chuka's diary

万国の本の虫よ、団結せよ!

cognitively there:  ワシはボケてない!?

米の終夜番組の人気トーク・ショーでトランプを皮肉った動画がお目見え。下のがそれです。

 

これはトランプが先週の日曜日のフォクスTVのインタビューで、痴呆テストをエースした、つまり完勝した、と自慢したことへの風刺です。痴呆は英語で"dementia"。これらのテストは"cognitive test"  とも呼ばれている。訳すると認知テスト。しかしこのテストはIQテストではなく、高齢ボケテストです。明らかにトランプはIQテストと痴呆テストを混乱している。この老人、ボケているのか、思考認識に問題があるのかどっちかだろう、とフェイクニュースがさかんに言っていました。

 

認知テストの一つに、メモリーテストというのがあった。これは私が大学で心理学を取った時に習ったから、随分昔です。トランプからこれを今でもしているのにも正直言って驚きだ。ショートメモリーはインスタントメモリーとも呼ばれ、今現実と私達を結び付ける大切な記憶ですが、やはり年と共に機能が衰えると見られている。

 

トランプのテストは非常に簡単。トランプのしたように、周囲から5つの関連する言葉を選んでその場で覚えてもらう。その五つを直後に繰り返し、数分後とか一時間後に繰り返す。翌日繰り返してもいいです。つまり記憶のセルフチェックです。しかし、結果が思わしくなくとも、実際の診断は脳スキャンとか特有タンパク質の有無とか物証的でないと、正確な診断とは認め難い。

 

下の動画の題は、『ドナルド・トランプに"ドラ"が助けを呼ぶ』です。黒髪おかっぱ頭のキュートな"ドラ"ちゃんは子供動画で非常に人気高いキャラクターですが、トランプの大嫌いなメキシコ系です。通常"ドラ"ちゃん動画はスペイン語と英語のバイリンガルが目的。

 

ここで"ドラ"ちゃんはトランプに英語の五つの単語、person, woman,  man, camera , TV、 を憶えるのを手伝ってくれ、と言っています。米にはスペイン語だけで英語能力不十分の子供人口は非常に多く、米の公立学校についていけないという危機的背景があるのです。

 

実はこの5つの単語は、トランプがメモリーテストで覚えたもの。トランプによれば、幾度もリピートし、数時間後でも完璧に覚えていたので、医師からあんたのように記憶のいい人にはあったことが無い、とまで言われた、とトランプは大満悦。

 

この動画の最期で、トランプは、"I'm cognitively there" と言っている。よく使われる口語表現に、" he is not  there" というのがあるけど、意味分かりますよね。直訳は彼は(あそこには)いない、ですが、ボケてるかいないか、という場合は、前者の意です。だからトランプは、ワシはしっかりボケてない、と言っている。しかも、"Biden is not there"、つまり、バイデンはボケてる、とすんなり続けている。ヘイトむき出しの嫌味な老人としか言いようがない。

 

https://www.youtube.com/watch?v=9gYubj1lzNI


Dora Asks Donald Trump For Help

トランプ、すでに内戦をスタート!?

 

chuka123.hatenablog.com

 首都ワシントンDCに陸軍部隊を導入して平和デモに襲い掛かり、デモ隊のいなくなった道路を殿様行列。聖ジョン・エピスコパル教会の鉄柵ゲートの前でバイブル片手に幾度もポーズを取って見せた。

姪のメリートランプによれば、トランプは教会の礼拝に出席するような信者では絶対ない、との事。

怖ろしい詐欺老人だ。この事件は6月1日に起こった。その後、軍関係者から散々非難され、エスピー国防長官は軍を国内のデモ鎮圧には派遣しない、と宣言。理由は不明だが、クビを免れている。

 

ところが、トランプはオレゴン州ポートランド市のBLM(black lives matter)デモに秘密に連邦武装警官部隊、つまり機動隊を送り、催涙弾やゴム弾でデモ隊を挑発、無差別逮捕をしていた。このことは、所属組織を隠した正体不明の迷彩色ユニフォームの機動隊がデモ参加者らしき市民をやはり正体不明の車に連れ込んで去っている、という苦情が出て発見された。

 

