chuka's diary

万国の本の虫よ、団結せよ!

東京オリンピックが危険な綱渡りになった!?

下はIOCの公式サイトから。

IOCは東京オリンピック2020の開催は日本側との合意の結果だと明言している。日本では開催はIOCの意向だと誰かが吹聴しているそうだ。

第3者として国際社会は開催に口を挟む余地はない。しかし今度は日本及び日本政府批判をするメディアがポチっと現れてきた。

https://olympics.com/ioc/news/joint-statement-by-the-ioc-ipc-tokyo-2020-tokyo-metropolitan-government-and-the-government-

 

下のように、この先の国際社会との悪化を予想するブログも現れた。

東京オリンピックを中止しなければ、日本は国際社会で悲劇的な評価を受けるだろう | Social Chemistry

 

下は、4月13日付けのBMJ(=British Medical Journal ) に掲載された論評であるが、医学的視点から東京オリンピックを中止するように警告している。書いた4人のうち3人は日本出身の研究者のようだ。

約10か月前にIOCはオリンピック延期を決定。理由はコロナ感染の終息予測だった。その間にコロナテスト・個人隔離の強化とワクチン開発を見越しての楽観的予測に満ちていた。しかし現在事態はIOCの予想に全く反したものになっている。

 

米はワクチン無料接種が60歳代と肥満・糖尿等のリスクあり層をすでにカバーし終わり、ターゲット人口の50%に近ずいている。それと経験取得による医療の著しい改善でコロナ感染死者数が減少している、と分析されているが、それでも地方で感染再発の波が起こり感染は充分に制御されていないと見なされ、バイデン政権は通常化に対して慎重である。

 

世界的にはインドやブラジルで新たにコロナ大暴発が起こっている。医療側から現在必要なのは、ワクチン接種にマスクと個人隔離等の予防対策及び感染者の治療向上と言われているが、東京オリンピックはその動きに何やら逆行、オリンピック後に国内で感染ツナミを発生させるのではないかと内外の医療専門家側から疑われている。

特に日本政府の今回の東京オリンピック強行決断は医療視点がモヤモヤで不透明だと指摘しているのがこの短い記事の要旨なのだ。

 

ところでIOCのプレイブックでは、オリンピックに参加するアスリート及び随行者たち約2万人は入国者隔離を免除となっている。その代わり、コロナテストを入国前と後も実施、それに入国前のワクチン接種を実施するということになっている。入国後は関係施設以外の外出を基本的に禁止しているが外出するな、という方が無理だろう。

同様に、日本側のボランティア、約78000人にも予防に関して同じ措置がなされると思われる。

 

この論説記事では、オリンピックに関連する人達の感染予防の特別扱いに関しては命を救うので反対してはいないが、これは一般市民にも同等に適用されるべきあり、オリンピック関係者の特別扱いは医学的倫理に反する、と批判的だ。

日本国内ではコロナに対応する医療施設が全く充分ではない。ワクチン不足とワクチンに対する拒否反応で2%の低接種率。コロナテストすらも充分に普及していない。この時期でオリンピック開催は危険過ぎる、というわけだ。

 

IOCのプレイブックでは、コロナテストの対象となる接近者の定義として、15分以上感染者と1m以内で接近したマスクをしていない人、となっている。これでは、皆マスクをしているので日本側の接近者はいなくなってしまいコロナテストの対象にならないという言い訳になりそうだ。外国からの観客禁止で観客は日本人又は在住者のみというのもかなりおかしい。オリンピック・ブーム後に日本国内で感染が暴発しても日本の問題だから国内で対応すればいい、というわけなのだろうか?

 

妙なところで"日本人特別説"が顔をのぞかせている、という印象を私は受けている。

  

Reconsider this summer’s Olympic and Paralympic games | The BMJ