拙ブログはトランプの動向と米社会の反応を追っています。特にトランプ関連の訴訟の法判断に焦点を置いている。そうした中で日本のトランプカルトの活躍ぶりを知ることになりこれらの方々固有の特異性に驚かされた。及川幸久も反グローバリズムを掲げる日本でただ一つの政党と太鼓判を押す参政党はトランプカルト残党の残された最後の砦に見えなくもない。その及川幸久がYouTubeから永久追放された。あのトランプも旧ツィッターから永久追放されていたので、これもいつまで続くかわからない。
及川が推進する反グローバリズムはポピュリズムの主要なスローガンの一つだ。これは国家衰退史観とカップルを組んでいる。
歴史的にはトランプを代表とする今日のポピュリズム＝反体制運動の流れは1990年代のソ連崩壊と関連付けられている。これは及川さんを始め信奉者は米ネオコンの台頭として指摘されている。ただしネオコンは一般的すぎて意味不明瞭です。
しかしソ連崩壊で資本主義の拡大、すなわち自由経済のグローバリゼーションは予想外の結果をもたらした。特に地域紛争の激化とロシア等の独裁者の出現だ。これらの原因については色々な解釈あり。だが平和で安定した欧州では福祉国家が崩壊危機に直面した。米では中産階級のプレカリアート化と白人マジョリティー文化の崩壊危機です。
今日では一人＄100,000前後の年収（約1500万円）で快適で余暇を楽しむ生活が欧米ではほぼ可能だ。がそうでない人との格差が大きくなっている。家族だと余裕のある生活には年収$200,000必要です。
ファリド・ザカリア氏は社会経済の変化が激しすぎて多くの人は消化不良状態だと指摘です。このような背景での反体制運動がポピュリズムと呼ばれている。何といっても筆頭はトランプです。共和党を乗っ取って大統領になった。
トランプカルトの特徴は反エリート主義に反グローバリズム。つまり米の衰退の責任は政府のエリート＝DSと、中国や国防費泥棒のNATOや韓国等々になすりつけられた。安倍政権は米から武器を買い米軍家族滞在費を負担してご機嫌を取った事は周知です。
トランプの反グローバリズムは彼の利害関係次第。ロシアは2016にトランプを支援し選挙介入をした。理由は、ヒラリーを嫌った為と見られている。そのトランプはイスラエル・サウジと結託してイランの中東戦略司令官暗殺をまでした。彼は紛れもないグローバリスト。だが一方ではトランプは強固な白人至上主義ベースの信奉するユダヤ人排撃を取り込んだ。後者はユダヤ人陰謀説、国家の無いユダヤ資本が陰で結束して世界征服をめざしている、となり及川などにより日本で拡散。及川氏の言及する米の専門家はほぼその筋では極め付きだから米では避けられている。この人達が引き合いに出すレオン・トロツキーですがユダヤ教徒ではなく骨の髄まで共産主義者だった。トロツキーがグローバリストだったのではなくソ連共産党指導部がグローバリストというべきです。ソ連は第二次大戦中米から膨大な軍事援助を受けていた。連合国側とのき裂は終戦後から始まった。トロツキーはスターリンに粛清され殺される前に国外逃亡。この方は赤軍の創設者で人気があり逃亡させてスターリンは亡命地メキシコで彼を暗殺した。
しかし日本では学生デモでトロツキストを名乗るグループがカマトンカチを入れた真っ赤なヘルメット部隊で出現したので評判になり人々の記憶に残ったというくらいでしょう。
及川のYouTube追放はユダヤ人陰謀説に関連しているという印象です。今特に反ユダヤはジャーナリズム分野で干されている。
米の法ではSNSキャリアには情報内容に責任はないので個人的誹謗中傷では起訴されないがその代わりに内容をコントロールする事が義務付けられている。YouTubeもFacebookも議会の要請に従っているがツィッターはフリースピーチを主張し拒絶です。
私はフリースピーチの信奉者の一人だがトランプの嘘拡散の及川を人気の為に利用しておいて今度はスポンサーへの忖度？で今になって追放というのも問題です。