連邦機動隊が出動するのは州の要請がなければならないのに、連邦裁判所の建物を守るためと称して勝手にデモを武力で鎮圧していた。ポートランド市とオレゴン州は米政府の違憲行為を起訴中である。しかし、トランプは約17000人の武装部隊をポートランドだけでなく、シカゴ、シアトル等の民主党州の都市に派遣する、と宣言。市長は皆トランプの申し出を断った。

 

フェイクニュースを先頭に大多数の米市民と対立状態となっている。その間、ポートランドのデモは大規模化、一昨日には駆けつけたポートランドの市長もトランプの機動隊から催涙弾をくらった。それもTVで放映、国内に避難の声が高まっている。

 

トランプはガスマスクを所持しているデモ隊の方がより暴力的だ、と、全く正気とは思えない言い訳を発表。この老人、ナチのSA=突撃隊を使って反対者やユダヤ人を徹底的に弾圧したヒトラーと頭の構造が全く同じ。

米市民はトランプは、ファシスト、民主主義の敵、と大ぴらに呼び始めている。支持率の方は2016年の共和党州でも40%を切り始めている。しかし支持率はフェイクと譲らない。


下の動画はその様子を反トランプ・アドに使っている。アドではあるが、動画は真実だ。このアドは元軍人団体が製作したもの。題は#TraitorTrump=合衆国に対する裏切者トランプ。

 

2016年には元軍人層は圧倒的にトランプに投票した。しかしこの11月は逆になりそうだ。

 

拙要約:この人達(デモ参加者)は敵ではない、

ここの機動隊達は軍とは関係ない。

このシーンはトランプのビデオゲームのファンタシーワールド、

トランプはタフガイの独裁者の役に興じている、

しかし、実際に怪我で傷を負うのは米市民だ。

トランプは連邦警察官を米軍兵士に変装させ、カブールに送り込んだことにさせ、米市民をタリバンに見立てて攻撃させ、違法行為の証拠もなく市民を無差別逮捕している。

 

Mr.大統領、あんたに言っておく、きちんとインテリジェンス報告を聞け(ロシアの米兵のクビ賞金事件を指す、トランプは聞いてない、と言い訳)、警察官を鎮圧軍のようにふるまわさせるな、徴兵の義務を果たせ(トランプは嘘の診断書を使い徴兵逃れをしたと見なされている)。私達合衆国軍人は、米国内外の"米国憲法の敵"を必ず倒すという事を誓い実行する、その敵というのはアンタだ。

 

という最後が怖すぎる。

 

https://www.youtube.com/watch?v=dUy7r6LMqoA


VoteVets - Enemy

 

今や多くの人々はトランプは、選挙で再選されなければ、むざむざ政権を渡さない、と考えるようになっている。こんな不吉な予想はこれまで想像した事すらなかった。

 

トランプ、バカ丸出し!? 

拙ブログの"トランプのアメリカ"シリーズは面白半分も手伝ってここまで続けて来たわけですが、事態は本当に全く予想もしなかった方向に進んでいます。拙州の共和党知事がトランプのヨイショをしたおかげで、Covid-19の感染が暴発。ただ今市は病院崩壊中です。つまり私達は皆、ロシアンルーレットに命をかけているようなもの。この先サバイバルできるのかどうか、疑問です。

 

つい先日リークされたCDC疫病学者の予想は、トランプ政権の強者生存政策、つまり自然淘汰に任せ何もしない、でこのまま行けば、9月には死者が20万人に達し、最終的には100万近くの死者がでる。この20万は1918年のスペイン風邪死者とほぼ同じ。補助酸素も抗炎症ステロイドも存在せず、薬は売り出されたばかりのアスピリン錠があればラッキーで、呼吸困難を生じた患者はベッドで寝っころがし。これがこの時代の進んだ医療体制でした。当然大量の死者が出たが、死体は穴を掘って投げ込んだ、しかし今は穴ではなく、冷蔵トラックに放り込まれる。私の市ではそのトラックがすでに待機しております。

 

それに対して再びロックダウンをし、厳しい再開基準を守れば死者は半分から1/3以下となる。このCDCによる報告書をトランプ政権は隠していた。都合の悪い情報は徹底的に隠匿、これがトランプ独裁政権のやり方だが民主主義下では情報は必ず洩れる。

 

トランプは7月20日の日曜日の時事報道解説番組で一時間あまりのインタビューをしたのですが、そこでバカ丸出しを演じたので視聴者は目を剥いた。

これ決してジョークではないです。しかもこのインタビューはトランプの翼賛放送局となってしまったフォックスニュース・チャンネルが作成した。当然、視聴者は共和党支持のトランプ派。

