chuka's diary

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トランプが"マーラーゴのリア王"になった!?

昨日12月30日にはcovid-19の死者数が34万人を超えました。しかし二週間前にスタートしたワクチン接種は予定を大幅に遅れている。バイデン仮政府のコロナ対策本部からこの調子では感染抑制に達するには春どころか一年かかる、と警報が出された。ワクチン接種を目の前にしながら犠牲者続々、が今の米の悲しい現状です。

 

ホットスポット、特に加州では、治療レーションが大っぴらに報道されている。レーションは配給のこと。ICUでは担当ナースの患者は1-2人だがすでに4-5人になっていることから必要なケアが行き届かない。これでは回復が遅れることが予想。下手すると全滅になりかねない。

トリアージかレーションか? 答えは、神のみぞ知る、です。

 

さて、トランプ退任まで後20日余り。

側近からのリークによればトランプはcovid-19の言葉を聞くと非常に不機嫌になるので誰もこの話を避けている。トランプ政権はワクチン接種の責任はすべては各州まかせ、と宣言。コロナ対策から全く手を引いた状態。

 

ここで多くの人たちが何とかして接種してもらいたいというので金とコネを使っているとか、医療者従事者でもないのに大学や病院関係、若手の議員などが優先的に接種を受けている、という批判がかなり出ている。

 

ところでNYポストというタブロイドを覚えているだろうか?大統領投票の一か月前になって修理に持ち込まれたというアップルPCのハードディスクに残されていたe-mailをハンターバイデンのものだ、とすっぱ抜きをしハンター叩きの道具となり金儲けしたタブロイドである。

 

このNYポストが今週の月曜日の第一面でトランプは選挙の敗北を認めるべきだとトランプ批判に回った。

その中でトランプは、"マーラーゴのリア王"だというレッテルまで貼られた。

 

"リア王"はシェイクスピアの悲劇の主人公で中世英国の独裁君主。しかし我が娘や悪臣の謀略で力を失い、父を救う為にフランスから上陸した愛娘フランス王妃も捉えられ姉により死刑。それで気が狂い山野を彷徨、という恐ろしい内容だが、トランプをそのリア王に例えているのは本当に凄い。

それでフェイクニュースも大きく取り上げた。このNYポストは10月26日に全紙あげてトランプ支持を表明。しかし、NYポストはマードック氏の所有。マードック氏はフォックスの所有者。フォックスニュースはすでに方向転換。だからNYポストも右に倣え。

このポスト紙のトランプ批判を取り上げたある著名な時事番組のホストは、米最古の新聞にまで批判された、と言っていた。ハンターの記事の時この人は、NYのタブロイドが、とバカにしていた。このニュース・ホストのものは言い様ぶりにも驚かされた。

 

ところで今日31日のこの時間、トランプは急遽予定を変更しマーラーゴからホワイトハウスに帰還途上。もちろんニューイヤー・イブの大パーティはドタキャン。招待客はすでにマーラーゴに集まっていた。

 

事実は共和党の内紛が本格的にスタート。トランプは選挙の敗北の原因を自らの暴言と外交内政失策ではなく、オバマ民主党の陰謀と共和党からの援助の欠如のせいにしている。それはクリスマス前の国防暫定予算、国家暫定予算、コロナ救済案という民主・共和両党で議会を可決した法案の署名拒否に現れている。こうなるともう復讐の鬼です。

 

特に秘密撮りしたスピーチをフェイスブックやトランプヨイショSNSで流し、そこでコロナ救済案の直接援助金約6万円はスズメの涙、20万円をやれ、とマコーネルを非難。この20万円は実は民主党が最初に出した金額だが、さも自分が言い出したかの演技ぶり。ここが詐欺師。

 

目的は明らか。州選挙人投票が行われた翌日にバイデンの選挙勝利を認めた共和党リーダー、マコーネルに対する復讐戦の布告。

 

今回の救済案はクリスマス直後に失業手当延長が期限切れとなるのを避ける目的で通過した両党の妥協案だ。しかしトランプの拒否のせいで、毎週約3万円相当の失業保険延長が消えてしまった。

トランプはこの月曜日に救済案に署名したのだが、民主党はトランプを引き合いに出し20万出せと議会でごね、下院のトランプ家臣団もペロシに同調。しかし上院でマコーネルにより拒絶。トランプはマコーネルに対してツイートで"オマエ、 死にたいのか!”と脅かしをかましている。これには皆目を剥いた。

 

今、速報ニュースによると、すでにトランプの財務長官により約6万円相当の小切手の郵送が始まった。

誰が本当の被害者か?答えは今週分の約3万円がすっぽり貰えなくなった失業者層約1400万人。

 

救済金とはいえ、この金は税金の払い戻し。低所得層は税率が低いので申告で毎年10-30万払い戻しがある。しかし今年は失業で税金を前払いしていないのでそれがない。

ぜひひとり20万円、家族4人で80万円を貰いたい、とは拙愚娘の言葉です。

 

トランプが急遽帰ってきた大きな理由は、1月6日の新大統領の認証日に上院議員ホーリー氏が異議を申し立て上院下院での彼の提案に関する採決という見通しが出てきたからのようです。この投票は無記名ではない。共和党議員団にとっては踏み絵です。トランプに睨まれると身の破滅、と多くは怯え切っている。マコーネル側もこの投票を恐れて、共和党議員団に対していう事を気かないとアンタ達は撃たれた犬のようになる、と脅しをかけていた。

 

特に22年に再選予定の議員には恐怖です。反トランプ共和党と見なされればプライマリーでプラウドボーイズなどのトランプ翼下の暴力団に家族ともども脅迫されるのを覚悟した方がいい。これがジョージア州で起こっている事です。

 

トランプ政権最後の動乱20日のスタートです。

 

https://www.youtube.com/watch?v=cTfuK_DLjzU


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