約金だが、筆者はIOCは一体どこの裁判所に違約金を請求するのか、という疑問を持ちだしている。IOCは国ではない。参加国による連合組織で日本もその参加国なのだ。それでも日本に違約金を請求したとしても、IOCが国際的非難を浴びるのは必至だと。そもそもコロナ事態は開催国日本の責任ではないのだ。

 

ところで筆者は2022の冬季北京オリンピック・ボイコットも主張し、WaPost で論評を書いた。筆者によれば、中国は今や巨大蛇で知られる"アナコンダ"になった。それがいつのまにか世界という家に入り込んでしまった。しかしあの眼に睨まれると住んでいる人達は恐怖で凍り付いてしまうのだ。このアナコンダがIOCをはじめオリンピックのスポンサーとなった大企業を蛇の目で睨みつけ恐怖の虜にしている、と主張。

この記事へのコメントの大半は中国人差別だと筆者を批判している。

 

論評のタイトルは" Japan should cut its olympic losses"です。