 

相手をしたのはクリス・ウォレスというこれも著名な報道人。クリス・ウォレスの父、故マイク・ウォレスは伝説上のニュース・キャスターだった。息子の方は生真面目が売り物で、フォックスではトランプの極端な奇説にただ一人反論を唱えている。これをやっていられるのも"親の七光り"のおかげ、と悪口を言う人がいる。しかし、このインタビューがあまりに滑稽で、ワシントンポストがハイライトを4分間あまりに絞って編集し、YouTubeで流している。画面のトランプは汗だくだくだそうです。

 

以下はトランプ主張のハイライト。

 

トランプはヨーロッパ各国の低感染者数の理由はテストをしていないからで、多くの感染者は自然治癒しているので数に含められていないからだ、と自説を披露。

クリス・ウォレスは政府にコントロールする気がないので感染が広がった、トランプにその責任を取る気があるのか、とせまった。トランプは責任を取るのは私の仕事、と調子よく答えているが、テストのし過ぎだ、と後にひかない。そこでウォレスは、テストは39%増えたが、感染は194%増えている、と反論する。それに対して、トランプは増大したのは若い人がテストを受けたからで、若者が吸い込んだウィルスは翌日どこかに行ってしまいもう治っているはず、と珍説を披露。

 

さらに、若者は再開される公立学校に行かなければ政府は補助金を出さない、と脅しをかける。脅迫はトランプの常套手段で悲しい事に私達はもう慣れっこになってしまっている。

 

政府によるマスク施行は人々の自由を妨害するから賛成しないし、それに効果があるとは思わない。

 

南北戦争時の南部連合の国旗は南部人の誇り。憲法では表現の自由が保障されている。それをキャンセルカルチュアで突然変える方がおかしい。

 

ウォレスはさらに、あんたは学校でアメリカを憎むことが教えられている、とあちこちで言っているが、証拠はあるのか?とせまると、何やらあいまいな答えぶり。が、突然バイデンは警察を廃止しようとしている、と言い出した。その証拠ははどこだ、と訊ねられて、トランプはバイデン・サンダース協定に書かれていると主張。そこで実際に協定書を持ち出して調べる結果になった。当然、警察廃止は書かれていなかった。

 

ウォレス記者は、現時点での支持率ではあんたは負ける、と率直に指摘。トランプは負けていない、と反論。理由は支持率調査はでっち上げ、と主張。

 

国民健康保険=オバマケアをトランプは大統領令で事実上廃止したが、それをここで指摘されると2週間以内に新しいプランを出すと弁明。つい先だっての最高裁の判断(実際にはトランプ敗訴)で私に権限があるから私ができる、との事。

 

ここには入っていないが、出始めにコロナの死亡率は米が最低と主張、ウォレスに資料を見せて欲しいと言われて、出した資料では米は上から7番目で最低だが、しかしヨーロッパ各国や韓国などはすっぽり抜けていた。

 

このインタビューで視聴者を一番怖がらせたのは最後の部分だ。郵便投票は選挙詐欺なので認めない、バイデンが大統領になれば米は崩壊する、私はそれを許さない、とサラリと言ってのけた事だろう。大多数の視聴者はこれを聞いて背筋に悪寒が走ったと言っていた。 

 

https://www.youtube.com/watch?v=nof1LyQudAM


Trump's Fox News interview, in 4 minutes

この動画には含まれていないのが、有名になった痴呆テストの言い合いです。トランプは先にホワイトハウスの執務室で、私は痴呆テストを受けたが、完勝した(=I aced it!)と宣言し、フェイクニュース&視聴者を苦笑させた。エース=aceは日本語化しているので意味お分かりでしょうが、スポーツの勝負に使う言葉です。痴呆テストを"受けさせられた人"の表現としてはブラックユーモア的ですが、この人のアタマはかなりおかしい、と思わざるを得ない。

この "完勝だ"をこのインタビューでも得意げに繰り返し、10歳以上も年少のフォックスのトップ記者に、あんたにも私のように全部正確に答えられない、特に最後のいくつかが難しすぎるから、と主張。ウォレス記者は、私もこの(モントリオール)テストをしてみたが、あんたの指摘する最後の問題には、100から逆に6つ数えろ、というのがあり、決して難しくない、と反論。しかし通常通りトランプは自説を曲げることはなく、痴呆症のバイデンはこのテストには失格する、とTVで堂々宣言。

 

これについてあるフェイクニュースの反トランプ解説者は、このテストは去年トランプに何か、例えば精神錯乱、が起こり、ウォルターリード陸軍病院に駆けつけた時に行われたものではないか?と示唆していた。TVでも散々録画されているように、トランプは突然フラッと関係ない方向に行ってしまったり、記憶の間違いが甚だしい。このモントリオールテストの結果は信用できるか?という問題もある。より正確な症状診断は、特にアルツサイマー系はMRI等で脳に異常が起きているかどうかの検査でなされている。しかし、多くの"痴呆症状"は現実認識のずれとそれに伴う異常言動となって表れるので、家人、知人の観察で発見されるケースが多いのだが、本人の自覚もかなりある。

 

下はフォックスの全インタビュー。興味のある方はそちらをどうぞ。

 https://www.youtube.com/watch?v=W6XdpDOH1JA

Rest in Peace : Haruma Miura Jdramaスター

7月18日の三浦春馬の突然の死はアジアドラマ・ファンに大きな衝撃と哀しみを与えた。三浦春馬さんはもはや貴重な存在となった"Jドラ"を代表するイケメンスターであったからだ。

ドラマはネトフリックス、アマゾンプライム、HBO等々でストリーミングで放送され、今や現代人にはなくてはならないエンターテイメントの一つとなっている。

 

アジアドラマもこの流れに乗って世界的な人気を得ている。しかし、日本のドラマは国際舞台の第一線からは撤退した格好になってしまっている。今日のアジアドラマ・ブームには日本ドラマの過去の貢献が大きかったことを考えると非常に残念だ。これは私個人だけではなく、海外のアジアドラマ・ファンの声でもある。

 

下のは英語圏の三浦春馬ファンによるYouTube動画。これは三浦春馬のアジアドラマとしての大ヒット、"ラストシンデレラ"(2013)からのシーンだが、BGMはカナダのアヴリル・ラヴィーンのヒット曲"girlfriend"を使っている。 

 

ここにもたくさんの英語の追悼コメントがが寄せられている。日本で三浦春馬さんの死がニュースとなったその日の内に英語圏では彼の死を悼むファンの動画が現れている。米語で、"it's a small world"というのがある。本当に世界は小さくなった。

 

https://www.youtube.com/watch?v=coT7dKmADNc&t=117s


Haruma ❤

本当に三浦春馬さんの表情はいいですね。それとバツグンの演技。

以下は追悼コメントのピックアップ。

The guy with the most beautiful smile in the world just ended his life like that Im soo sad Rip hamura My fav actor💔😭😭
 
 
 
The only japanese actor that I love and he's gone now... RIP angel❤
 
 

トランプがついにマスクを着けた!?

 

https://www.youtube.com/watch?v=HY4vXk94HqA


Watch: Trump Wears Face Mask During Visit To Walter Reed Hospital | NBC News

 

上の動画は、7月11日土曜日の朝、ついに黒マスクを着けて報道陣の前に現れたトランプ。もちろんやらせ動画だ。マスクは着けない!と一人頑張り、6月20日オクラホマ・タルサ市の再選大集会で感染を撒き散らしてきた。しかし、未だにスター気取り。米CDCのマスクを着けよ、という声明から99日も経っている。家族がトランプに殺された!という恨み声が遺族から挙がっているのは、全く耳に届かない。この老人、悪性性格障害に聴力障害だ。

 

場所は首都DCにあるウォルターリード陸軍病院の内部です。この病院は過去に私も幾度か訪れたことがあるので憶えている。地下のパーキングスポットを見つけるのに苦労しました。動画でもわかるように側近衆・制服組総勢30名以上の団子行列です。動画のように大勢でかたまって歩けば病院内の感染リスクが高まるのは常識。病院は抗原力弱化の患者、頻繁接触リスクのスタッフが集まっているところ。自己のイメージアップの為には他人の危険は一切無視。これがトランプだ。

 

トランプや側近は公式訪問の前にテストをしている。また、帰ればテスト、とテスト三昧。だが、テストをするとで感染者数が増大するからやめろと市民に言っていた自己中心の塊。おかげで私のような共和党知事州の住民はテストは予約して少なくとも2-3日先だそうだ。そんなに待ってはいられない。拙愚孫が腹痛を訴え、クリニックに連れて行くと、新コロナの症状かも知れない、との医師のご託宣。拙愚娘はすっかり落ち込んで涙にくれている。

熱も咳もなくどう見ても家に籠ってネットゲームにうつつを抜かしている愚孫の食べ過ぎ、つまりウンチが詰まっている、としか思えないのだが、とにかく、血液検査に連れていった。こちらは$120(=13000円)、もちろん自腹である。これだと即座に結果が出、めでたくネガティブだった。

 

アメリカは医療後進国になった。

 

 

それにここ数日、拙市からの新コロナ実況中継が全米TVで報道され、ICUベッドは満杯。なんでもトランプの前で功名を争った拙州の共和党知事がステイホームをキャンセルしたのが早すぎたのが原因だとフェイクニュース側が勝ち組報国。しかしトランプとペンスは感染防止は成功している、と今日も主張している。果たして私達の住んでるアメリカは同じアメリカなのか?両極端の見方で混乱は拡散するばかり。

 

あのNIHのファウチ博士はこのまま何もしなければ9月には死者が20万人に達するというお先真っ暗の予測を出した。さすがに、拙州の共和党知事は、4カ月前のステイホームに戻らなければならない可能性が出てきている、と警告。だがトランプは、8月には公立学校を再開せよ(米では8月に公立学校の新学期が開始)、そうしないと米政府の補助金を出さないと脅迫を始めた。大統領がTVで堂々と反対者を脅迫!Surreal!これでまたフェイクニュースは大騒ぎ。

 

さすがに側近に諭されたらしく、トランプは今日7月11日(土曜日)に予定されていたニューハンプシャーのトランプ再選大集会を中止した。このところ、トランプの支持率は30%代である。来月に予定されているフロリダの共和党大会の開催に関しても先はわからない。フロリダ州の共和党知事は一番遅くステイホームを呼びかけ、真っ先にビジネス再開をした。しかし、この州は今病院崩壊だ。

 

確かに、症状が現れなければ何ともないだろうが、病院ではベッド、PPE、人工呼吸器が不足。医師、看護師は疲れ果てている。救急員も患者を運び込む先がない。TVで拙市の大病院のある医師が、N95マスクを一日中着けっぱなし、と言っていたには目を剥いた。これらのPPE、マスク・ガウン・アイシールド等は患者の部屋のドアを出る前に全部廃棄するのが感染防止の規則であるからだ。病院スタッフは非常に危険な環境に置かれている。

 

トランプは、市民は新コロナに馴れる事だ、と平気で言っているが、現実は医療施設の無い先進国アメリカの誕生だ。不幸にして愚孫のような腹痛が、急性盲腸炎や腹水感染が原因である場合、即手術が必要となる。手術直後は1-2晩、ICUでポストケアを受けるのがこれまで方法であった。PPE不足で手術延期、ICUのベッドは満杯というのは、これらの患者に死ねというようなもの。

 

おそらくステイホームをもう一度しないと感染はコントロールできないだろう。しかもこの7月で失業者に対する連邦・州政府からの金銭援助が打ち切られる。新コロナ景気の終焉だ。生活苦に陥る人々と犯罪の増加が当然予想される。

 

トランプのビジネス早期再開の狙いはそこにあったのだが、焦り過ぎて見事に失敗だ。ロックダウンのこの先3か月、アメリカの人々はどうやって乗り切るのか?そうでなくとも、今、社会不安の増大で一触即発の状態になりつつある。これを煽り立て、さらなる混乱に紛れて発火し大爆発を起こすのがトランプの再選作戦ではないか、という最悪の事態への疑いと怖れが米国内で広がりつつある。 

 

トランプはサイコパス、再選は民主主義の崩壊!?

"トランプはサイコパス、トランプが再選されれば民主主義が崩壊する"、というのが、トランプの姪、メリー・トランプによる回顧録、" Too Much and Never  Enough "の一節だそうだ。

 

この本はボルトンの暴露本に続くトランプ直撃の第二弾。著者が心理学論文で博士号取得、統合失調症の心理療法の専門家であるということで、ボルトンと同等かそれ以上に世間の注目を集めている。

この本は来る8月27日に発売予定だったが、6月末に、ロバート・トランプ=トランプの弟、の名で発売差し止め請求が裁判所に出された。裁判所は2001年のトランプの父、つまりトランプの姪の祖父、フレッド・トランプの死で起こった財産相続争いが和解された際のNDO(内容非公開条項)が和解条件の一つと認め、それを理由に本の一時的発売差し止め処分の請求を認めた。しかし抗告され、今回は発売元の出版社にはNDOは適応されない、という理由から発売許可判決を得た。

 

実はこの本はすでにプリントされ、アマゾンには予約が殺到。これはボルトン暴露本と全く同じ状態。しかも発行日を7月14日に早め、昨日7月7日の夕刻には、NYタイムスで抜粋が公開された。夜には、この本をすでに読んだ人々による内容紹介がTVで広範に渡り放送されてしまった。これもボルトンの時と全く同じ。

 

著者はトランプの姪のメリー・トランプ。彼女の弁護士の主張では、トランプの姪は2001年の遺産分配訴訟の際の遺産総額41.4億ドルは実際の413億ドルの10分の一しかない。これは遺産総額自体が正しくなく、従ってこの契約を守る義務も消失した、と反論している。

明らかに相続税逃れの遺産過小評価の陰謀には、トランプの姉でNY地裁判事だったマリアン・トランプが加担していたらしい。マリアン・トランプはこの後、クリントン政権の時に連邦判事に任命され、終身判事となった。だが、昨年、NYタイムスがトランプ一家の遺産相続の暴露記事でこのトランプの姉の判事としての倫理を咎める動きが出た途端、今年の2月に辞任してしまった。倫理問題は本人が辞任してしまえば、捜査は打ち切りとなるからだ、と憶測されている。トランプ一家の税金不払い陰謀は今に始まったことではない。今日が明日にでも最高裁でトランプの税金申告を下院の調査会に公開するか否かの判決が出る予定だ。

 

トランプと姪の相克は富豪一族の創始者であったフレッド・トランプの遺産相続争いが原因と言ってもいいだろう。

 

トランプは5人兄弟姉妹の次男で、フレッド・トランプには長男がいた。名もフレッドトランプ二世だから、父としては待望の嫡男誕生であった。しかし、この長男はあまりにお坊ちゃんで父親の成り上がり流について行けなかったようだ。早くからパイロットに興味を持ち、低所得層アパートの家賃取り立てには向かなかったらしい。6歳下のトランプ(大統領)は早くから性格に問題があったが、この兄を反面教師としてひたすら父親に従いビジネスを見習った。

 

しかしトランプの兄は志望していたパイロットにはついになれなかった。理由は酒である。それで一年間のトライアル採用を終えたがパイロットとして本採用されなかった。そこでまた父親のビジネスに戻ったのだが、そこでかなりのモラハラをトランプ親子から受けた、と姪は書いているそうだ。酒に関連して健康を害し、42歳の若さで亡くなってしまった。残されたのがメリーと兄のフレッド・トランプ3世である。

 

その時十代早々の彼ら二人はトランプ家が面倒を見る事になった。しかし、フレッド・トランプが2000年に亡くなった時残された莫大な遺産は生存するトランプを含む4人の兄弟姉妹が独占し、長兄の遺児二人には、他の孫と同様に2000万円ぽっちを受け取ることとなった。父の遺産分を主張したメリーと兄は裁判所に提訴し、その後和解した。

メリーの兄の妻はフレッド・トランプの死後3日目に早産した。その赤ん坊が分娩時のトラウマから脳性麻痺の症状、痙攣、呼吸停止、吐き気、等が後日出てきた。トランプ会社の医療保険で100%カバーされていたのが、提訴と同時にトランプの命令で打ち切られたことも著者の恨の原因となっている。

 

サイコパスというのは性格異常症状の一つで、一言で言えば自己に限り無く優しく、他人には冷血非情、という言動のパターンで、犯罪者に共通した性格と見られている。しかし正直に言うと、私達は皆場合によってサイコパスのような言動をしてしまう状況に置かれる時もある。しかし、後になって後悔し、そういう態度で対応した方に謝罪し埋め合わせをしようとする。だが、本物のサイコパスは、嘘、詐欺で我を通し、他者に害を与えても屁の河童、となってしまう。

 

この本を読んだという方々の話では、著者はトランプのサイコパスは父、兄、との葛藤の中で形成されたと捉えているそうだ。だが、医学的には原因は明確ではない。サイコパス症状に効果ある治療薬はないようだ。

 

コロナ大感染の最中なので、この本を読めるのはかなり先になりそうだ。

 

 

 

 

新コロナと戦うファウチ博士 ! ?

日本でも知られているように、米の新コロナ感染阻止のリーダーはNIH(=国立衛生研究所)のファウチ博士である。しかしこの人の敵は新コロナだけではない。新コロナを最大限利用して再選を遂げようというトランプとも正面切って闘っている勇気ある医師だ。彼は80歳に近い。

 

ファウチの名で1980年代のあのエイズ大騒動を思い出した方もおられるはずだ。

エイズウィルスの発見をめぐり、フランスのパスツール感染研究所と米のNIHが争った事件だ。1983年、NIH側はパスツール研究所から一年前に送られてきた世界最初に隔離された正体不明のウィルスでエイズ・ウィルスを発見したと発表。両国が対立する大騒ぎとなった。両国の大統領が中に割って入り、発見を共有するという話し合いがついた。しかし、後になってノーベル賞委員会はフランス側が100%発見と認め、仏人発見者にノーベル賞を与えている。明らかにNIHは汚名を被ったが、ファウチ博士が中心となり米国内のエイズ研究・感染対策に取り組み、米国の業績は米国内外で非常に高く評価された。いわばこの人のおかげで米国研究者はプライドを取り戻す事ができた。

 

トランプはこの2月から感染対策本部をホワイトハウスに鳴り物入りで打ち立てペンスを筆頭に置いた。しかし、ライムライトはあくまでトランプ自身にあたるようにしていた。毎日TVで1時間にも渡るブリーフィングを続けたのはトランプだった。しかも嘘だらけ。

しかしファウチ博士は最初からトランプの非科学的見解に批判的。トランプがしゃべるバラ色の新コロナ対策に厳しい警告を与えていた。つまり、自己を天才と信じ込んでいるトランプの予言とファウチ博士の疫病学者としての見解はまるで正反対。これには米市民も大混乱となった。

 

しかし、トランプの側近と彼の翼賛TV・フォックスを除き米国民はファウチを信じた。ファウチが毎日のブリーフィングを欠席すると、フェイクニュースがファウチはどこだ!と大騒ぎした。

 

6月からのビジネス再開を強行した共和党州に合わせるかの如く、対策本部もいつの間にか視界から消えた。しかし、怖ろしい事には、それらの共和党州では感染者数が急上昇。今やフロリダ、オクラホマ、テキサス、アリゾナ州の大都市では病院崩壊が始まった。米国の医療研究のメッカとして知られ大病院が集中するテキサス州のヒューストンでさえ、ICUは満杯だ。慌てた共和党知事は、再びビジネス封鎖をせざるを得ない状況に陥った。がそれをするとトランプが怖い、という忖度ぶりが嵩じて各市に任せるという無責任ぶり。

しかも7月中には失業保険の金も特別お手当も打ち切りという危機的事態が一般市民の目の前にせまっている。

 

下の動画はRepublican Voters against Trump(=反トランプの共和党投票者)という、共和党内の反トランプ派の動画アド。ファウチのサウンドバイトを使っている。しかし、この動画は事実だ。

 

テーマは、

感染数が打ち上げロケットのように急上昇、

しかしトランプはファウチの警告を無視。

その結果米市民が犠牲になった。

 

以下はファウチ氏のサウンドバイト

人混みの中でも、マスクを着けず、2mの距離を置かない人々がいる。(トランプのタルサ再選ラリーのシーン。マスクを着けず、トランプの周りに6000人がかたまり、笑い、叫んでいた。)

 

次のシーンでは共和党の南ダコタ知事が、私の州では、2mの距離は置かない、と誇らしげに宣言。

 明日7月3日(金)には、トランプがお出ましになって、南ダコタのマウント・ラシュモアで大花火大会を予定。しかし住民の間では日ごとに批判が高まっている。

 

最期に:ファウチ博士はこのまま米市民が感染予防をしないと、一日10万人が感染するようになる、と警告している。怖ろしいことは、彼の警告は最初からすべて当たっている。 

 

https://www.youtube.com/watch?v=fTgxqfgz_xc


Trump Ignores Fauci. America Pays The Price.